Cream: 1966-1972 その2

    *1/4追記:恐らく今回のBox set用のマスターはHi-Res音源だったと思われる。
    この記事に記した回転ムラはH-Res音源でも聴かれた。


    CreamのLPボックス『Cream: 1966-1972』に使われたマスターテープについて、前回「恐らく旧CD用のマスター(10年ほど前のremaster音源)だろう。」と記し、さらに「他にもSimply Vinylが発売したLPに使用されたマスターも同一だと睨んでいる。」とも記した。

    けれども、『Goodbye Cream』で聴き比べをした限りにおいては、Simply Vinyl盤とは別のマスターだと言い切れた。
    そして、音質的には『Cream: 1966-1972』<Simply Vinyl盤 となってしまった。

    GC20141224 (2)



    Simply Vinyl盤は、僕が持っているタイトルを実際に聴いて推測した結果だが、基本的にはプレス当時の最新のCD用マスターを使用していると思われる。中にはそうでない旧マスターと思われる音質のタイトルもあったので、全てが最新のCDマスターだと言うわけではない。

    しかし、Simply Vinylから発売されたCreamのLPは、1stから4枚目の『Goodbye Cream』まで持っているが、それらは全て当時のremaster CD用のマスターを音源としている、と僕は思っている。

    GC20141224 (5)
    *ジャケット裏面、奥(左)が今回のセットから、手前(右)がSV盤

    となると、今回の『Cream: 1966-1972』は、少なくとも『Goodbye Cream』については、同一マスターではない。
    いや、もしかしたら今回のBox用の音源は全てそれ以前のもの、あるいはそれ以前のコピーテープを使っているのかもしれない。

    と言うのも、今回のボックスセット収録の『Goodbye Cream』B面3曲目「Doing That Scrapyard Thing」のイントロ部分、左チャンネルのチェンバロ?に回転ムラを感じるからだ。
    また、このLP全体を通してやたらとブーストされた低音域が目立っている。そして、高域はそれほどすっきりしているようには現在の耳では聴こえない。
    さらに、左右チャンネルの分離も格段によいとは思えない(*米国Promo盤や英国再発盤のほうが分離が良い)。

    まだ全てのアルバムを聴いたわけでなく、2ndの片面、3rdの片面を数回しか聴いておらず。じっくり聴いたのが『Goodbye Cream』だったのだが、A面1曲目の「I'm so glad」から、こんなに低音域だけブーストされていたっけ?しかも、高域があまり目立たないし、と言う印象を受けた。

    それで、Simply Vinyl盤を引っ張り出してきて比較したわけなのだが、Simply Vinyl盤のバランスの良い音にびっくりするだけでなく、SV盤のほうが少なくとも1世代は音が若いと思えてしまったのだ。
    さらに、B面で微妙に回転ムラのわかる音を発見。

    今回わざわざ180gヴィニールにプレスしたにも関わらず、マスターに使用された音源がその品質では、良い音は期待できない。

    GC20141224 (10)
    *他にも比較したLP、左から米国再発RSO盤、英国再発黒Polydorレーベル盤(たぶん80年代)、英国再発黒Polydorレーベル盤(たぶん80年代)、米国再発RSO盤、米国オリジナルPromo盤、数年前に発売のVinyl Loversからのピクチャーレコード(4枚組LPセットより)
    *12/25修正:左下にRSOロゴのあるのが英国再発盤だった


    他にも英国オリジナル盤だけが見つからなかったものの、米国プロモ盤をはじめ、手持ちの同アルバムの各種プレスを集めて音質を比較したが、今回のボックスセット盤は音質的には最低ラインかなと思えた。
    それは、使用されたマスターの世代がコピーテープあるいは孫コピーであるためなのかもしれない。

    もう一つ気になったのは、前述の低音域の持ち上げによる全体のバランスの悪さ。
    *1/4追記:Hi-Resファイルは聴いていないが、1stと2ndのSACDを聴く限りにおいてはLPのような低域ブーストはない(英国オリジナルLPよりは強いけれど)。低音域ブーストは、今回のLPセットのみの特徴だと思われる。

    期待していただけに非常に残念な結果だった。

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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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