The Little Old Lady From Pasadena

    Jan and Dean を連続したので、ついでにこれも紹介しておこう。

    彼らが1964年に発売した3枚目のアルバム『The Little Old Lady From Pasadena』(LST-7377)。
    米国オリジナルstereo盤。
    lolfp (2)

    A面1曲目のアルバム表題曲「The Little Old Lady From Pasadena」から前回記した通り、ものすごくしっかりと低音が録音された音が響く。
    演奏は中央に定位し、ボーカルとコーラスが左右に分かれている。
    シングルカットされ全米3位まで上る大ヒットとなった、彼らの代表曲の一つ。



    2曲めはChuch Berryのカバー「Memphis」。
    実はこれ、最初は前年発表のアルバム『Surf city』収録曲の再収録か?と思った。しかし、別録音だった。

    こちらのテイクはスタジオlive風の小人数の掛け声や手拍子を追加。若干テンポが遅くなり、中央に定位するリズム隊のベースの音がかなり大きくなった。
    『Surf city』収録版の間奏は、まるでYardbirds時代のEric Claptonを思わせる、歪んだ音をした速弾きのリードギターだったが、ここでは全然違っている。

    3曲目「When it’s over」は定位が変わり、ボーカルが中央。バンドの演奏が左、ストリングスが右。それにしてもこの曲、Jan and Dean の中の隠れた名曲の一つだろう。この曲は当時のJan の恋人のJill Gibson他によって作られた曲で、Jilその人はJan and Deanの楽曲の中で時々女性コーラスとして参加している。

    4曲目ではベース、5曲目のインストではバスドラム、と低域をしっかりと録音し、はっきりと聞かせているのはびっくりする。

    A-6の「Sidewalk surfin’」は、Beach Boysの「Catch a wave」の別バージョンで、シングルカットされた。25位止まりだったようだが、この曲も彼らの代表曲の一つ。
    この曲、実は前作『Ride the Wild Surf』に収録されていた。

    lolfp (5)

    B面はB-1の「The anaheim…」やB-2の「Summer means fun」など、この面もなかなか良いなと思わせるものの、B-3は『Dead Man's Curve / The New Girl In School』収録の「It’s as easy as 1,2,3」を再収録。
    おそらくこの曲の出来が良かったから再収録したのだろうと推測するが…。
    ちなみにこの曲、前述のJill Gibsonの曲で(コーラスでなく)リードボーカルとしても参加している。

    B-4「Move out little mustang」は、Brian Wilsonが曲作りに参加。
    実はこの曲、The Rally PacksがシングルA面として発売している同曲と音源が全く同じのようだ。彼らはP.F. Sloan と Steve Barriによる変名のユニットで、このボーカルは彼らのものと言う話もある。僕にはよくわからないので、彼らの別変名ユニットThe Fantastic BaggysのCDを注文して、歌声を確認する予定。
    *なお、そのシングルB面曲は、このアルバムのA-5として収録されたインスト曲だそうだ。

    続くB-5はChuch Berryの「Memphis」風のリフをイントロに使用して始まるインスト曲。スケートボードが街中を滑走するSEが随所に入っている。

    最後のB-6はThe Rip Chordsのカバー「One-piece topless bathing suit」。

    lolfp (10)


    と言うことで、本当にJan and Deanの曲かどうか疑わしいものも収録されていたりと、なんとなく「The Little Old Lady From Pasadena」がシングルヒットしたから急遽発表できる曲をまとめて発売された可能性もある。

    それ以外にも、実はLPのリリース順もはっきりとしない。
    『Ride the Wild Surf』の方がLP番号が若いので、一つ前のアルバムだと思ってそのように記したが、ネットでは順序が入れ替わって紹介されているものもあった。

    もしかすると詳しいことは、昨年発売された999円CDのライナーに記載されているかもしれない。ただ、僕は今のところCDを買う予定は無いので、気になる方はそちらを買われたほうが良いかも。

    内容的にも前作並か、それより若干劣るかぐらいの出来だと僕は評価していて、『Surf city』よりはクオリティが高い作品ではないだろうか。


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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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