Cream: 1966-1972

    *1/4追記:
    これまでHi-Res音源をマスターにしておらずと判断していたが、それはどうも誤りの可能性が高いと思えた。
    よって、関する部分を訂正する。
    但し、このLP Box setの音質評価は相変わらず良くない。
    残念ながらHi-Resマスターをしっかりと音信号として刻み込めていないと思う。


    今年になりCreamの諸作がオリジナルマスターからHi-Res化されDL販売が始まった。
    日本ではSHM-SACDやプラチナSHM-CD、SHM-CDなど、オーディオファイル向け~一般の音楽ファン向けに商品化された。

    そして近頃のアナログ復刻の流れに乗ったのか、全スタジオアルバム+Live Creamの2枚を集めたLPボックス『Cream: 1966-1972』が登場するとのアナウンスがあり、僕はてっきりマスターとして使用されるのは前述のHi-Res音源と予測して早々に予約を入れていた。

    cream66to71 (3)
    *BoxとMP3音源のDLクーポン

    東京出張から戻るとLP Boxが届いており、期待して聴いたのだが残念な結果だった。使用されたマスターは全く別物だった。
    使用されたマスターはHi-Res音源だと推測されるが、LPの音質はHi-Resマスターの平均点を下回った。
    *追記:1/4訂正



    cream66to71 (11)
    cream66to71 (9)
    *収録アルバム、1stは最終的に英国ジャケットに変更された


    最初に『Wheels of fire』から「White room」を聴いたが、すぐにオリジナル英国盤の音と全然別物だとわかった。次に『Disraeli Gears』からA面数曲を聴き、これは聞き覚えのある音だと思った。
    *補足:『Wheels of fire』のHi-Res音源は、英国オリジナルLPと同一傾向の音ではないと思えた。よって、この判断は誤りだった。お詫びする。

    その昔、今回同様「Back to Black」シリーズの1枚として発売されたLPに使用されたマスターと同一だと思われる。
    恐らく旧CD用のマスター(10年ほど前のremaster音源)だろう。
    他にもSimply Vinylが発売したLPに使用されたマスターも同一だと睨んでいる。

    *12/24修正:その後、Goodbye CreamにてSV盤と比較し、明らかに別マスターと判断できた

    cream66to71 (17)
    *左:昔Back to Blackシリーズから発売されたLP、右が今回のBoxのもの、今回のジャケットは色味がひどい


    実はその「Back to Black」シリーズの1枚として登場した『Disraeli Gears』を聴いた当時、僕は非常に音質が良いと思っていた。

    英国せよ米国にせよ、オリジナルステレオ盤LPは低音域が弱いため、「Back to Black」盤のような地を這うようなBassや太いDrumsの音を聴くことができない。

    それに対し、クリアで見通しが良くなり、さらに個々の音がくっきりはっきりし、低音域の音圧が向上したremasterngは、僕には歓迎すべき方向だと当時は思っていた。

    けれども、現在の部屋に引越しし、Phono EQも高級な機器に入れ替えたおかげで、以前では気がつかなかった粗がいろいろと見える(聴こえる)ようになってしまった。
    *同時に、ステレオ録音で録音された音(=意図しようがしまいが、一発録りの際に2トラック以上で録音された音)による立体的な音場再現も向上したのだが。

    cream66to71 (18)
    *裏面比較、上が旧LP、下が今回の。黄色部分に製作クレジットあり、今回はない。逆に前回はRSOからのLPを再現していたが今回は初期盤を再現(但し、レーベルはPolydorだし、どこにもReactionのクレジットがない)


    「Back to Black」シリーズの『Disraeli Gears』を聴いて特にがっかりさせられるのは、コンプレッサーあるいはリミッターによってボーカルがほとんど飽和してしまっていて音に余裕がないこと。この音はオーディオ的にはよろしくない。

    さらに言うと、remasterの際にノイズ成分が減少し、スタジオでの臨場感が損なわれている点、それと、ボーカルだけでなくほかの楽器もレベルが均一化されてしまい、ギター演奏の微妙なニュアンス、音に強弱をつけている部分などがわかりづらくなっている点。

    cream66to71 (14)
    *今回のBoxでは、全て黒の内袋とPolydorレーベルのみ


    今回のLP Boxは、BGM用として聴くのであれば問題ない。
    しかし、オーディオ機器を通してそれなりの大音量で聴くのであれば、最初に述べたSHM-SACDやプラチナSHM-CDで聴くのがベストだろうと思う。あるいはHi-res音源。
    *但し、国内LPのマスターを使用した『素晴らしき世界』のSHM-SACDだけは微妙
    **1/4追記:今回のLPの音質は、仮にSACDと同一マスターだった場合、SACDよりも1~2ランク劣ると評価。近年のLP Box setの中ではがっかりさせられた

    LPの場合だとオリジナル盤や同一マスターを使用した再発盤あたりが狙い目だろう。

    あるいは、そういう盤・音源を持っていない場合には今回のBoxも良いとは思う。値段もLP7枚組(2枚組アルバムを含むので)の割りに安いし。つまり、入門用として。
    でも、ここで聴かれる音量バランスに慣れてしまうと、オリジナル盤がスカスカに聴こえてしまうかも。


    いずれにせよ、今回のBoxはオーディオファイル向けではない。
    やはり使用マスターの選定は非常に重要だ。

    cream66to71 (5)
    *箱裏

    CREAMLPBOX.jpg

    *これは購入先のAmazon商品ページより、箱裏もだが、1stのデザインが米国盤になっている


    関連記事
    スポンサーサイト

    テーマ : 洋楽
    ジャンル : 音楽

    コメント

    Secret

    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

    最新記事
    最新コメント
    最新トラックバック
    月別アーカイブ
    カテゴリ
    カレンダー
    08 | 2017/09 | 10
    - - - - - 1 2
    3 4 5 6 7 8 9
    10 11 12 13 14 15 16
    17 18 19 20 21 22 23
    24 25 26 27 28 29 30
    検索フォーム
    RSSリンクの表示
    リンク
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QR