In the city

    Jamは1977年、英国punk rock ムーブメントからデビューしたので、初期のJamには当時の英国punkっぽい一面が伺える。

    けれども、それはほとんどこの1stアルバムあるいは、数枚の初期シングルのみなのかなと思える。

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    *英国オリジナル盤(2383 447)*ジャケットにコーティングは無い




    僕はJamの1stアルバム『In the city』を、彼らのアルバムの中では高く評価していない(苦手な4thよりは評価しているが)。
    けれども、時たま無性に聴きたくなる時があり、カバー曲の入ってないB面の方が好みだ。

    いや、はっきり言えばデビューシングル「In the city」で始まり、次に僕がアルバムベストトラックの一つと思っている「Sounds from the street」につながるからB面を聴きたくなるのかもしれない。

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    *こちらは80年代半ばの再発盤(SPELP27)、ジャケット表はどす黒くオリジナルジャケットのコピーのような印象

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    *左:オリジナル盤、右:再発盤、再発盤では裏面の写真(便所の壁面の影?)は修正されている


    彼らのデビュー時の格好は60年代のmodsへの憧れからか、全員同じスーツ姿。
    人によってはこれをBeatlesっぽいと思うかもしれないが、全員がおそろいスーツというのは何もBeatlesが初めてなどではなく、60年代の英国のグループでは当たり前のことだったことを知っておく必要がある。
    そういう意味では、Jamはmodsっぽいと言うよりも60年代っぽい格好で登場したと言えるかもしれない。
    (ただ、スーツ姿のメンバーを含むpunkバンドは少なくなかったと思う。)

    ただし残念なことに、細目のパンツ姿ではない。当時流行っていたスーツは、裾は少し広めの余裕のあるパンツスーツだった。デビュー当時のプロモフィルム等でも有名な格好だ。
    79年頃のネオモッズムーブメントが広がるまでは英国でも細身のパンツはなかなか入手しづらい状況だったのだろうと思われる。

    音楽の話に戻ると、A面1曲目の「Art school」では、「1-2-3-4」の掛け声から始まり、3曲目はBeatlesもカバーした「Slow down]、そしてA面ラストはWhoのカバーやKinksのliveでおなじみの「Batman」のテーマ。このあたりのアルバムの印象は、60年代のBeat rockを意識した作りと言える。

    そのA面の2曲のカバーを除き、他は全てPaul Wellerによるオリジナル曲。それらオリジナル曲の味付けは、60年代風Beat rock + R&Bテイスト + punkとでも言えば良いだろうか。テンポが速く、2分半程度の演奏時間の曲が多いため、あっという間に片面は終わってしまう。

    jamitc2015 (21)
    *こちらは英国2枚組(1st&2nd)


    僕は英国オリジナルLP、英国2枚組(1st&2nd)、英国再発盤、そして近年のデジリマ盤を持っているが、久しぶりに聴くと、英国再発盤がオリジナルと遜色ないどころか、演奏のダイナミズムをうまく伝えている点においてはオリジナル盤よりも良いとも言える。

    オリジナル盤(2枚組の盤も原盤は共通、両面マト1)のほうが、音がやや硬めに思えなくもない。演奏全体よりも歌に耳が向くように作られているようにも思える。

    そして近年のデジリマ盤は、録音テープの音情報をレコード盤にトランスファーすることを主眼にしているかのような、ここを聞かせたいと言う主張は弱いものの、歌も演奏も含めて情報に偏りなどなく提示している音のように思える。
    そういう音は駄目(評価しない)という人もいるが、僕はこれはこれで中立な音かなと思っている。

    jamitc2015 (25)
    *近年のアナログBox盤(デジリマ盤と思われる)

    なお、B-1の「In the city」だけが他の曲と違って、bassのサウンドがうまく録音されていなかったのかbassが弱い。それはこの曲を他の編集盤やシングルで聴いても同じだ。

    だから、B面だけを聴くと、B-2から床に伝わる低音が強くなり、音の安定感や太さに違いが出てくる。そしてその感覚は最後の曲まで続く。
    それほど低周波ではないので、ある程度のサイズ・容積のスピーカーであれば、そのあたり判別できると思う。

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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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