Exile on Main St

    まず先日の『Made in the shade』で、誤ったことを記していたことに気付いた。国内盤に使用されたのは輸入ラッカーではなく輸入メタルマザーだった。申し訳ない。
    お詫びして、訂正させていただく。
    輸入ラッカーが使用されたのは販売権が東芝EMIへ移ってからの最初の発売となった邦題『女たち』だった。


    今日取り上げるのは70年代のRolling stonesの(と言うか、彼らの全アルバムの中でも)傑作・名昨と呼べるアルバム『Exile on Main St』。

    RSEOMST (9)
    *左:国内WP盤、右:米国盤

    これは文句無くロック名盤の1枚だろう。



    僕はとびっきりのRolling stonesファンでなく、60年代onlyに近いファンなのだが、このアルバムは僕の感覚だと『Let It Bleed』の流れを汲むアルバム、あるいは『Beggars Banquet』から続く、最盛期のRolling stonesを代表するスタジオ録音4作品の最後とでも呼べばよいだろうか。

    RSEOMST (5)
    *上:国内WP盤、下:米国盤

    いや、あくまで個人的な意見だが、そのサウンドからするとやはり『Let It Bleed』の拡大版のように思えなくも無い。但し、『Let It Bleed』よりも『Exile on Main St』の方が充実しているように思える。

    と言うのも、『Let It Bleed』は1960年代と言う時代が作らせたアルバムと言う側面があり、収録された楽曲群以上に、そのことがアルバムを特別視させているように思えてならない(67年のBeatlesの『SGT』も)。


    けれども、『Exile on Main St』はそのような70年代初頭の時代性・時代の要望などがあるとは思えない(実はあったのかもしれないが…)。
    にも関わらず、1972年においてここまでクオリティの高い楽曲群を2枚組に詰め込んだその事実こそが実質的に『Let It Bleed』を上回っているように思えるポイントだ。
    一般的な評価や好き嫌いを別として、の話だが。

    RSEOMST (17)
    *LP1枚目 左:国内WP盤、右:米国盤


    そうそう、今回あえて『Made in the shade』同様、国内初版のWarnerPioneer盤とオリジナル米国盤とで音質を比較したが、クオリティの高いオーディオセットで大きな音量で聴くのなら明らかに米国盤の方が良い。両者には1世代の音質差は確実に存在する。もしかすると2世代差はあるかもしれない。

    RSEOMST (20)
    *LP1枚目 左:国内WP盤、右:米国盤

    国内盤のマスタリングは、小音量で聴くと良い音で聴けるよう工夫されていて、その点は面白く思った。

    どういうことかと言うと、カッティングレベルが高くて、低域がブーストされているのだ。
    つまりボリュームを絞り気味にしても、他のレコードよりもやや音が大きいし、低域をブーストしているので音痩せしない。あらかじめラウドネススイッチがONされたような音でカッティングされている。

    なので、WP盤を大きな音で聴いていて「やたら迫力あるけど、音がつぶれ気味だなぁ」と思えていたが、次に米国盤をかけると、音の繊細さ、柔軟さ、よりマスターに近い歪みの無い澄んだ音質、生な質感に驚くことになる。

    同じボリューム位置だと迫力不足に思えてしまうが、聞こえる音量を合わせると米国盤の音のほうがマスターに近い音だということは一目(一聴)瞭然。
    低音域についても、こちらが正しいバランスだったのだなと気付かされる。

    RSEOMST (13)
    *左:国内WP盤、右:米国盤

    何よりも、WP盤の音の太さは、アナログテープダビング時に生じる音傾向そのままと思えば理解しやすい。その音をさらに低域ブーストしてある。

    なお、今回英国盤がすぐ出てこなかったので比較できなかったが、その昔(10年ほど前に)英国盤と米国盤とで聴き比べをした際には、微妙に英国盤のバランスの方が良い印象を受けた。
    あの頃よりも今の方が音の違いがわかると思う。



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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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