MUSIC LIFE ビートルズの音楽遺産 2014-2015

    近年、僕が買う雑誌はほとんどオーディオ誌なので、この手の音楽雑誌は久しぶりだ。
    しかも『Music life』誌は、2010年に出た復刻本以来。

    musiclife2.jpg

    巻頭のグラビアと最後のソロ時代部分については全く興味関心がなく、そのため僕にとっては実質半分しか読む(見る)部分がなかった。

    けれども、箱入りビートルズ検証部分とアメリカ盤の世界部分は、立ち読みではじっくり読めなかっただろうから、買った甲斐はあった。

    せっかくお金を払って買ったがゆえに、ちょっと気になった部分を記しておこうと思えた。




    サエキけんぞうさんのMono LP BoxとMono CD Boxとの聴き比べは、筆者の感性が大きく反映され、とても詩的な文章になっていて楽しめた。
    一つ疑問があるとすれば、「ミッシェル」のベースソロとは一体何を指しているのだろう?


    JAPAN BOX部分では、タイトルの「海外でも注目される日本盤」については、個人的に大きく違和感を覚えた。

    その昔、1980年代頃までは日本盤のレコードは海外のコレクターから非常に人気があると聞いていたので、僕もそう信じていた。

    ところが、90年代半ばに英国を訪れた際、現地で売られていた日本盤シングルやLPの価格は、少なくともBeatlesのOdeon盤に限って言えば、予想よりもずっと安価で、日本の中古屋で当時付けられていた値段よりも安い気がした。
    *但し、Small facesやKinks、Whoの初期シングルは日本並みだった(それでも1万円以内で買える範囲だった)

    そして近年、eBayで海外のsellerが販売する日本盤レコードは、昔ながらの高価出品の場合誰も入札せず終わるものばかり。つまり注目されていた時代など、とっくに終わっていると思う。

    その理由として僕が考えていること、それは90年代以降、ジャケット品質や盤質の良さよりも音質が重視されるようになったからではなかろうか(ジャケット写真画質は、日本に来た原版がひどいので最初から良くない)。

    Beatlesの国内プレス盤の音質は、まともなオーディオセットになればなるほど、使用された音源が孫コピーテープレベルだということに気づく。

    昔は音質よりも、物珍しさや盤質の良さに食いつきがあったのだろう。
    しかし、1990年前後の英国オリジナル盤回帰志向(=音質重視志向)は日本だけのものではなかったので、それ以来、音質的にはよろしくない日本盤の人気が激減しても何ら不思議ではない。

    しかもビートルズのレコードは日本でもかなりの数が出たので、需要と供給の原理からしても安価が定着して当たり前だと思う。

    これらからして、海外でも本来あるべき評価・評判に落ち着いたと見るのが正しいように思う。
    そういう意味で「海外でも注目される日本盤」には、違和感を覚える。


    記事「第3の道の選択と挑戦」と、アメリカ盤の世界と題されてレコードが紹介されたページは、僕が本書で最も良かったと思っている部分。

    それでも、アメリカ盤の世界で記されている内容については、これってどうなの?と思える点がいくつかある。
    そのうちの2つだけ記しておく。

    一つは、『Beatles Ⅵ』の解説の次の部分。
    “「イエス・イット・イズ」のステレオ・バージョン(の11曲)で構成”
    何故わざわざステレオ・バージョンなどと記したのか?
    Mono盤にはmono mix、Stereo盤には擬似stereo mixで収録されており、わざわざステレオ・バージョンと記す理由がどこにもない。
    「イエス・イット・イズ」(の11曲)で構成、とだけしていればよかったのにと思う。

    もう一つは、ハリウッドボウルでのlive盤紹介の最後に記された次の部分。
    “英盤と米盤とでは収録曲が4曲異なっている”
    え?これって一体どのアルバムの話?

    昔からのBeatlesファンなら誰もが疑問に思わずにはいられない。
    これって、誤植なのだろうか?・・・いや、そうに違いないとしか言えないのだが。



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    ジャンル : 音楽

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    No title

    JDさん、お邪魔致します。
    私も執筆したムックをご紹介いただきありがとうございます。

    疑問をお持ちになった点ですが、

    >「ミッシェル」のベースソロとは一体何を指しているのだろう?

    イントロやブリッジの終りでの、ポールご自慢のルートを敢えて外したベースラインのことではないかと思います。


    >“英盤と米盤とでは収録曲が4曲異なっている” え?これって一体どのアルバムの話?

    これはスター・クラブでのライブ盤のことだと思います。
    ハリウッドボウルと混同してしまったようですね。

    Re: No title

    野良さん、こんばんは。
    僕の疑問への回答、どうもありがとうございます。

    > >「ミッシェル」のベースソロとは一体何を指しているのだろう?
    >
    > イントロやブリッジの終りでの、ポールご自慢のルートを敢えて外したベースラインのことではないかと思います。
    >

    う~ん、きっとそうなのだろうなとは推測できるのですが、それにしても「ベースソロがあるミッシェル」との表現は、エレキギターソロをベースソロと勘違いする人を生み出す恐れもあって(音を聴けばほとんどないと思いますが)、違った表現で記して欲しかったなと思いました。

    > >“英盤と米盤とでは収録曲が4曲異なっている” え?これって一体どのアルバムの話?
    >
    > これはスター・クラブでのライブ盤のことだと思います。
    > ハリウッドボウルと混同してしまったようですね。

    その文章が、スタークラブ盤の最後につながれば問題ないと思います。
    そういう意味で誤植かなと思いました。
    ただ、僕自身はスタークラブ盤が英米で収録曲が異なることは知りませんでした。

    思い返せば、発売元によってジャケット違いで発売されたり、1枚もので発売されたりと、乱暴な扱われ方をしていたように記憶しています。


    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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