Help! 各国モノラル盤 A面 その1

    英国盤準拠の「Help!」のモノラル盤で僕が持っているのは、フランス、イタリア、スペイン、そしてオーストラリア盤の4枚のみ。手持ちのNZ盤を確認したらステレオ盤だったが、モノラルも出ていたはず。

    オランダや北欧でもモノラル盤が出ていたと推測するが、僕は残念ながらネットでさえ見たことがない。

    それら手持ち4ヶ国のモノラル盤の音質はまたしても英国盤と同傾向とは言えない。
    一番似ているのはオーストラリア盤か。

    今回はまず、別デザインのフランス盤(OSX-230)を。

    help20141113 (11)



    これは買った当時から、しっかりとモノラルミックスと気づいていた。A-1そのものがわかりやすいモノラルのみのミックスだから。

    英国盤と比較するとフランス盤は、ボーカル帯域を前面に出そうとしたマスタリング/カッティングが採用されている。
    カッティングレベルは英国盤と同等。

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    *ジャケット裏デザインも英国盤とは異なり、少し派手な印象

    英国盤では音が曇ったようなクリアでない印象なのに対し、こちらはボーカル帯域のうち英国盤ではへこみ気味な音域(それゆえに、歌が曇って聞こえる)を補正し、同様にボーカル帯域に重なる低音域も歌が聴こえやすいように抑え気味とし、歌だけはしっかりと聴かせる。

    歌だけでなく聴こえている全体の音に耳を傾けると、高域は英国盤ほどには伸びておらず、さらに低域も低いところは刻まれていない。

    help20141113 (14)
    *レーベルは濃青

    と言うことで、ナローレンジな音をしているのだが、歌をしっかりと聴かせる点では英国盤よりもストレスがない。もし使っているオーディオセットが現代的なワイドレンジ再生を目指すものでない場合、非常に良い音で聴こえるように思える。

    英国盤では、急にボーカルが曇り聞き取りにくくなるA-6さえしっかりと歌を聴かせる。そして続くA-7でも、イントロのギターの響き、ドラムのフィルインの激しさ等、低音域は軽いけれど、この曲のハードなサウンドをしっかり再現できているように思える。


    次は以前紹介したことのあるイタリア盤。

    Itahelp.jpg
    *昔紹介した時の写真そのまま

    前作までは英国原盤からのプレスだったのに、今回はイタリア独自プレス。
    カッティングレベルは英国盤よりも高いかも。

    イタリア盤の音質は英国盤よりもフランス盤に似ている。フランス盤ではボーカル帯域の高域部分を補正して聴きとりやすくしていると書いたが、こちらはその帯域を含めて高域を持ち上げている。そのため、フランス盤以上に声が通るものの、きつめの高域となっている。

    低音域もフランス盤同様で、英国盤ほどの厚みや深みはない。やや軽い低音だ。

    Itahelp (5)

    Itahelp (10)


    仏、伊、これらの2枚は音傾向が似ていて、音質的には英国盤よりも1世代経過した固めの音になっていると思うが、英国盤のように歌が聞き取りにくいことがないため、第一印象では英国オリジナルMono盤よりも良い音に聴こえるのではなかろうか(本来の“音質”という意味では、英国盤の方が良いと思っているが)。

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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    コメント

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    No title

    こんにちは。初めて書き込みさせていただきます。「ヘルプ」の聞き較べ、楽しみにしておりました。リマスター盤良さそうですね。自分はLPでは、82年の日本盤と60年代UK MONO LPしかヘルプのモノラルは聞いたことがありませんが、国によって音傾向がやはりとゆうか違うものなんですね。自分はシングルではオランダ盤モノを所有してまして、初めて聞いた時はUK MONO LPとは違うはっきりくっきりした歌い出しに驚いたものです。それから、イタリア盤の音傾向を字面だけ読んでいると、何故か日本の旗帯の初期タイトルを思い出してしまいましたが、そうゆう音質とは違うんでしょうか?またヘルプのUK MONOって、スタンパーによって音質の違いが大きく感じられませんか?(気のせいかもしれませんが。)久しぶりにUK MONO LPを引っ張り出して聞いてみましたが、これはこれで自分は大好きです。

    Re: No title

    ふるるさん、こんばんは。
    はじめまして。
    コメント、どうもありがとうございます。

    そういえば、僕もLPを聴く前にオランダ盤のシングルを聴いて、英国シングルと音が違うなと思いました。

    > それから、イタリア盤の音傾向を字面だけ読んでいると、何故か日本の旗帯の初期タイトルを思い出してしまいましたが、そうゆう音質とは違うんでしょうか?

