On Air -Live at the BBC vol.2

    前回「Live at the BBC/Beatlesについて思うこと」と題して、『Live at the BBC』の構成あるいは編集方針に魅力がないと書いた。そして、次のようにも記した。
    「来月11月にはVol.2なる続編と旧盤のremaster盤が出るとの事。20年ほど前に勇んで買って、このざまだったので、今回は静観することに決めた。」

    それでCD発売後、いつも読ませていただいている音楽ブログをずっと注視してきたのだが、どなたも記事をアップしない状況が続き、痺れを切らしてLPを買ってしまった(苦笑)。

    vll2 (8)
    *ちなみに、ジャケット表のこの写真は、モノクロ写真に彩色し作成されたものと思われる


    LPの値段は限りなく5000円に近い4000円台だった。
    一通り聴いての正直な感想は「高かった……」に尽きる。
    Vol.1と2のCDセットが買えた値段なので、あっちを買っていれば良かったとも思えた。

    聞き終えた印象としては、「久しぶりにBeatlesのブートを聴いた」と言うのが、一番ふさわしい(苦笑)。

    vll2 (1)
    *3枚のレコードはそれぞれライナー付きの内袋に収納されている

    このブログを読まれている多くの方々がご存知だと思うが、1980年代には日本のFMラジオでも、この頃の音源(つまり、BBC出演時のラジオ音源)が良好な音質で放送された。

    大元は海外(たぶん英国や米国)で放送され、それを日本へ持ってきただけだと思うが、海外放送をエアチェックした『At the Beeb』なる海賊盤がシリーズとして出回り、その後、CD時代になっても大量のBBC音源が出回ったので、マニアックなBeatlesファンは、その多くを耳にしていることだろう。

    そのため、『Live at the BBC』が正規盤としてラジオ放送の数年(7~10年?)後に登場し、それがBeatlesの未発表音源!と宣伝されたところで、「何を今更…」というのが本音だったわけだ。

    vll2 (7)
    *表を開けると、このとおり

    vll2 (6)
    *中央にレコード2枚目、右に3枚目を収納

    しかも、海賊版の多くは、ラジオ番組1回の放送を丸ごと使う形だったので、当時のラジオを何十年ぶりかに聞いているようなタイムスリップ感があった。それは、曲間に登場するemceeによる曲紹介やメンバーとの会話が残されたまま収録されていたことによる。これをカットしてはいけない。

    それと、ラジオ番組ごとの収録のおかげで、収録された番組を時系列に聴くことができた。これによって、演奏の勢いと言えば良いのか、楽曲のテンポ感の変遷と録音状況の変化を知ることができた。
    例えば、初期のBBC録音では一発録りだったのが、64年にはダビングが可能となっており、曲によってはボーカルやリードギターがダブルトラック、あるいは手拍子の追加などが行われている。

    僕だけでなく、恐らくマニアックなファンの多くは、自らブートを聞きながらそういうことを調べ、味わうことで、63~65年のBeatlesの変化を学習してきた。
    それはオリジナルアルバムを時系列に聞き、彼らの作る楽曲やサウンドの変化を知り味わうことと同じだった。

    vll2 (4)
    *レコード1枚目を引き出したところ

    vll2 (2)
    *レコード2枚目を引き出したところ

    vll2 (3)
    *レコード3枚目を引き出したところ

    他のアーティストのBBCものは(全てがどうかは知らないが、ほとんどは)、録音・放送順の時系列に沿った曲順となっており、アーティストの歴史を知る上でも役に立つ。

    ところが、『Live at the BBC』ときたら、たまにラジオを聴いている気にさせるが、時系列に聞かせる良さをわざわざ殺してしまい、ちぐはぐな曲順、ちぐはぐな録音品質で、単なるサンプル集のような印象しか受けなかった。

    個々の演奏のほとんどは素晴らしい(一部は同一曲の別音源を使ったほうが良かったのでは?と思えるものもあった)が、通して聴くと、曲順・選曲は一体どういった基準で行われたのか?と疑問を持たずにいられなかった。
    そのことを前回の記事で記した。

    vll2.jpg
    *レーベルはこの通り

    そして今回、『Vol.2』について言えば、それらの不満がなんとなくVol.1よりも改善された気はした。もしかすると、単なる思い込みに過ぎないかもしれないし、そう思ってしまった理由は同時にブートを聴いてしまったので、それらを混同したせいなのかもしれない。

    それに、曲によっては素晴らしい音質で収録されたものもある。ただ、それらは稀で大半は想定内の改善にとどまる。

    ある曲を聴いていて、「低音域が改善されたのかなぁ?」と思いながら、昔のブートを引っ張り出して聞くと、音のバランスはブート時点から変わっておらずだった。つまり、それは当初から低域をしっかりと録音できた放送音源だったわけだ。

    不思議なことに、比較のために聴き始めたブートを聴きながら、いつの間にかブートをかけたことを忘れ『Vol.2』って音質悪いなぁと思ってしまい、プレーヤーの上にブートが乗っていることを見て「あ、ブートだった」と気づく始末(苦笑)。そして、その逆もある(笑)。

    beebs (4)
    *引っ張りだしてきたブートLPs


    さて、今回LPを買ってがっかりした最大の点は、結局2枚のLPに曲は全て収録されている点。

    vll2 (5)

    てっきり、3枚に分散され余裕を持って音溝を使うものだと思っていたら、3枚目の盤は4人のインタビューのみだった。Bonus discとある。それなら、最後のインタビューだけCDにして、3枚のLPを目いっぱい使って曲間のやりとりも含めた楽曲部分を収録して欲しかった。3枚目をわざわざレコードにしたのは無駄に思えてしまう。CDで付録にしたほうがずっと安上がりだったのに。

    同時に再発されるremasterされた『Live at the BBC』のLPは、同じ3枚組でも、楽曲は3枚に分散されているみたいだ。音質的には前回の2枚組LPよりも有利だと思われる。



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    ジャンル : 音楽

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    No title

    JDさん、おひさです。
    亀レス御容赦ください。
    僕もアナログ買いましたよ、2組w
    しかしながら聴く暇が全くありませぬ。
    ビートルズのUK盤の蒐集は一段落ついたのですが、HPもブログも完全にほったらかしです。
    アナログも少し整理しないといけませんね。

    Re: No title

    タコ星人さん、こんばんは、お久しぶりです。
    コメントどうもありがとうございます。

    > 僕もアナログ買いましたよ、2組w

    2セット買われたのですか!
    今回のLPは高価だから、財布に厳しいですね。

    > しかしながら聴く暇が全くありませぬ。
    > ビートルズのUK盤の蒐集は一段落ついたのですが、HPもブログも完全にほったらかしです。
    > アナログも少し整理しないといけませんね。

    僕は1度しか聴いていませんが、聴く暇がないとさらに勿体無いですね。
    もしかすると聴けないうちに、在庫がだぶついて半値ぐらいに落ちることもあるので。
    「今買えば良かった…」と思うときがたびたびあります。

    タコ星人さんのブログは今だと週一ぐらいでチェックを入れています。
    アナログの整理をされるなら、それについての記事をお願いしますね(笑)。

    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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