Kinks Pye時代のスタジオアルバムのDE版について その2

    前回記した僕の予想は早くも誤りだったとわかり訂正の記事を(苦笑)。

    それは次のように記した部分
    「これまでオリジナルアナログ盤を始め、あらゆるメディア用に使われたモノラルのマスターテープは、さらに1世代前のリバーブをかける前のテープを基にして、リバーブ調整を加えながらダビングされて制作されたものであったのかも?」

    ところが、3rdの英国オリジナル盤を聴いてみると、なんてこった!DE版と同じマスターだと思われる。つまり、DE版以前の旧CDで聴かれたリバーブ処理が弱かった。

    KKontro2014 (6)
    *英国オリジナル盤、2枚持っているうち、盤質の良いLPで確認



    DE版発売当時、英国オリジナルシングル盤とDE版収録音源とを聴き比べ、音の違いに驚いたのははっきりと覚えている。しかしながら、比較曲が何だったか覚えておらず(なんとなく「Everybody's gonna be happy」のような気もするが……)。

    その比較曲の選択が良くなかったのか、あるいは、比較当時は東京の部屋だったので、あの部屋の音響特性+当時使用していたフォノイコライザーの性能によるのか?確実な理由はわからないものの、現在の部屋・オーディオ機器で英国オリジナルの『Kinks Kontroversy』を聴く限りにおいては、このLPの元となっているマスターはリバーブ処理が旧CDよりも弱く、DE版と同じマスターだと言える。

    となると、旧CDマスター(98年、当時大々的に宣伝されたRemaster CDシリーズ)に使われたマスターテープだけが違っているのか?
    あるいは、マスタリングのプロセスでリバーブを付け加えたのか?
    このどちらかが音の違いを生んでいると思われる。

    KKontro2014 (3)
    *旧CD(左)とDE版(右)

    そこで、旧CD発売から2年ほど遅れて登場した、CDマスターを使用したと思われるアナログ盤はどうなっていたのだろう?と気になった……2000年に、英国Castle社からCDと同一マスターを使用したと思われる重量盤LPが発売されており、それのことだ。

    けれども今回探したが見つからず。
    だが、同じ音源を使用してプレスされたと思われる『Kinks Kontroversy』のイタリア盤仕様、『United Kinksdom』は見つかったので、こちらで確認することに。

    KKontro2014 (14)

    このLPは2001年に発売された復刻盤。
    レーベルはEarmarkで、英Sanctuaryと伊Get backによる共同出資レーベル。
    当時、この3rd以外にも(過去に取り上げた)日本仕様の1st、ドイツ仕様の2ndが発売されている。

    KKontro2014 (15)
    *イタリア盤の復刻とシールに表示

    KKontro2014 (4)
    *旧CDのブックレット裏もこのLPだった


    それで、復刻『United Kinksdom』を聴いてみると、やはり旧CD同様にリバーブがかかっていた。

    それでは、英国での初CD化の際にはどうだったのだろう?
    僕の記憶に間違いがなければ、英国での初CD化はPRTレーベル時代(80年代半ば)で、同時にLPもカセットも発売された。

    その時のCDは一つも買っていないが、LPはだいたい揃えた。
    さて、リバーブはかかっているだろうか?と、探したら、PRT盤は見つからず、代わりに前述の英国Castle盤が出てきた。

    KKontro2014 (7)
    *Castle盤、ジャケットはつや消し仕上げ

    既にEarmark盤を確認済みなのだが、念ためにかけてみたら・・・なんとリバーブが弱い英国オリジナル盤と同じマスターではないか!

    半信半疑で、再度CDを再生したが、やはり旧CDはリバーブがかかっている。

    一体どうなっているのやら?

    想像できる仮説としては、「Remaster CD発売後にリバーブのかかっていないオリジナルマスターが見つかったので、LP用にはそれを使った。Earmark用にはCDと同一マスターを使った」と言うところだろうか。

    KKontro2014 (12)
    *Castle盤ジャケット裏面


    なお、英国Castle盤(2000年発売)は、英国オリジナルよりもカッティングレベルが高いだけでなくメリハリがあり、低音域も高音域も強めになっている。そして、各楽器や声の分離もよく、Hi-Fiなサウンド。

    だけれども、英国オリジナルを聴くと、やはり録音当時に刻まれた盤だからなのか、こちらの音質はCastle盤との比較でメリハリがなくとも全く問題ない。
    音質的に確実にCastle盤を上回るとは言えない(当然下回りはしない)と思うのだが、英国オリジナルの音を今風に調整したのがCastle盤といったところか。
    しかし、どうも心の中では「オリジナル盤のほうが良い!」という声が聞こえる(苦笑)。

    ちなみに、Castle盤は新品で3千円ほどしていたので、もし中古で1200円程度で見つけたら十分に価値があると思う。


    さて、この度新たに再発されるLPはどんな音質なのだろう?
    僕は以前も記したが、2枚のみ予約していて、入荷は来年に延びた模様。
    痺れをきらし、在庫ありのアルバムを1枚注文してしまった。
    それだけは、お正月の間に届きそうだ。



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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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