The iron man:the musical by Pete Twonshend

    1989年に発売されたPeteのソロアルバム?あるいはプロジェクト?とでも呼ぶべきミュージカル『The iron man:the musical by Pete Townshend』は、発売当時飛びついて買ったものの、あまり入り込めなかった。

    ironman (11)
    *英国盤LPとDVD「アイアンジャイアント」

    だから、当時聴いた後はずっとレコード棚にはいったまま、去年まで針を降ろすこともなかった。
    約25年ほどになる。




    僕がこの作品に入り込めなかった大きな理由は、次の2点に集約できる。

    まず、付属のブックレットにベースとなっている小説「Iron man」のあらすじが掲載されていたものの、それだけでは全体像がつかめず話がピンと来なかった。

    また、『Tommy』のサントラ盤のようにいろいろな人がボーカルを取るが、そのサウンドが当時としてはあまりにきれいにまとまりすぎていて、面白くなかった。

    ironman (6)
    *こちらは米国プロモ盤

    それでも、Whoのオリジナル『Tommy』は、あのアルバムそのものが原作ゆえか、歌われている世界というか物語の全体像などわからなくとも、楽曲の魅力、そのサウンドだけで惹きこまれてしまった。

    そう思うと、『The iron man:the musical by Pete Townshend』の楽曲は一部を除くと、あんまり僕には響かなかったのだろうと、今になって思える。

    一部を除くと書いたが、実際は再確認すると、それなりに好きだった曲が半数以上あって驚いた。如何にもミュージカルっぽい楽曲が当時は苦手だったとわかった。

    僕にとってそういう位置づけでしかなかったこのアルバムを見直すことになったのは、遅ればせながら昨年初めて1999年に公開された『The iron giant』のDVDを観たからだった。

    実はここ数年、アメリカンヒーローもののアイアンマンとPeteのアルバムの『The iron man』とで同じ題材を扱っているのか?と少し疑問を持っていたのだけれど、何故か調べようという気にならず、数年置き去りにしていた。
    去年、とうとう調べてみたら、『The iron man』の原作は米国では名前を変え『The iron giant』になっていて、しかも、それが映画化されているとわかった。

    そういえば、Peteはアルバム発売後にミュージカルの上演をするとか言ってたはずと思い出したのだが、映画『The iron giant』の制作総指揮として名を連ねているではないか!
    つまり、ミュージカル上演という野望は、どうもうまくいかなかったのだが、その代わりにアニメーション映画化となったようだ。

    果たして、映画『The iron giant』は大人が見ても泣けるストーリーだった。
    子供向け作品の範疇に入らない、大人が観てもいろいろと気づきや学びのある作品で、ちょっと思い出すだけでもうるうるきてしまう。
    原作と全く同じストーリー展開なのかどうかはわからないが、本当に良くできた作品だなと思った。

    ironman (2)
    *クリックで拡大

    それもあって、去年アルバムを引っ張り出してきたのだった。

    そして映画を知った後に聴くと、ミュージカルっぽい楽曲さえも悪くないように思え、当時全く売れなかった(と思う)この作品、実はそれほどひどくなかったと思えるようになった。



    1989年と言うと、難聴気味だったPeteがアコギを担当して再結成Whoの『Tommy』ツアーが行われた。「Tommy」パートを終えた後に数曲のヒット曲を演奏したのだが、その中には『The iron man』に収録されたWho名義の曲「Dig」も含まれていた。

    当時発売された3枚組みのライブLPを聴き、(当時の感覚で)“今の彼らを最もうまく現す曲”と僕が感じたのが「Dig」だった。
    今聴いても、「うん、悪くない」。


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    コメント

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    発売当時CD良く聴きました…
    US盤でしたがLPも買いましたねぇ
    2曲がWHO名義ということで嬉しかったですが今ではこの部分が無理矢理っぽくて違和感があったりして。
    でも曲の流れが好きで定期的に取り出してます。

    再発CDにはサイモン版のDigが入ってますね。アルバムではMetal Machineは短縮されてしまうしサイモンにとっては残念だったでしょうね

    DVDは発売当時買いましたが良いお話ですね。私もうるうる来た覚えがあります。
    5歳くらいだった娘と見ましたが反応は薄かった…。まだストーリー的に難しかったか。

    Re: タイトルなし

    Goxさん、こんばんは。
    このアルバム、よく聴かれていたんですね。

    > 2曲がWHO名義ということで嬉しかったですが今ではこの部分が無理矢理っぽくて違和感があったりして。
    > でも曲の流れが好きで定期的に取り出してます。

    当時、Who名義の新曲というのも話題に上がりましたね。
    でも、発売後数ヶ月たってどこの輸入盤レコード屋に行ってもセール価格で投売りされていました。
    それくらい、日本では駄目でしたね。

    定期的に聴いてるというのは、僕なんかよりもずっとこのアルバムがお好きに違いないです。

    > 再発CDにはサイモン版のDigが入ってますね。アルバムではMetal Machineは短縮されてしまうしサイモンにとっては残念だったでしょうね

    僕は全く再発CDには興味が無かったです。ボーナストラックが追加されているんですよね。

    > 5歳くらいだった娘と見ましたが反応は薄かった…。まだストーリー的に難しかったか。

    5歳だと確かに難しい部分もありますよね。
    特に政治的な部分は。
    9歳ぐらいだとそのあたりも少しわかってくるような気がします(自分の経験からですが)。

    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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