The Mamas and the Papasの2ndアルバム

    先日、相互リンクしていただいているfoolishprideさんがブログで取り上げられているのを見て以来、久しぶりにLPを引っ張りだして聴いていたのがMamas and Papasの2ndアルバム『The Mamas and the Papas』(DS50010/D50010)。

    mp2nd.jpg
    *左から米国Mono、米国Stereo、国内初版

    Mamas and Papasの活動中の4枚+解散後の1枚の中で、僕にとっては一番好きなアルバムだ。
    1966年の発売だが、あらためて調べると8月30日とあった。


    このアルバムは、アーティストの意向に反して、A面、B面の順序で聴くよりもB面から聴く方が好きだ。

    それは、Mamas and Papasの楽曲の中でもとりわけて格好良い「I saw her again」(この曲で歌われている内容は無視して話をするが)から始まり、美しいコーラス曲「Once was a time I thought」で終わる、この面の流れが好きなこともある。

    B-3の「I can't wait」も格好良い。Mono盤で聴くとStereo盤よりも低音がずっしりと響く。B-1の「I saw her again」のボーカルの残響処理もMonoとStereoとで違って聞こえるが、シングル盤用にSetero盤とは別にミキシングされたのだろうか。

    続く「Even if I could」は、とても印象的に何度も繰り返すあの部分(…曲を知ってる人にはわかってもらえると思う)が素晴らしい。

    そして、またまたタイトな曲「That kind of girl」が続く。
    この曲もMonoで聴くと低音が気持ち良い。

    僕はこの曲やB-1,B-3のようなタイプの曲こそがMamas and Papasの大きな魅力の一つだと思っていて、前作(1st)ではそういう曲が少ないことがとても残念だった。

    と言うか、1stは、全米No.4となった「California Dreamin'」のヒットに乗じて制作されたため、彼らの既存のスタイルをいくつか示して見せただけで、この2ndこそがオリジナリティを示しながら勝負に出たアルバムなのかなと思っていた。そして、その方向性として、これらのrockっぽいアレンジを施した曲で攻めたのが2ndなのかなと思う。

    このB面は全曲John Phillipsによる。
    John Phillipsは、日本でどの程度認めらているのか知らないが、とても才能のあるライターだ。

    mp2nd (14)
    *ジャケット裏面


    A面に移ると、A-1「No Salt on Her Tail」がのっけから壮大なサウンドを持つ曲で、この曲はMonoよりもStereoで聴く方が気持ち良いと思う。

    Stereo曲のミキシングは、男性/女性のボーカル・コーラスを左右に振り分け、中央に演奏が定位するパターンが多い。中には中央にボーカルを定位させる曲もある。

    A-2の「Trip, Stumble and Fall」もタイトな曲で、複雑なコーラスが面白い。こういう曲は本当に素晴らしい。多重録音なので、ライブではコーラスが薄くなってしまうのは仕方がないが。

    A-4「Words of love」は、Mama CassことCass Elliotの独壇場。

    A-1~4までもJohn Phillipsによる曲で、残る2曲だけが既存曲のカバー。
    その中でもA-6のMartha & the Vandellasの大ヒット曲「Dancing in the street」のカバーは、この曲のカバーバージョンの中でも最高のものの一つだろう。

    この曲もMono盤で聴く方が良いかも。低音域が分厚い。
    Drumsがかなり大きめにミックスされ、このアルバムのrock色を強める曲の一つとなっている。


    mp2nd (10)

    国内盤初版LPは、別ジャケとなっている。
    確か、同じ写真を使ったフランス盤EPを持っていた気がする。

    その音質だが、米国盤よりも音の鮮度が落ちるが、カッティングレベルは米国stereo盤よりも高く、低音も米国盤よりやや強め。
    単体で聴くと悪くない音質だと思える。


    mp2nd (5)

    米国オリジナルMono盤は中低域がしっかりとした、腰の座った音で、ステレオ盤よりもカッティングレベルが高い。これはこれで非常に良い音質だと思う。


    mp2nd (7)

    米国オリジナルStereo盤は、鮮度が高く、Mono同様に非常に良い音質だ。
    けれども、良い音だとは思うがこの音を聴く限り、マスターテープはもっと良い音をしているように想像できる。
    LPはなんと言うか、音が柔軟でないし、それほどカッティングレベルが高くないのに若干飽和気味に聞こえる。

    そのあたりを考慮すると、CDで聴いた方がストレスを感じないかもしれない。
    あるいはSACDやHi-Resで聴いてみたい、そういう期待を抱かせる録音だ。

    ところでこのアルバムの大元の録音は4トラック録音なのだろうか?
    昔からそう思っているのだが、具体的には何も知らない。



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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

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    No title

    JDさん、こんにちは
     久しぶりにこのアルバム聴きましたけど良いですねぇ。私の場合、数年前に購入した1stから4thまでの全音源にシングル作品を纏めたリマスターCDをWAVでリッピングして聴いてるんですが、伸びやかで透明感のある音はそれなりに満足できるものの、JDさんの記事を読むとやっぱりアナログが欲しくなります。

    >John Phillipsは、日本でどの程度認めらているのか知らないが、とても才能のあるライターだ。
     私もPhillipsは60年代米ポップス界有数のソング・ライターの一人だったと思います。それだけにママパパ解散後中途半端な作品しか残せなかったのが残念でなりません。

     全くの私見ですが、彼が70年代に残した最良の作品は、Genevieve Waiteのアルバムじゃないでしょうか。
    アーヴィング・バーリンの一曲を除き全曲を提供しアレンジからミキシングまで八面六臂の活躍ぶりです。
    余談ですが、71年の再編作(ほとんど語られないですが好きな一枚)のなかにLady Genevieveという一曲が既にあることを思えば万を持した作品だったのかもしれません。

    つい長々と失礼しました。

    Re: No title

    t-izuさん、こんばんは。
    コメントどうもありがとうございます。

    > >John Phillipsは、日本でどの程度認めらているのか知らないが、とても才能のあるライターだ。
    >  私もPhillipsは60年代米ポップス界有数のソング・ライターの一人だったと思います。

    そういう意見が聞けて嬉しいですね。

    >それだけにママパパ解散後中途半端な作品しか残せなかったのが残念でなりません。

    僕は解散後の作品は追いかけていませんでした。
    なるほど、確かにその後にも良い作品を残せていたなら、もっと知名度や評価が高まっていたのでしょうね。

    >  全くの私見ですが、彼が70年代に残した最良の作品は、Genevieve Waiteのアルバムじゃないでしょうか。
    > アーヴィング・バーリンの一曲を除き全曲を提供しアレンジからミキシングまで八面六臂の活躍ぶりです。

    恥ずかしながら初めて知りました。これは情報どうもありがとうございます。
    ネットで今調べると、当時の伴侶だったようですね。
    いつか見つけて聴いてみようと思います。

    > 余談ですが、71年の再編作(ほとんど語られないですが好きな一枚)のなかにLady Genevieveという一曲が既にあることを思えば万を持した作品だったのかもしれません。

    そうなのかもしれませんね。
    71年の『People Like Us』は、個人的にはとても良いアルバムでした。
    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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