Sly and the family stone greatest hits

    『Sly and the family stone greatest hits』がCD/SACDハイブリッド盤にてAudio fidelityから発売されたと知って、ようやく手に入れた。

    このLPは国内盤だと、僕の知る範囲では、70年代初めに各社がこぞって参入したアナログレコードの4チャンネル方式を採用して発売され続けた。

    SAFSGH (2)
    *国内LPは別ジャケットの4チャンネル仕様



    アルバムよりも先にアナログレコードの4チャンネル方式について記すと、単純に言うならば現在の5.1マルチチャンネルの先駆けとも言える仕様だった。

    SAFSGH (9)
    *付属の解説書

    フロントとリアに左右ステレオにてスピーカーを配置する方式。
    4チャンネルで再生するには専用のカートリッジが必要だが、通常のステレオカートリッジで再生しても問題なかった。但し、ステレオ再生になるし、ステレオで発売された同一作品とはミキシングが異なる。

    最大の問題点は、4チャンネル化の規格が統一されず、いくつかの方式が同時に出回ったこと。そのため、結局根付かず数年で消えた。
    *消えた理由はそれだけでなく、4チャンネルの需要が少なかったことが根本理由のように思っている

    SAFSGH (7)
    *国内LPの見開き内側は米国LPと同じ


    話をアルバムに戻すと、僕は安価な国内中古盤で聴いてきたこともあり、前述の如く通常のステレオ盤とはミキシングが異なっていた。

    SAFSGH (4)
    *見開きを開いたところ(外側)

    それで、今回のAudio fidelity盤はもしかしたら、LPの4チャンネル盤と同じミキシングになっているのだろうか?と興味が湧いたのだった。

    SAFSGH (13)
    *Audio fidelity盤

    ただ、僕が再生できるのは4チャンネルLPのステレオ再生と、SCADマルチのステレオ再生(ダウンミックス)。これらが同一の比率でマルチ音源をステレオに振り分けるかどうかはわからない。いや、きっと同一などありえないだろう。とは言え、それでもちょっと似たような感じになるのでは?と思っていた。

    けれども、1曲目の「I want to take you to higher」で全然違う結果となった。LPではDrumsがセンターに定位するのに対し、SACDでは右チャンネル側だったのだ。
    なんとも、想像外の結果だった。

    クレジットを読む限り、使用マスターはやはり当時の4チャンネル用マスターで、それを今回のSACD4CHマルチ用にre-mixしたとある。

    SAFSGH (17)
    *裏面、右側は2007年発売の国内CD(米国ジャケットを再現)

    音が出た瞬間の“生きの良さ”はLPだった。
    しかし、LPの音をよく聴くと歪っぽく、カッティングレベルが高いことと、歪むぎりぎりのレベルでマスターが用意されている(いや、部分的には歪んでいる)ことが、パッと聴いたときの鮮度の高さを演出していただけだと気づかされた。
    *国内盤だから米国盤よりも音質が劣化している可能性はある
    音の品位の高さは、確実に今回のAudio fidelity盤の方が上だった。

    なお、SACDのマルチチャンネル以外の音は、ステレオでなく珍しいモノラルミックスを採用している。モノラルミックスはCD層とSACDの2チャンネル層に記録されており、聴きなれたステレオミックスとは異なるミックス。これがなかなか良い。

    けれども、それはオリジナルシングルのモノラルミックスと同一なのかどうかは不明。クレジットには一切の記載がないし、僕はSly and the family stoneのモノラルシングルを1枚も持っておらず比較できない。
    *2/11追記:クレジットに記載ないが、アウターケース左下にAll original mono hit mixesと記載されているので、オリジナルモノ音源使用と思われる

    尚、Audio fidelity盤はかなり高価だった。





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    ジャンル : 音楽

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    No title

    こんばんは。

    この4CH復刻シリーズ、個人的には当時聞きたくても聴けなかった音源だけに、ほとんど購入して楽しんでおります。Downmixにおいては、アルゴリズム等の違いが少なからずあるんでしょうかね。

