新たにアナログを始める人……って?

    オーディオ関連雑誌の表紙をレコードプレーヤー/カートリッジが飾る、あるいはレコードに関する話題をムック本にしたものなどなど、昨年12月以降に発売された雑誌は僕が知るだけで8冊もある。

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    *購入していないが、気になった本

    雑誌のタイトルがずばりの『analog』誌も含めての数だけれど、ここまでの数というのは驚きだ。



    現在50代以上であれば、若かりし頃にレコードプレーヤーが家にあったという人の比率は高いと思われ、そういう人が何十年も聴けなかったレコードを再び聴こうとするのはわからなくもない。

    しかし、現在30歳未満ならば、普段から中古CD屋等で実際に(店によっては例外があるが、たいていは)片隅に置いてあるレコード(LPやシングル盤)を目にしている人くらいしか、レコードを聴こうなどとなかなか思えないのではなかろうか?

    そう思うと、東京近辺やその他の大都市を除くと、日常生活の中でレコードを目にする機会のある人なんて、ほとんどいないと思われ、必然的にレコードプレーヤーを買おうなどと思う人も居住地域が限られるような気がしてしまう。
    それにレコードを聴く以前に自宅にオーディオセット的な装置が無ければいけないわけだし。

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    *analog誌の最新号(現時点で僕は未購入)

    仮にオーディオセットは既にあるとして、簡単にレコードを聴けるプレーヤーがあればそれだけで良い、そういう人には僕が以前紹介したような安価なクラスのレコードプレーヤーで十分だと思う。

    そこからスタートしたとしても、もっと良い音質で聴きたいとなったなら、後は使用しているスピーカーやアンプ、デジタルプレーヤーのグレードに応じてプレーヤー、カートリッジ、フォノイコ等のグレードを上げていくことになり、そこからがオーディオ的な醍醐味でもあるし、音質と予算との葛藤が始まるとも言える。
    *デジタルプレーヤーは、アナログの音質と比較する上で、あったほうが良い

    そして、新たにアナログを始める人の中から、その道(オーディオ道?)に足を踏み込む人は、全体のうちのほんの一握りに過ぎないと僕は思っている。

    そうは言えど、アナログ人口が増えることは、個人的には非常に嬉しい。

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    *stereo誌の表紙も

    かつて(80年代)、日本ではCDの登場とともにレコードの新譜発売が早々に無くなってしまい、レコード屋の売り場の景色が本当にものすごい早さで一変した。

    80年代半ばにはレコード売り場よりもCD売り場が広くなり、僕のような洋楽ファンはまだ輸入盤を買えたが、邦楽ファンは買いたくともレコードそのものが製造されず、CDに移行せざるを得なかったように思う。

    実際、80年代後半~90年代初めに「CDでなくレコードを聴いている」などと言えば、「嘘!?まだレコードなんて聴いているの!」とか「まだレコードプレーヤーが家にあるの!?」などと言われたものだ。
    と言うか、今でも言われることがあるが……(苦笑)。

    ただ、そう言う人たちは音楽ファンであってもオーディオファンではない。
    残念ながら、アナログレコードからどれだけの音質を引出せるのか、全く知らない人たち。

    いや、アナログだけでなく、CDからどれだけの音質が引き出せるのかも知らないと思われる。ハイレゾに飛びつく前に質の良いオーディオセットを揃えることの方が先ではなかろうか?


    おっと、話が脱線してしまったが、
    現在の所謂「アナログ人気」が一過性の“ブーム”などでないことを願うばかり。



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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

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    No title

    STEREO増刊の「レコードで行こう!」は買いました。今どんな機種のプレーヤーとカートリッジが出ていて、その評価がどうなのか知りたかったので。アナログ関連の製品は減る一方だったのが、ここ数年間また盛り返した感がありますね。値段も性能もピンキリなんだろうけど、それはユーザーの底辺拡大を狙ってのことだろうから、喜ばしいことかもしれません。特にこの日本で10万円未満のエントリー/普及価格帯のプレーヤーが増えているというのは、ある意味凄いことだと思います。

    > かつて(80年代)、日本ではCDの登場とともにレコードの新譜発売が早々に無くなってしまい、レコード屋の売り場の景色が本当にものすごい早さで一変した。

    86年から89年ごろにかけての業界ぐるみのプロパガンダ作戦は凄かったですよね。欧米ではもっと緩やかに移行したみたいだけど、日本は本当にあっという間でした。それまでのレコードのコレクションを全部CDに買い替えさせるくらいの勢いでした。当時のビートルズファンの知人なんか、レコードを全部処分してCDで揃え直したって言ってたもんな。レコードなんて音が悪くてダメだと、CDの音がオーディオ的にも素晴らしくて本当の音なんだよみたいな。

    そんなことが過去にあったもんですから、海外のことはともかく、日本でアナログ復活というのはピンときません。レコードを聴いている層は昔からずっと変わらないと思うので、となると本当に若い世代でレコードを手にしようとしている人がじわじわと増えてるってことなんでしょうかねぇ。

    Re: No title

    路傍さん、こんばんは。

    > STEREO増刊の「レコードで行こう!」は買いました。

    近いうちに本屋で中身を確認しようと思ってます。

    > アナログ関連の製品は減る一方だったのが、ここ数年間また盛り返した感がありますね。値段も性能もピンキリなんだろうけど、それはユーザーの底辺拡大を狙ってのことだろうから、喜ばしいことかもしれません。特にこの日本で10万円未満のエントリー/普及価格帯のプレーヤーが増えているというのは、ある意味凄いことだと思います。

    そうですね、これまでは高額機種か、見かけがちゃっちい1万円前後かみたいな、物凄い両極端状態で、その中にほんの数機種あるくらいでした。5万円前後の機種が投入されるのはある意味快挙ですね。
    但し、音質的には10万円超えるとぐっと本格的になるので、新規購入者にはそのあたりが悩みどころかもと思えます。

    > 86年から89年ごろにかけての業界ぐるみのプロパガンダ作戦は凄かったですよね。欧米ではもっと緩やかに移行したみたいだけど、日本は本当にあっという間でした。

    いや~、あの頃の変化は本当に凄かったですね。
    同時期に英国に初めて行ったのですが、CD売り場のとても狭いことといったら(笑)。それに高額でしたし。

    > レコードなんて音が悪くてダメだと、CDの音がオーディオ的にも素晴らしくて本当の音なんだよみたいな。

    まさにそんな風潮でしたね。ひどかったです。

    > そんなことが過去にあったもんですから、海外のことはともかく、日本でアナログ復活というのはピンときません。レコードを聴いている層は昔からずっと変わらないと思うので、となると本当に若い世代でレコードを手にしようとしている人がじわじわと増えてるってことなんでしょうかねぇ。

    どうなんでしょうね。
    例えばこの3年の間に知ってる人がアナログに興味を持った、なんてことは今のところ僕の周りではないです。
    でもこれだけ取り上げられる機会が増えたり、新製品が登場しているからには需要が出てきていると考えるのが自然ですね。


    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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