    旗帯とはEAS規格盤のことでしょうか?
    僕自身、もうEAS規格のHelp!の音は覚えていませんが(ステレオですし)、同じEAS規格のPPMなどに聴かれた高域をきつめに仕上げたEQのかかった音は似ているのかもしれません。ただ、僕の記憶にあるEAS盤の音質はどれもひどかったので、イタリア盤はそこまでひどいとは思えません。
    それは、使われているマスターの音質差によるものだと思います。

    >またヘルプのUK MONOって、スタンパーによって音質の違いが大きく感じられませんか?(気のせいかもしれませんが。)

    今日偶然、盤質がましなLPを探していて、持ってる6枚のうち2枚は、かなりましなことがわかりました。
    それはスタンパーの違いでなく、どれほど聴かれたか、どんなカートリッジで聴かれたか、による盤質差だと思います。発売後約50年も経過しているので、個人的にはスタンパーの違いよりも盤質が良いかどうかのほうが今となっては重要な気がしています。


    No title

    JD様、ご返信ありがとうございます。旗帯とはEAS規格のレコードの事です。でもやはり音質の旗色が悪くて、80年代初頭からCDの時代になるまで、音質に不満を抱く事など全くなく夢中で聞いたシリーズなので、心中複雑です。PPMやWTBはかなり極端に感じますが、ヘルプとかフォーセールは結構いい感じだと思うんですが。当時、使っていたステレオが家にあった家具調ステレオだったので、丁度いいバランス?で聞こえていたのかもしれません。それから、スタンパーの違いにはあまりこだわらない方がいいのでしょうね。レコードを購入する時、どうかすると若いスタンパーに目がいってしまうのも考えものですね。自分の持っているヘルプ UK MONOは2桁と3桁のスタンパーですが盤質も1ランクくらい違います。あと、昨日の書き込みの時は、舞い上がっていたのか失念していましたが、自分もスペイン盤持っています。何となく可愛らしい音(どんな音?)がして好ましかったのを覚えています。

    Re: No title

    ふるるさん、こんばんは。

    > 旗帯とはEAS規格のレコードの事です。

    ですよね。

    >80年代初頭からCDの時代になるまで、音質に不満を抱く事など全くなく夢中で聞いたシリーズなので、心中複雑です。

    僕はその頃、輸入盤を主体に買っていて、友人が日本盤を買っていました。
    当時の入門用プレーヤー+カートリッジでも輸入盤の音のほうが良いように思えました。
    但し、初期~中期タイトルです。

    >ヘルプとかフォーセールは結構いい感じだと思うんですが。当時、使っていたステレオが家にあった家具調ステレオだったので、丁度いいバランス?で聞こえていたのかもしれません。

    その2枚ともEAS盤では持っていませんでした。
    EAS盤は90年代に中古でBeatles Collection(英国アルバムを集めた濃青の箱)の国内盤セットを2500円(適価だと思います)で買って、ようやく手に入れたわけですが、予想通り全然聴かず、引越しの際にどこにしまったかわからず行方不明です。出てきたら聴いてみようかなと思いました。
    でも、使っているオーディオセットだとか部屋の特性によって音はころころ変わるので、当時の日本のオーディオセットには合っていたのかも、とは思えます。

    >それから、スタンパーの違いにはあまりこだわらない方がいいのでしょうね。レコードを購入する時、どうかすると若いスタンパーに目がいってしまうのも考えものですね。

    新品であれば興味深いんですけどね。
    僕の持っているAbbey Roadは片面がGなのですが、音質は他のスタンパーと比較し優れているかなどわかりませんでした。