    ところで本盤、ワタシの個体(初回プレス盤)は2chSACD層がプレス不良で、左chの音量が大きいです。この問題はメーカーも把握していて、HP上でリプレスのアナウンスが出ていました。JDさんが購入されたのは、問題の無い修正盤のようですね。レーベル面右に、「AFZ5 215-3」と品番が記載されていればOKです。

    No title

    こんばんは。

    4チャンネルのアナログ、噂にしか聞いたことがありません。音そのものよりもどのような仕組みで4チャンネルを確保していたのかに興味があります。付属の説明書を熟読したいです(笑)。

    スライ&ザ・ファミリー・ストーンもかなり好きです。私はこのベスト盤から入りました。

    Re: No title

    どうぷさん、こんばんは。

    > この4CH復刻シリーズ、個人的には当時聞きたくても聴けなかった音源だけに、ほとんど購入して楽しんでおります。

    そうでしたか、それはなかなかな出費が大変な気もしますが、確かにこのシリーズでしか聴けないですよね。

    > Downmixにおいては、アルゴリズム等の違いが少なからずあるんでしょうかね。

    きっと何かあるだろうと睨んでいるのですが、それにしては1曲目はミックスが違いすぎな気がしました。

    > ところで本盤、ワタシの個体(初回プレス盤)は2chSACD層がプレス不良で、左chの音量が大きいです。

    実はSACDのノーマル層のモノ音源は、適当に流しっぱなしにして別のことをしていました。
    それで、ご指摘を受けてしっかりと聴くと、僕のもアウトでした。
    初回盤のようです。215に続くハイフンも数字もありません。

    > この問題はメーカーも把握していて、HP上でリプレスのアナウンスが出ていました。

    今日見てみると、確かに-3の出荷開始との話が。
    HMV Onlineで購入したのですが、きっと在庫分は同じものと思われますね。
    HMVを通じて交換できるのか?ちょっとメールで打診してみようかと思いました。

    Re: No title

    Columbiaさん、こんばんは。

    > 4チャンネルのアナログ、噂にしか聞いたことがありません。音そのものよりもどのような仕組みで4チャンネルを確保していたのかに興味があります。付属の説明書を熟読したいです(笑)。

    ネットにはいろいろと情報が上がってるので、それなりにはわかりますよ。
    ただ、大元のマスターは4chで用意するけれど、カッティング用にはそこから普通の2chステレオのマスターを作成しカッティングするとの噂を聞きました。リア成分の音も含まれたステレオの音溝を専用のカートリッジで4chに分けるようです。
    そのため日本には4ch盤用のマスターしか届いていないアルバムは、再発のたびに毎度4ch用のステレオマスターからカッティングし直しされているとのこと。ちょっと笑えますね。

    > スライ&ザ・ファミリー・ストーンもかなり好きです。私はこのベスト盤から入りました。

    僕も同じです。まさに紹介した4ch用のLPです。

    No title

    こんばんは。

    ワタシは、AmazonJPで購入しました。返品期限は決済完了後1ヶ月(ワタシの場合は11/30まで)なので、今回の不具合は返金対応になるという事でした。

    JDさんの購入ケースからすると、現在Amazonで発送しているものも、不具合品だと想像できますね。ワタシの助言は、完璧に袖にされているようです(笑)。

    当初、Audio FidelityのHPから購入の選択肢は考えてなかったので、不具合関連のみ注視してました。改めて見てみると、まだ購入は出来ないようです。

    Amazonからは、いつ修正盤が入手できるか不透明な状況なので、Audio FidelityのHPが購入可能になったら、直接買うのが良いかもしれません。

    HMVとの交渉、上手く行くといいですね。

    Re: No title

    どうぷさん、こんばんは。

    > JDさんの購入ケースからすると、現在Amazonで発送しているものも、不具合品だと想像できますね。ワタシの助言は、完璧に袖にされているようです(笑)。

    現在日本で出回っている盤は、ほぼ修正前の盤で間違いないように思えますね。

    > Amazonからは、いつ修正盤が入手できるか不透明な状況なので、Audio FidelityのHPが購入可能になったら、直接買うのが良いかもしれません。

    ちょうど円高に振れて来たので、それもありですね。

    > HMVとの交渉、上手く行くといいですね。

    ありがとうございます。どうなることやら、ですが。

    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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