As safe as yesterday is/Humble Pie

    前回、アルバム『Humble Pie』(1970年7月発売)について書いた際に比較として挙げた彼らの1stアルバムが『As safe as yesterday is』(1969年8月発売)。

    humblepie1 (1)

    このLP、好きだったので何度も買い足して、数えたら7枚もあった(苦笑)。
    今回はそのうち、国内盤と再発西ドイツ盤を。


    LP『As safe as yesterday is』を初めて聴いた時、独特のイコライジングが施された今ひとつの音質だったが、収録曲の多くがものすごく新鮮に響いた。一発で好きになったこともあり、購入当時は本当に良く聴いた。

    特にアルバムタイトルとなった「As Safe As Yesterday Is」やB面ラストの「What You Will」に強く惹かれた。

    「As Safe As Yesterday Is」はPeterとSteveの共作で、曲の構成・展開がとても格好良かった。組曲風展開と言えば大袈裟だが、構成や途中アコギを使うところなどの凝ったアレンジがとても気に入った。

    収録曲は後期Small Facesの楽曲よりもさらにrock色が強くなったと思えるが、それは新たなメンバーが集まったことによって、これまでとは違って(と僕は思っているが)guitarが前面に出てきたことが大きな理由なのだろうと思う。

    アルバム全体としてはハードロック的なサウンドと言えるが、その中に数曲、TrafficやBandを彷彿させるアレンジの曲が含まれており、どの曲も出来は良く、アルバムとしてのクオリティは非常に高いと思った(後のHumble Pieのアルバムのいくつかでは、捨て曲が含まれているのだが)。

    しかし、録音状態が何とも残念に思える音質だった。
    それこそ、3rdと同等の音質で録音・ミキシングがなされていたなら、もっと聴きやすいサウンドになっていたと思えるし、Rock名盤に名を連ねてもおかしくないと思う。それほど、この独自の音質は個性が強い。
    ただし、この変わった音質ゆえに面白いと思える点もあることは事実。
    *なお、現在CDで聴ける音質は、LPとは違って自然な音になっている。

    はっきりとは覚えていないのだが、最初に買ったLPはたぶん82年頃に登場した国内再発盤。

    humblepie1 (4)

    このLP、今聞いてびっくりするが、これはオリジナルマスターを取り寄せたのでなく、盤起こしっぽい。曲終わりの部分で音量が小さくなると傷もないのに同じ箇所で「さっ」と擦るようなスクラッチノイズが周期的に発生し、曲間の溝でばっさりとノイズが消える(苦笑)。
    音には柔軟性がなく、安い音に聴こえてしまう。
    そして、英米のオリジナルLPが持っていたおかしなイコライジングは忠実に引き継いでいる。

    2枚目に買ったのは白レコードで有名?な西ドイツのLine盤(笑)。
    こちらを買ってからは、こちらで聴くようになった。それは、低音域の音量が国内再発盤と全然違っていたため、パッと聴いた感じ、当時の僕のオーディオではLine盤の方がずっと音質が良く聞こえたからだった。

    humblepie1 (5)
    *こちらはジャケット裏面

    しかし今聞くと、低音域はバランス的にも強すぎるだけでなく、分離が悪く団子状に固まっている。

    まぁ、そのあたり、僕が80年代中ごろまで使っていたオーディオセットでは低音があまり出なかったことも密接に関連している。
    結局、装置の力不足分をソフトで補正していたわけだ。

    humblepie1 (3)
    *国内初版、LPは東芝赤盤

    後に千円未満で購入した国内初版のLPは驚いたことに、英米初版で聞かれるイコライジングは施されていないような音をしている。

    国内盤は初版、再発ともにジャケット裏にはオリジナルデザインの写真が使われていない。

    humblepie1 (2)
    *左再発、右初版

    それは初版では当時良くあった、日本語ライナー掲載のせいだとわかるのだが、再発盤でも使われていないのが不思議で仕方が無い。

    音源が盤起こしなので、ジャケット写真も権利元(Charly?)から送ってもらえなかったのだろうか?……表の写真を良く見ると、初版ジャケットのコピーあるいは初版用のフィルムから作り変えた可能性がある。
    右上のImmediateロゴやstereoマークなどそっくりだ。
    また、この部分のImmediateロゴは国内盤のみで、海外盤には無い。

    ここから推察すると、再発盤のジャケット表については初版時のフィルムを保持していた会社から受け取り、裏の写真は国内に無かったので、勝手に新規製作したことによりひどいデザインとなったのだろう。







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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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