    >自分もスペイン盤持っています。何となく可愛らしい音(どんな音?)がして好ましかったのを覚えています。

    そうでしたか。それなら、僕の印象とふるるさんの印象との差で使っているオーディオ装置の音の違い・傾向がちょっとわかるかもしれないですね。

    No title

    JD様、ご丁寧に色々とお答え下さりありがとうございます。何だかとても嬉しいです。でも、ヘルプ リマスターMONO LPと話題が全然ずれてしまい申し訳ありません。でも楽しいのでもう少しだけ書き込みさせて下さい。ヘルプとかフォーセール、聞かれてないのでしたら、出てきた暁には是非聞いてみて下さい。(がっかりされるかもしれませんが、意外と良いかもと思われるかもしれませんし。それはないかな?)それから、自分がレコードを買い始めたころ、輸入盤とゆう選択肢は考えた事もありませんでした。UK盤だとか、各国盤とかを聞いてそれぞれの音の違いを楽しむようになったのは、ここ4、5年の事です。只、自分はビートルズだと何でも楽しく聞けてしまうので、聞き比べはあまり意味がないのかもとも思っています。ヘルプはステレオ盤だと、UK、ドイツ、オランダ、イタリア盤等を持っていますが(UK盤以外は70年代以降のプレスです。)聞き比べをしなくてもそれぞれ音が違うんだなーとは思いました。そうなんです。自分は、一堂に集めての聞く比べってめったにしません。それから、アビーロードのスタンパーG、そうゆうレコードが実在するんですね!あと、自分の現在の装置は、JD様とは多分違う傾向だと思います。JD様の装置は上も下も良く伸びたワイドレンジで高解像度な音と想像しますが、自分の装置は、声に厚みがあり高音もきれいに出るのですが、それほどワイドレンジで高解像度ではないと思っています。低音も量に不満はないのですが、もう少し締りがあったらとゆう感じです。でも明るく元気があり、長く聞いていても聞き疲れしない気持ち良い音でとても気に入っています。(すべて国産で、アンプはつい先日なくなってしまった、老舗のメーカー製、スピーカーは楽器メーカーのものです。)今回も長々と失礼いたしました。

    Re: No title

    ふるるさん、こんばんは。

    >ヘルプとかフォーセール、聞かれてないのでしたら、出てきた暁には是非聞いてみて下さい。(がっかりされるかもしれませんが、意外と良いかもと思われるかもしれませんし。それはないかな?)

    そうですね、Help!とRubber soulは聴いてみます。Beatles for saleは持っているので知っていますが、あの音にはがっかりしました(苦笑)。

    >それから、自分がレコードを買い始めたころ、輸入盤とゆう選択肢は考えた事もありませんでした。

    そうですか。僕の中学時代は国内盤よりも米国盤のほうが500円ぐらい安かったですし、年末などのバーゲンではさらに値引きされていたので、国内盤は友人、僕は輸入盤、という買い方でした。その後、英国盤も国内盤よりも少し安いくらいで出回りました。その流れで、中古の輸入盤を探すようになりました。

    >只、自分はビートルズだと何でも楽しく聞けてしまうので、聞き比べはあまり意味がないのかもとも思っています。

    普通に音楽ファンであればそうだと思います。
    僕のように、ソフトに関してもオーディオ的に捉えてしまうほうがマイナーな存在でしょう。

    >それから、アビーロードのスタンパーG、そうゆうレコードが実在するんですね!

    そう言われると、記憶違いの可能性もあり調べてみたら間違ってました。
    恥ずかしながら訂正です。Aでした。

    スタンパーの違いではないですが、Abbey RoadはレーベルにHer Majesty表記なしのほうが表記ありの盤よりも音に厚みがあるようには思えています。逆に表記ありはクリアな音と言うか(僕は前者が好きです)。

    >自分の装置は、声に厚みがあり高音もきれいに出るのですが、それほどワイドレンジで高解像度ではないと思っています。低音も量に不満はないのですが、もう少し締りがあったらとゆう感じです。でも明るく元気があり、長く聞いていても聞き疲れしない気持ち良い音でとても気に入っています。

    やっぱり、自分が良い音と思える装置で聴くのが一番ですね。
    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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