Scoop/Pete Townshend

    今と違って、日本でWhoの人気がほとんど無かった1983年、Peteのソロアルバム『Scoop』は発売された。

    scoop (2)
    *左:国内盤、中央~右:米国盤

    収録された楽曲のほとんどがPeteが一人で録音したデモテープであり、あるいは自分の趣味として宅録(またはホームレコーディング)されたものだ。



    当時、よくまぁこんな(ある意味プライベート録音)作品を日本盤として発売したものだと、発売元のワーナーに心の中で拍手を贈ったものだが、Peteがライナーに記しているところによるとアルバムの編集者はWhoのマニアでないとのこと。
    それゆえに、Whoファンだけが喜ぶような視点ではまとめられておらず。

    内容としては1965年~82年までの録音楽曲を収録していて、年代順でもサウンド別でもないが、一つの作品として2枚のLPに収録。

    scoop (7)
    *ジャケット裏面

    Whoの楽曲は、基本的にPeteが自作曲を宅録でアレンジまでつめて用意し、つまりデモテープを作ってメンバーに聞かせ、それをWhoとして録音するかどうかを決めていたことを僕のブログを読んでる人で知らない人はいないだろう。

    『Scoop』発売以前には『Who's next』収録曲のPeteのデモテープが盗まれ海賊版として出回ったことがあったが、Peteのデモはそれくらいに完成度が高いことは80年頃までには知られていたので、当時『Scoop』の発売予定を知って、僕もかなり期待していたことを思い出した。

    しかし、日本盤は高価だったので、当時台頭していたレンタルレコード屋で日本盤を借りてから輸入盤を買ったことを覚えている。僕がレンタルレコードを借りたのはこのアルバムを含めて3枚しかない。返しに行くのが億劫だったので、借りることをやめてしまった(苦笑)。

    話がそれたが、『Scoop』には予想しなかった曲調のものもあれば、まさにWhoの曲の原点とも思えるデモ作品までさまざまに収録され、さながらPeteの宅録または自作曲バリエーションを示すショーケースみたいだと思った。個人的には87年に発売された続編『Scoop2』の方を作品としてはもっと高く評価しているが、『Scoop』も発売当時は非常によく聴いた。

    中でも特にお気に入りだったのは、後に「It's hard」に化けた「Popular」、B面1曲目の「unused piano:Quadrophenia」、C面の「You're so clever」、D面の「You came back」など。当時としては新しい部類の録音楽曲を気に入っていた。

    scoop (10)
    *国内盤、記憶では店じまいのレンタルレコード屋の放出品を購入(借りた店ではない)


    そして、これだけは絶対に外せないのだが、それは楽曲でなくPeteが記したライナーについてだ。そこに記された内容は、まさに10代後半の僕とオーバーラップするところがあり、「そうかPeteもだったのか」と感慨深いものがあった。
    加えて、ホームレコーディング作品が持つ純粋性についてもそこに記されていて、その感覚も当時僕が全く同じように抱いていたものだった。

    前回記した内容とのつながりで、久しぶりにこのLPを引っ張り出してきたが、『Who's next』収録曲のPeteのデモは録音音質も独特で面白い。こういうサウンドは一般のスタジオ録音では絶対に出せないものだ。


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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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