Introducing the Beatles (mono)

    *06/25夜追記:若干の情報を追加し、より的確な表現に改めた箇所がある


    Vee-Jayレコードから発売されたアメリカでのBeatlesの1stアルバム「Introducing the Beatles(VJ 1062 mono)」は何年も前に紹介した

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    あの時は、このアルバムの音質あるいはミックス違いについて何も記さなかったが、ようやくその時が来たかなと思う。



    米国を含む海外で発売された「Introducing the Beatles」を紹介する書籍(原本)を持っていないので、このLPの音質がどれほどのもので、どのようなバランスの音であるのか等、音についてどんな風に記されているのか、そしてどういった評価なのか、僕は全く知らない。

    けれども、Vee-Jayレコードから発売された4 seasonsのオリジナルLP(1~4枚目とベスト盤)から受ける印象は、回転速度に怪しいものがあるけれども、元のマスターテープの音が良ければ、音質的にも非常に優れたレコードと言う印象をいだいていた。それはmono盤だけでなく、1枚しか持っていないstereo盤についても同様に。
    この点は先日紹介したCapitol recordsとは大きく違っている。

    Capitol recordsのレコードの音質は正直言って、Vee-Jayよりも劣る。少なくとも1ランク~2ランクほどの差がある。僕はそう思っている……但し、それはあくまで経験的なもので、仮に同一のマスターを使った場合の推測でしかない。
    *比較の前提としては、同一のマスターテープを使った場合。そして、音質比較であって盤質比較ではない。

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    *数年前に紹介した盤と同じなので、レーベルは同一

    では本題。
    Vee-Jayの「Introducing the Beatles」の音質についても、僕は『Please please me』の英国オリジナル盤に勝るとも劣らない、そう思っていた。
    *当然ながら、コピー盤の話ではなくて、Vee-Jayのオリジナル盤の話

    そして、今日久しぶりにVee-Jayの2ndプレス(PPMとask me why収録)と英国盤(但し4thプレス)とを聴き比べたが、その考えは全く揺るがなかった。
    いや、それどころか、B-1に収録された「Please please me (mono version)」は、英国mono盤よりも音質は良いように思えた。


    ここで「Introducing the Beatles」の音のバランスについて記しておく。
    英国盤との比較で何よりも特徴的なのは、中低音域が弱い(薄い)こと、特に低音域が。そして、逆に高音域が強い。
    そして、カラッとした音、あるいは抜けた音とでも言おうか、音がすうっと通っている。そのため、英国盤との音の違いは非常に大きい。

    このような特徴に加え、B-1以外の曲は、さらに大きな特徴がある。それは次の2点。
    ・全体的に回転速度が遅い(A-1は変わらないかも、そしてA面よりもB面の方が差が大きい)
    ・歌(声)が大きめのミックスが採用されている

    2つ目の特徴から判断すると、英国mono盤と別マスターが使われているのでは?という印象を受けてしまう。

    僕は最初、「これはstereoマスターを使ってのremix?……つまり、歌の入ったチャンネルを大きめにしてmonoにミックスダウンし直したのではなかろうか?」と疑った。
    けれども、B-1の「Please please me 」は、正しいmono versionが採用されているので、その考えをやめた。

    となると、マスタリングの違いによって、英国monoとこれほどまでに違いが生じた、あるいは、英国とは別のmonoマスターが用意されて使用された、このどちらかが正しいのだろう。
    一体、どちらなのだろうか?

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    そして、このレコードの音質が良いと僕が思ってしまう理由は、刻まれた音から判断すると、非常に世代の若いマスターが使われているように思えてならない点にある。

    特にB-1の「Please please me (mono version)」は、英国盤ではA-7に位置しているがゆえに音質的に不利なポジションであるのに対し、最も音質的に優れた位置に配され、その相乗効果ゆえに、このLPでしか聴けない素晴らしい音質だ(但し、音の特徴は前述の通りなので、可能であればトーンコントロールで高音を下げ低音を上げたほうが良いだろう)。

    但し、A-1の「I saw her standing there」はイントロの1-2-3がカットされ、4!から始まる・・・最近似たような再発盤を紹介したような(笑)。


    最後になるが、このレコードは音質は良いものの盤質はひどい。
    コピー盤は音質も盤質もひどいが、正規盤の盤質も英国盤との比較で悪いと言わざるを得ない、無音部分では雑音が終始聞こえるため、収録曲の背後にも実はこの雑音がずっと鳴っているはず。

    それと、カッティングレベルも英国オリジナル盤よりも低いので、音量が小さい。

    このレコードはナローレンジなオーディオシステムで再生したほうが、より不満が少なく感じられるかもしれないが、音の立ち上がりが速いアナログ機器を使うほうが良いように思う。

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    No title

    ヴィージェイ盤はどちらかというとキワモノ盤なのかなと思っていました。キャピトルが無視するから仕方なく出した的な。。

    まあ実際それに近いのかもしれませんが音質的な話となるとまた別問題だったんですね。盤質は別にしても。

    ビートルズ初期に関しては特にこうしたオリジナルをたどらなければそのみずみずしさは味わえないと聞きますので、いつかはと思っています。

    Re: No title

    Columbiaさん、こんばんは。

    > ヴィージェイ盤はどちらかというとキワモノ盤なのかなと思っていました。キャピトルが無視するから仕方なく出した的な。。

    そうですね、Beatlesファンとしての視点のみで見た場合、その通りだと思います。
    だから僕も手に入れたものの、正直しっかりと聴いていませんでした。

    その後、4 seasonsのLPの音質が余りにも良かったから、もしかしてVee-Jay盤って音良いかも?!と気づいてからようやく音質に目が行った次第でした。
    近いうちに紹介予定のLove me do収録の1stプレスと2ndプレスとは音質もちょっと違っていて奥が深いです。

    > ビートルズ初期に関しては特にこうしたオリジナルをたどらなければそのみずみずしさは味わえないと聞きますので、

    そうですね、それも一理あると思うものの、現代的な音楽ソースと比較するとどうしてもナローレンジ感や低音域不足、そして音に歪っぽさを感じることがほとんどなので、Beatlesファン的視点に加え、やはり今の耳で聴く必要はあるように僕は思っています。
    よほどのビンテージオーディオマニアでなければ。


    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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