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    The gift/Jam

    このところ、レコードを整理しながら出てきたレコードの一部を紹介していた。おかげで10数年ぶりに聴いたなんてのがあるわけだが。

    Jamの『The gift』は10数年ぶりなどではなく、実はJamのアルバムの中で一番良く聴くアルバムだ。それは特にA面に関してだが。今日、久しぶりにB面も聴いた。こっちは数年ぶりかも。

    『The gift(POLD5055)』
    gift (1)
    *英国オリジナル盤、外袋付き


    Jamの大ファンにとって、このアルバムはどういう位置づけなのか?僕には今ひとつわからない。
    僕もJamは好きだが、WhoやKinksやBeatlesほどではない。

    そこで例のごとくAmazonレビュアーの意見を読んでみたが、誰一人僕と同様の感想/意見の人はいなかった。

    まず、このアルバムに収録されたシングルヒット曲「Town called malice」を僕は絶賛しておらず。ここは大きな違いだ。
    僕にはMotownの影響を色濃く感じるものの、ひねりが足りないという感想。
    Jamのシングル曲の中ではpopな部類だと思うが、だからといって取り立てて名曲だとは思わない(Jamの中では変わった部類かもしれないが、60年代のR&Bなどを聞いていれば、特には……)。

    それを反映してなのかはわからないが、僕はアルバムB面をいつもは聴かない。
    僕にとってはA面がこのアルバムの主役であり、A-1から始まりA-5で終わる、これで満足なのだ。何せ、これはCDでなくLPなのだから。

    A面の流れと比較し、B面はどうにもごった煮感を感じてしまう。

    gift (4)
    *ジャケット裏

    このアルバムはPaul WellerがStyle Councilへ向かう転換期あるいはプロトタイプ的作品のようにみなした視点から高く評価されているようだが、僕はStyle Councilの音楽に惹かれなかった一人なので、そういう視点やものさしでは見ておらず。Jamというグループの最終アルバムであり、活動期間5年ほどでの音楽性の変化・拡張の終着点として見ている。

    僕の視点に立つと、音楽的変化には拍手を贈るものの、B面には無駄な曲も入っている気がするし、その散漫さは過去のJamのアルバムでも見られたものだから、そのあたり(=収録曲のクオリティに1~2曲バラツキがあること)の成長はあまりないように思う。

    と同時に彼らがアルバムごとに毎度新たなサウンドを手に入れようと挑戦していたのも事実で、このアルバムでもその点はしっかりと伝わってくる。ここは高く評価できる。しかし、そのような実験性・チャレンジ精神の実践の結果、もうJamでは限界だとPaul Wellerは結論づけたのではなかろうか。

    gift (9)
    *インナーにはクレジット


    僕がこのアルバムのA面に大きく惹かれるのは、Jamのリズム隊のタイトな演奏によるR&B風の英国Rockが時々恋しくなるからだ。
    その極めつけは(たぶん誰も評価していない)A-5「“Trans-global express”」。

    この曲は歌詞や歌があるものの、正直それらはあくまで脇役あるいは仕方なく残しただけで、それを聴く必要はない。
    この曲のかなめは、演奏とアレンジにある。
    ドラムスとベース、そしてホーンとコーラス、これだけ。
    歌を残したことで完全なインストでない分、Jamっぽさがある(B-2が今ひとつなのは、歌がないことも大きい)。

    僕にとっては「Town called malice」でなく、この曲を収録していたことがこのアルバムを何度も聴きたくなる理由だった。当然ながらこの曲だけ何度も針を上げ下げしてリピート再生させることもよくある(笑)。

    しかし、僕と同じようにこの曲が大好きだという人に会ったためしも、同様の話を聞いたためしもない(苦笑)。まぁ、僕も最初は捨て曲だと思っていたのだが、あるときこの曲のコーラスとリズムにはまってしまって、気がつけば他では聴くことのできないこのサウンドに捕まってしまっていた。
    ただし、できるだけ大音量で聴かないといけない。

    gift (6)
    *インナー逆側には歌詞が


    A-5単体の魅力はともかく、A-1の「Happy together」(*TurtlesのカバーでなくJamのオリジナル)、A-2「Ghosts」、A-3「Precious」、A-4「Just who is the 5o’clock hero?」、そしてA-5と続く流れが素晴らしい。
    このA面の素晴らしさが、僕にとってのこのアルバムの素晴らしさとなっている。

    さらに言えば、録音も悪くない。
    ボーカルは全体的にリバーブがかかって遠めに聞こえるが、ベースの音は自分のオーディオ装置がベースアンプになってしまったかと思える曲もいくつかある。
    必要以上には膨らませていない低音域や強すぎない高域など、当時流行っていたドンシャリ傾向のイコライジング過多の音とは違って心地よい。

    なお、昔使っていたプレーヤーだと最内周のA-5やB-6は音が歪んでしまって聞き苦しかったが、今のシステムだとA-5は全く問題ない。だがB-6は今でも他の曲よりは少々歪っぽく聞こえる。

    僕はたしか1984年に新品で買ったのだが、まだ外袋もついていた。
    LPのマトを見ると両面4だった。






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    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。今日本では7インチ「シングル」盤のことを誤って「EP」と表示するような有様となり、言葉の不理解と誤用の蔓延に落胆している。「EP」は「シングル(=片面1曲、両面で2曲収録)」よりも曲数を多く収録する(標準は4曲、3曲や5曲や6曲の場合もあり)意味のExtended Playingの略。どうかシングル盤とEPとを正しく使い分けて欲しい。

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