Kind of blueのstereo mixについて 2
前書き
昨日の続きをまとめ終えた後、いつもコメントをいただくColumbiaさんから、昨年出た本に『Kind of blue』の音源違いについて掲載があったとコメント欄で教えてもらった。
そうとも知らず、参考になればと自分の手持ちの盤の(長年の)比較結果をまとめていたのだが、無駄骨に終わっているかもしれない。
では続きの話を。
92年以降、『Kind of blue』のステレオ盤はオリジナルのマルチトラックマスターから新たにステレオremixが何度か行われていると記した。

それでは、92年以前に登場していた『Kind of blue』のstereo盤は、全てA面のピッチが高い同一のミックスなのか?となると、実はそうではない。
それ以前(やや微妙な時期だが)のstereo mixにも少なくとも2種類が存在している。
そして、その2種類共にA面のピッチが高い。
一つは、当然ながら米国オリジナルLPに使用された最初のstereo mix。
このミックスは発売当時から80年代のLPまで、ずっと使われている。

*初版から続く同一stereo mixのLP、但しカッティングはそれぞれ個別
僕は最初のレーベル(6eye)、70年代初期のColumibaレーベル、80年代と思われるColumibaレーベルの3種類を持っており、そのどれもが自分の耳で判断した結果同一ミックスだ。つまり、初回から変わらないステレオミックス。
*60年代の2eye盤も持っていた記憶があるが、探すとmonoしか出てこずじまい・・・残念

*70年代プレスのリカット盤(KCS8163)

*80年代プレスのリカット盤(PC8163)
それら3枚のLPのマトリクスは3枚とも機械刻印されていて末尾が-1で始まるが(両面)、その後に続くアルファベット2文字はそれぞれ異なる。
そして、面白いことに、音溝の長さが3枚とも違うことから、それぞれの時代にカッティングし直したものと想像がつく。
そして、次のミックス(仮に2nd mixとする)は80年代後半?あるいは90年代初頭~半ばまでのプレスのLPで使用されているミックスで、初版ミックス(仮に1st mixとする)よりも全体的にreverbが強めにかかっている。
以下の3枚のLPがそれに当たる。

*型番はPC8163だが、手前のとはレーベルデザインが異なる

*CJ40579

*PC8163
なお、写真2枚目のLP(CJ40579)は180g重量盤での再発盤(発売は90年後半頃だったと思う)、通常盤は持っていないので同一mixかどうかは不明。
そして、その2枚目の重量盤と3枚目の重量盤は完全同一カッティングとなっている。型番も見た目も全く別物だけれど……。
音について触れると、1st mixと2nd mixとの差が一番わかりやすいのは、A-2の「Freddie Freeloader」。
Wynton Kellyのピアノの音を聴き比べると良くわかる。
全体的にreverbが強めにかかっていて、ピアノの残響の広がりが1st mixとは大きく違う。
今回はここまで。
昨日の続きをまとめ終えた後、いつもコメントをいただくColumbiaさんから、昨年出た本に『Kind of blue』の音源違いについて掲載があったとコメント欄で教えてもらった。
そうとも知らず、参考になればと自分の手持ちの盤の(長年の)比較結果をまとめていたのだが、無駄骨に終わっているかもしれない。
では続きの話を。
92年以降、『Kind of blue』のステレオ盤はオリジナルのマルチトラックマスターから新たにステレオremixが何度か行われていると記した。

それでは、92年以前に登場していた『Kind of blue』のstereo盤は、全てA面のピッチが高い同一のミックスなのか?となると、実はそうではない。
それ以前(やや微妙な時期だが)のstereo mixにも少なくとも2種類が存在している。
そして、その2種類共にA面のピッチが高い。
一つは、当然ながら米国オリジナルLPに使用された最初のstereo mix。
このミックスは発売当時から80年代のLPまで、ずっと使われている。

*初版から続く同一stereo mixのLP、但しカッティングはそれぞれ個別
僕は最初のレーベル(6eye)、70年代初期のColumibaレーベル、80年代と思われるColumibaレーベルの3種類を持っており、そのどれもが自分の耳で判断した結果同一ミックスだ。つまり、初回から変わらないステレオミックス。
*60年代の2eye盤も持っていた記憶があるが、探すとmonoしか出てこずじまい・・・残念

*70年代プレスのリカット盤(KCS8163)

*80年代プレスのリカット盤(PC8163)
それら3枚のLPのマトリクスは3枚とも機械刻印されていて末尾が-1で始まるが(両面)、その後に続くアルファベット2文字はそれぞれ異なる。
そして、面白いことに、音溝の長さが3枚とも違うことから、それぞれの時代にカッティングし直したものと想像がつく。
そして、次のミックス(仮に2nd mixとする)は80年代後半?あるいは90年代初頭~半ばまでのプレスのLPで使用されているミックスで、初版ミックス(仮に1st mixとする)よりも全体的にreverbが強めにかかっている。
以下の3枚のLPがそれに当たる。

*型番はPC8163だが、手前のとはレーベルデザインが異なる

*CJ40579

*PC8163
なお、写真2枚目のLP(CJ40579)は180g重量盤での再発盤(発売は90年後半頃だったと思う)、通常盤は持っていないので同一mixかどうかは不明。
そして、その2枚目の重量盤と3枚目の重量盤は完全同一カッティングとなっている。型番も見た目も全く別物だけれど……。
音について触れると、1st mixと2nd mixとの差が一番わかりやすいのは、A-2の「Freddie Freeloader」。
Wynton Kellyのピアノの音を聴き比べると良くわかる。
全体的にreverbが強めにかかっていて、ピアノの残響の広がりが1st mixとは大きく違う。
今回はここまで。
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