Quadrophenia soundtrack

    先日『The kids are alright』を取り上げたら、偶然にも翌日か翌々日に映画DVDの廉価版の発売案内が届いてびっくりした。ものすごい偶然だなと思った。
    しかし、今回はそんなことはないだろう。

    これは英国で1979年に公開された映画「Quadrophenia(邦題「さらば青春の光」)」のsoundtrack盤。

    『Quadrophenia(PD-2-6235 米国盤/PSPD2625037英国再発盤)』

    quad (1)
    *左が米国盤、右が英国再発盤



    このアルバムに収録されたWhoの曲のうち、オリジナル『Quadrophenia』に収録されていた曲は、映画用にremixされていることは周知の事実だが、初めて聴いた時からremixだけでなく、音楽監督を任されたJohnはベースを録音し直したのだと思っていた。

    実際、「Real me」は明らかにベースラインが違うし、他にも同様の曲がある。
    単なるremixならば、演奏そのものは差し替えできないし、マルチトラック・マスターテープ(16track)にベースが2種類録音されていたとは考えにくい。Guitarについては、本来3~4種類録音されているので、全然違う演奏に置き換わっても別段不思議には思わない。
    そのため昔から、「どうしてremixしたとしか言わないのか?remix&再録音したと言うべきだ」と思っていた。

    そのあたり、1枚もののCDで発売されるようになって、初めて日本語ライナーで触れられてすっきりした(LP時のライナーにも再録とあったが、それは意味が違っていた)。

    quad (5)
    *ジャケット裏

    Remixによって変わったのはベースだけでなく、オリジナル『Quadrophenia』では聴かれなかったストリングスなども追加されている。オリジナルではPeteの弾く弦も入っているようだが、ほとんどそれとわからない味付けになっていた。

    WhoはBeatlesやRolling stonesと違って、60年代にストリングスを使った楽曲を発表することはなかった。明らかにはっきりとストリングスを加えたとわかった曲はなんと78年のアルバム『Who are you』になって初めてだった。

    そのあたりもWhoというグループが他と随分違っていたことを示している。


    さて、僕が初めて買ったのは『The kids are alright』と同様、国内盤LPだった。
    quad (9)

    このLPも当時(たぶん83年)では、少し大きめのレコード屋に行けば普通に売られていたので、すぐに廃盤になったわけではなさそうだ。

    ここに初めて収録されたWhoの新曲3曲のうち、「4faces」のみがKeith Moonのドラムだとする説と「Joker James」もKeithとする説があったが、現在では「4faces」のみがKeith Moon在籍時の録音と判明しているようだ。

    手持ちのLPを調べると、見開きジャケットのものが米国盤と日本盤。そして、幅広のシングルジャケットが英国再発盤。

    quad (11)

    quad (14)
    *英国再発シングルジャケット表と裏


    quad (3)
    *米国盤見開きジャケットの内側(日本盤も同じ)

    英国の初版も見開きで、米国盤と同様の仕様だったと思う。

    quad (7)

    quad (8)
    *LP内袋(米国盤)


    今回、これら3種類を聴きくらべて、音の印象が一番良かったのが米国盤だった。
    盤質は良くないのだが、刻まれた音は生き生きとし、音の立ち上がりや解像度も素晴らしかった。

    次点が国内盤。ほとんど米国盤に準じた音だが、全体的に音に硬さが感じられる。

    なぜか今ひとつなのが英国再発盤。初版の音を知らないが、こちらは音の品位が高く、低域が強めなのが特徴なのだが、にもかかわらず音がだまになっている。まるでダビングマスターを使ったような傾向で、音の分離が悪く残念だった。

    quad (16)
    *英国再発盤のレーベル。基本的にはレーベルデザインは各国共通。


    個人的にはそれほど聴くアルバムではないので、今更英国初版の見開きLPを買う気はない。けれども千円程度で見かけたら買うかも(笑)。
    米国盤も英国再発盤もそれぐらいの値段で買ったので。


    映画については、公開後、日本の音楽評論家からはあまり良く言われていなかったと記憶する(映画評論家のコメントは知らない)。
    僕は公開よりも2~3年遅く、rock映画の自主上映会のようなイベントで初めて観た。
    映画は観る人の感性によって評価が変わるが、僕は映画として良くできていると思った。また、僕よりも4~5才上の世代の人たち(=公開当時大学生~社会人なりたてくらい)には概ね好評だったと社会人になってから会社の先輩に聞いた。

    日本での公開日については一つだけ気になる点がある。
    僕の記憶ではこの映画、最初予定されていた公開はなぜか延期され、数ヵ月後にようやく上映になったのではなかったか?映画そのものはTVで何度か取り上げられていたのだが、その数ヵ月後に再び何度も取り上げられ、公開が決まった…みたいな紹介がなされていた記憶がある。

    そして、記憶では1980年に公開されたと思うのだが、ネットで調べると79年11月と書かれたものがあり、それって東京だけの話なのかな?とも思える。つまり(僕は当時大阪に住んでいたのだが)大阪での公開は東京よりも遅かった可能性もある。もしかすると、全国ネットの番組と関西ローカルでの番組とでの取り上げ時期の違いか?これくらいしか推測できない。

    関連記事
    スポンサーサイト

    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    コメント

    Secret

    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

    最新記事
    最新コメント
    最新トラックバック
    月別アーカイブ
    カテゴリ
    カレンダー
    09 | 2017/10 | 11
    1 2 3 4 5 6 7
    8 9 10 11 12 13 14
    15 16 17 18 19 20 21
    22 23 24 25 26 27 28
    29 30 31 - - - -
    検索フォーム
    RSSリンクの表示
    リンク
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QR