Kinks Pye時代のスタジオアルバムのDE版について

    今日ようやく長らく待ったKinksのCDセット『The Anthology 1964-1971』が届いた。
    英国では1ヶ月以上も前から発売されていたにも関わらず。

    kinksantho1 (1)

    しかしこれだけ円安が進むと、英米からCDやLPを購入しても送料を含めると日本で買うよりも高額になる場合もあり、今回のセットは日本の店に予約を入れていたのだった。



    今回のセットはKinksのPye時代のカタログ発売権利の移行に伴い、せっかくお金になる木を手に入れたのだから早く元を取ろうという姿勢により企画・発売となったように推測する。
    収録された音源は全て2014年の最新remasterだ。

    数年前の2011年に発売となったDE版のデジタル音源は、当時の権利取得者であるUniversalに帰属するため、販売権利を新たに獲得したSonyは自前で新たにデジタル化しなければならなかったのだろうか?……そのように受け止めているわけだが。

    今回のマスタリングエンジニアと2011年のDE版のエンジニアは重なっているので、前回のremasteringの流れを引き継いだように思える(但し、前回は2名がクレジットされていたが、今回はそのうちの一人のみ)。そのため、音の傾向が似ている。


    前回のDE版を初めて聴いたときは正直驚いた。Kinksの音源では、これまで聴いたこともない生な音に聴こえたからだ。
    それは特に初期作品のMono mixが対象だ。

    kinksantho1 (3)
    *DE版CD(残念なことに、この時『VGPS』は既存の3枚組CDがそのままDE版扱いで、新たなマスタリングは施されず)


    当時、オリジナル英国LPや英国シングルを引っ張り出してきて音質を比較したが、使用されているマスターテープが違うのではないか?としか思えなかった。

    簡単に言えば、初期(特に2nd~3rd)のモノラル音源は、ややリバーブがかかった音でまとめられてあるのだが、そのリバーブが弱まったような音に変わった。つまり、強くリバーブをかける前のテープを使ったのではないか?と思えた。
    そんなテープが存在するかどうか怪しいが(笑)、次のような推測をしてしまった。

    これまでオリジナルアナログ盤を始め、あらゆるメディア用に使われたモノラルのマスターテープは、さらに1世代前のリバーブをかける前のテープを基にして、リバーブ調整を加えながらダビングされて制作されたものであったのかも?
    そして、DE版制作に当たっては、音質面から1世代前のテープを使用することを選んだ……と言う話。
    そうであれば、リバーブがかなり弱められていて、マスターテープが1世代若返ったような音に変わっても何ら不思議はないわけだ。
    *12/31訂正・・・詳細は記事「その2」を参照のこと

    本当のところはどうなっているか、僕には全く知る由もないが。

    そして今回のCDセットも(まだCD1しか聴いていないが)、同じマスターテープを元にしているか、あるいは同じマスタリングプロセスを経ていると思われ、DE版と同様、あるいは微妙に再調整され見通しの良くなった音質となっている。

    ただし、DE版との違いについては、音質(音色)に対する好き嫌いもあると思われ、基本的には大差ないと思うものの、DE版の音の方が好みだという人もいることだろう。

    また、CD1の1曲目を聴いて、大元のマスターテープに劣化が感じられ、大丈夫か?と思えたが、CD1を聴く限りではこの曲のみだった。DE版の1st『Kinks』にはマスター劣化を感じない音源が収録されているので、こちらを持っているなら手放さない方が良いかも。


    なお、『The Anthology 1964-1971』には7インチシングルも付属し、未発表ライブ音源とのことで期待したのだが、なんてことはないTVスタジオでの収録で歓声など入らないスタジオライブだった。

    僕が期待していたのは、Kelvin Hallでのライブ録音のような、会場の聴衆を前にした熱気あふれる(そして歓声も同時に録音された)ライブ音源だったので、明らかに肩透かしを食らった。僕個人としては無くても問題ないレベルの内容だった。
    てっきり、Kelvin Hallとして出されたLive LP用に収録されたまま手付かずだったライブ音源が見つかったのか?!とワクワクしていたのだが……。





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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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