Surf city

    追記:写真2点追加


    少し前、Jan and Deanのアルバムを取り上げていたときには、この米国盤が見つからず紹介できなかったのだが、ようやく出てきたので紹介しておく。
    本来は季節外れなのだが、まだ昼間の気温が30度近くもあるので大丈夫だろう。

    Jan and DeanのLibertyからの3枚目(通産4枚目)のアルバムは、彼らの最大のシングルヒットをタイトルに冠した『Surf city』。1963年7月の発売(Offcial siteによる)。

    jdsc (1)



    シングルはアルバムに先駆けて5月発売のようだ(これもOffcial siteによる)。
    8月にJan and Deanのアルバムを取り上げた際にも記したが、この曲はJanとBeach boysのBrianによる共作だ。

    僕がこの曲を初めてTVで聴いた(笑)のは、80年代の初頭、KodakのフィルムのCMだった。
    物凄く耳につくメロディで、何とも陽気で楽しげで、裏声で歌うのが印象的だった(イントロのコーラスを過ぎたら、裏声じゃないのだが)。
    そして、すぐに曲とJan and Deanのことを調べた。

    僕の世代だと似たような経験をした人も大勢いたことだろう。

    けれどもこのアルバムは、タイトル曲がsurf musicを代表する曲でもあって、全編通じてのsurfin’ soundを期待するとちょっと肩透かしを食らう。

    いや、当時としては彼らが歌えばなんでもsurf musicだったのかもしれないが、通して聴くと、そのようなサウンドと思えないA-2、A-3で個人的にはずっこける。

    A-2のChuck Berryのカバー「Memphis Tennessee」は、後のアルバム『The Little Old Lady From Pasadena』で再録音するくらいだからよっぽど好きだったのだろう。
    *あるいは、後のアルバム制作では、収録曲に良い曲がなかったためセッション的に録音し使用されたのかも。

    JADSC2 (5)


    B面1曲目は、このアルバムの中ではタイトル曲に次いでsurf musicを代表する曲と言える、63年8月にシングルカットされた「Honolulu Lulu」。
    この曲も印象的なメロディを持つ。Jan and Deanの代表曲の一つで、とても良い曲だ。

    そして、B-2、B-3でまたまた肩透かしを食らう。
    B-2はWilbert Harrisonの有名な「Kansas city」。曲の作者はあのLeiber and Stollerだ。

    実はこのアルバム、surf musicでなく、米国のいろいろなcityを歌でめぐることを狙ったアルバムなのだ。
    それをコンセプトアルバムと言うかどうかは別として、ジャケット写真はそのことを現していた。


    ところで、Jan and DeanはA-2やB-2で50年代の黒人のrock’n’rollをカバーしているわけだが、Beatlesが全米上陸し熱狂的に迎えられ、British invasionが起こるのは翌年の64年。

    British invasionによって米国で、50年代~60年初頭の黒人アーティストが見直されるようになったという逸話を昔はまことしやかに読まされたが、そういう例もあったとは思うが、それが全てではなかったことがこのアルバムからもうかがい知れる。

    B-5も50年代のrock’n’rollそのままだ。白人rock’n’roller Freddy Cannonのヒット曲「Tallahassee Lassie」のカバー。作者の一人にあのBob Creweが名を連ねている。


    以上、A-1,B-1を除き、あまりsurf musicを感じない曲を指摘したわけだが、そのA-1やB-1や、その他、特に何も記さなかった曲はsurfin'soundを楽しめる。

    とは言え、アルバムとしての完成度、楽曲のクオリティはやはり『Dead man's curve』に軍配が上がる。


    ところで、このアルバムは全体を通じてそれほど低音域がしっかりとは録音されておらず、後のアルバムに比べて低音域が薄い。
    ただ、僕の米国盤はMonoなので、もしかするとStereo盤ではましなのかもしれない。

    これに関連し、90年代に「リバティ・オリジナル・マスター使用」と謳って発売された国内盤ステレオLPは、本当に低域が薄い。スカスカだ。
    それが以下写真のLP。

    jdsc (3)
    *ジャケットにコーティングっぽい処理が施されている

    米国stereo盤を持っていないにもかかわらず推測するが、米国盤は、この国内盤LPのようなスカスカな低域では決して無いだろうと思える。おそらく米国Mono盤並、あるいはStereo盤の方が低域が前に出るように製造されている可能性がある。
    それは、LibertyのJan and Deanの米国盤LPを聴いての僕の印象だからだ。

    それに「リバティ・オリジナル・マスター」と言っても所詮コピーマスターだろうし。

    JADSC2 (3)


    このTOJP規格盤は、どうしても米国stereo盤が手に入らない時の一時しのぎ的にしか所有する意味がない気がしている。僕は中古で700円くらいで買ったのだが。

    今なら例の999円CDがまだ手に入ると思うので(僕は聴いていないが)そっちの方がましだろう。

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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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