音の記憶

    またまた前回の続きだけど、今回は視点を変えて。

    もう一つ、「Like a rolling stone」について、別のAmazonレビューに関連した話。

    レビューの中に「LP時代はオルガンがもっと目立っていた」だったか、「LP時代はオルガンが目立っていたミックスだった」と言うような書き込みがあった。

    likears2 (1)
    *僕の場合は、このLPを聞いていた頃はそう思っていた


    僕も何故か勝手に同様の思い込みをしていたが、80年代プレスのLPを聴く限りでは、左右のバランスのうち左が右よりも若干音量が大きくなっているように思えた。そのため、Vocalは中央よりもやや左に定位している。もしかすると、これがオルガンが小さく聞こえてしまう原因なのかなと思える。

    likears2 (12)
    *これらが80年代以降のLPs

    実際、オルガンは右に振られていて、右よりも左が大きくなれば、相対的にオルガンの音量も小さくなることになるからだ。


    あるいは、これは僕個人のオーディオ環境によるものだが、30数年前の話、僕が使っていたMM型のカートリッジは中音域が分厚く、決してワイドレンジではなかった。それゆえ、LPで聴く「Like a rolling stone」は、(左チャンネルのピアノよりも、右チャンネルの)オルガンが目だっていたように思う。

    ところがCD時代になり、1990年頃にCDで初めて聴いた「Like a rolling stone」は、あまりに周波数帯域が広くいろんな音が聞こえ、にも関わらず(安価CDプレーヤーだったので)音が薄っぺらに感じられ、この曲はこんな音のはずが無い!と思え、がっかりしたのだった。

    オルガンがもっと目立つミックスだったと言う意見は、もしかしたら僕の経験と類似しているのかもしれない。

    僕が思うに、昔の記憶の中のミックスが今も印象強いため、現在聞ける音と違った印象を受けているだけではなかろうか?年齢的に最もいろんな音楽を吸収できた頃に使っていた、当時のオーディオ装置の特性によって強く印象付けられたLPの音が記憶にとどまり、現在のCDの音をまるで別ミックスと感じてしまう、ただそれだけなのではなかろうか、と。

    いやいや、もしかすると音ブレなしの「Like a rolling stone」と、音ブレありとでは、実はミックスが異なっている、と言う意見をお持ちの方もいるかもしれない。
    僕自身は同一ミックスだと思っているのだが。


    最後に、ひとしきりいろんな盤の「Like a rolling stone」を聴いたが、正直音質はひどいと思えていたオランダ盤LPでさえ、それなりの高音質で聴けたことからすると(確かに一番音はひどかったが)、音質向上に何よりも寄与しているのはMFSLマスタリングの45回転でなく、今の部屋なのかもしれない……これが落ちでは、自分でもずっこけてしまうが、どんな盤で聴いても「Like a rolling stone」の音質は過去の印象以上に良い音で聴けた(苦笑)。

    あるいは、これも僕に刷り込まれた同曲の音の記憶が強烈だったためなのかもしれない。

    とはいえ、やはりLPではMFSL45回転盤がベストだと思った。




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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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