原音再生

    過去に記したことがあるけれど、ここ3年ほどで振り返ると、僕が毎号欠かさず購読しているオーディオ誌はStereo Soundのみ。他にもAudio AccessoryやAnalogなども年に1回~数回程度は購入している場合もあるし、その他のオーディオ誌を買う場合もたまにある。

    実際には、Stereo Sound誌は90年代の後半ごろから最低でも年1冊は購読しているし、それどころか、たぶん買うのを忘れていなければ、ここ10年ぐらいは全て買っているかもしれない。

    だから、今号(190号)のStereo Sound誌掲載記事に関して、それなりの一購読者として感想を述べても良いのではないかと思った(笑)。それは和田博巳さんの連載記事「続ニアフィールドリスニングの快楽」についてだ。

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    *190号


    僕は「続ニアフィールドリスニングの快楽」を毎号楽しみに読ませていただいているし、以前の連載だった「ニアフィールドリスニングの快楽」も毎号楽しみに読ませていただいた。

    今号のテーマは簡単に言うと、オーディオ評論家は“グッド・リプロダクション”を目指すのではなく、“原音再生”を目指すのが本来あるべき姿ではなかろうか?という問題提起だった(と僕は受け止めた。もしそれが間違っていたなら、最初の第一歩で踏み違えたことになってしまうのだが……)。

    そして、その“原音再生”論(あるいは“原音再生”観?)の延長線として、読者にある投げかけをされている。

    日本で(過去において)著名なスピーカーブランドの製品(つまりスピーカー)を手に入れたらそれで終わりというのではなく、装置の色づけを極力排除したスピーカーあるいはスピーカーブランドの製品を聴いてみてはいかがだろう?と。

    正直、ものすごく勇気のいる発言だと思った。特に後者に関しては。

    そして、実のところ僕も前々から和田さんが述べられているのと似たような考えをいだいていた。中古ショップなどで聴ける過去の有名ブランドの大型スピーカーの音は、雰囲気を作るのはうまいと言うか、どれも同じ雰囲気になってしまっているような気がしていた。あの音は果たして、ソース本来の音ではないと思うが?と言う違和感だ。
    僕自身の感覚では、90年代以降に日本でも知られるようになったブランドの(新しい)製品の方が、ソースの原音に近い再生音をしているのではないか、と。
    *当然、オーディオ用のスピーカーの話をしているのであって、そこまで到達していない製品の話はしていない。

    だから、和田さんの述べられた文章を読んで、非常に賛同してしまった。
    (現実的に僕が使用しているスピーカーにどれほどの色付けがなされているかはわからないが、それはここでは問題ではない)。

    ただ、和田さんが述べられているレベルの原音再生能力のあるスピーカーは、かなり高額で、普通のオーディオファンが買える金額なのだろうか?と言う点は気になった。
    それは今号の「最新注目スピーカー 最高の組合せ」で登場する、YG AcousticsやMagicoの製品を指すのだろうと思うので。

    それでも、同じ記事の中でエントリークラスの金額(50~60万円程度)のスピーカーとして登場している製品も、対象と予想される過去のスピーカーよりもずっと原音に近い再生音をしているのでは、と思える。


    “原音再生”でなく“グッド・リプロダクション”を目指すほかないと思う、と和田さんに異を唱えたのは評論家の山本浩司さんだが、山本さんの姿勢が元来“グッド・リプロダクション”を目指されているのは、製品レビューを読むとよくわかる。


    ただ、個人的な意見としては、オーディオ評論家の姿勢としては、僕は和田さんの唱える“原音再生”を目指すのが本来あるべき姿だという意見に賛成だ。どこまで“原音再生”ができるかをものさしとしてスピーカーを評価するべきなのではないかと。

    最終的には製品の購入者が “グッド・リプロダクション”を目指してしまうのかもしれないが、その場合でもスピーカーは極力色づけのない製品のほうが扱いやすい気がするし、そういう眼で製品レビューが書かれてあるほうが読者としてはわかりやすい。


    と、まぁ、たかがハイエンドのエントリークラスレベルの製品しか使っていないにも関わらず、自分の感想を記した。
    正直恥ずかしくもあるが、今回の連載には一読者としてできる範囲でコメントしておかねばと思ったので。



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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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