In the Ghetto

    「In the Ghetto」は1969年4月にElvisが発表したシングルA面曲。録音は69年1月(47年前か・・・・・・)。
    同年6月発表のアルバム『From Elvis in Memphis』にも収録された。

    itgep (2)
    *2種類の米国再発シングルセットから(左はモノラル収録でジャケット写真は全然別の時期だ)

    この曲で歌われているGhettoは、米国の貧民街のことだとずっと思っていたし、今もそう思っている。

    1969年、当時の米国rockは社会の状況(それは政治、宗教、そのほかいろいろなムーブメントなど)に呼応した主張やサウンドを持つもの、あるいはあえてそれらから切り離された場に身を置くものなどさまざまあったが、Elvisの「In the Ghetto」は前者的な視点で書かれた歌詞を持つ歌だった。




    自分でも予想外だったけれど、昨年終わりに数多く購入したLPs/CDsの中で何よりも頻繁に聴いたのがElvisの企画盤『If I Can Dream』だった。CD1枚だったことと、CDなのでBGM的にかけておいても良いということも(LPだと止めに行く必要がある)最も良く聴いた理由になる。
    *それもあってか、年末にアップしたものはElvis関連が多い(笑)

    そして『If I Can Dream』に収録された「In the Ghetto」に、久々にはまってしまって、この曲だけを正規テイク盤を引っ張り出して来ては何度も聴いた。

    itgep (10)
    *先月紹介したpicture盤も

    さらに、この曲のearly takesが聴けるということで、Tower recordsのバーゲンを利用し『From Elvis in Memphis』のFTD盤まで買ってしまった。

    itgep (15)
    *FTD盤2枚組CDセット

    itgep17.jpg
    *収録曲はこの通り


    2009年に『From Elvis in Memphis』のLegacy editionが登場した際に、付属のブックレットを読んで驚いたと言う以上に衝撃だった!ことがあった。それは「In the Ghetto」(を含む、この時のrecording sessionで収録された「Suspicious minds」他)で聴ける女性コーラス隊のこと。

    僕はその盤を購入するまで、コーラスは当時のElvisの公演サポートをしていたStaxの女性gospel/soulグループ、Sweet Inspirationsによるものだと思い込んでいた。それも何十年も。
    ところが全く違っていて、実際は以下のブックレットの写真のとおりだった。

    itgep (12)
    *『From Elvis in Memphis』のLegacy edition

    あのソウルフルなシャウトが白人女性のコーラスによるものだったと言うのは、本当に、驚きという以上に衝撃だった。

    FTD盤で聴ける「In the Ghetto」のearly takesからわかること、それは何よりも、公式リリース版、つまりコーラスやストリングスが追加されたoriginal versionが如何に素晴らしかったか!ということ。楽曲アレンジの大切さを思い知らされる。
    特にコーラスが、どれほどこの曲の中で重要な位置にあったのかがよくわかった。

    僕自身は聴いたことがないが、きっと「Suspicious minds」のオーバーダブなし版も同様なのだろうと思える。

    itgep (5)
    *FTD盤とLegacy盤


    それともう一つ、FTD盤を聴いていてよくわかったこと、それは企画盤『If I Can Dream』の音圧は高すぎだということ(苦笑)。通常のオーケストラ録音ではないのだから、ダイナミックレンジを広く取るよりも、音圧重視のミキシングがなされたのだろうと思うけれども、比較して聴くと、ほとんどリミット状態での音量のように思える。

    デジタル領域での音圧操作は残念ながらアナログのそれと違って、波形データを演算によって操るものなので、あくまでデータ操作。大元のマスターがどのように用意されているかはわからないが、デジタルのリミッターを使わずに2トラックマスターが制作されていたならば、是非ともそっちのほうを聴いてみたい・・・・・・存在しない気もするが。




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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

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    If I can dream

    JD様 初めまして。いつもこっそり、HPを楽しく拝見させていただいています。主にELVISのアナログ盤を聴いているのですが、JDさんの豊富な知識に感心しています。ところで既にお持ちかもしれませんが、英国版BOXセットのELVIS with Royal Philharmonic orchestra がとても良いですよ。USAアナログ盤も聴いたのですが、パチパチノイズが多いし、盤も反っていました。BOXセットの方は、クリアな音に感じます。なんといっても3曲のボーナストラックに、アナログと同じ内容のCD、大判ブックレット、それにポスターまで付いていました。amazon.jpの出品で6,000円くらい、私はamazon.
    ukで送料込み5,500円で購入しました。念のため、ご連絡まで。  

    Re: If I can dream

    通りすがりさん(数えて3人目か4人目になりますね)、こんばんは。

    > いつもこっそり、HPを楽しく拝見させていただいています。

    どうもありがとうございます。
    ネットなので、こっそりが普通だと思いますが(笑)。

    >主にELVISのアナログ盤を聴いているのですが、
    >ところで既にお持ちかもしれませんが、英国版BOXセットのELVIS with Royal Philharmonic orchestra がとても良いですよ。USAアナログ盤も聴いたのですが、パチパチノイズが多いし、盤も反っていました。BOXセットの方は、クリアな音に感じます。なんといっても3曲のボーナストラックに、アナログと同じ内容のCD、大判ブックレット、それにポスターまで付いていました。

    そうですか。
    実は紹介していませんが、僕もUS盤をアナログでも買いました。たぶん一月ほど前です。
    ノイズや反りは幸運だったのか?特に気になりませんでしたが、ラウドなマスタリングはCDと同一だったので、音質的にはちょっとがっかりしました。アナログだとCDのようなマスタリングにせず、自然なマスタリングを行って欲しいと思っているので。
    英国盤は持っておらず。クリアな音とのことなので、マスタリングについては気になりますね。

    >私はamazon. ukで送料込み5,500円で購入しました。念のため、ご連絡まで。 

    情報どうもありがとうございます。
    ちょっと値段の推移を気にかけておこうと思います。

     
    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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