It ain’t me babe/The Turtles

    Turtlesの1stアルバムを久しぶりに聴いた。
    もっとガレージっぽい音で録音されていた記憶があったが、違っていて、普通にきれいな音で録音されていた。

    『It ain’t me babe(WW-111)』(1965年9月発売)

    turtle (2)


    このアルバムの1曲目「Wanderin’ kind」は彼らのオリジナルで、印象に残る本当に良い曲だ。初めてこのアルバムを聴いた時も感心したのだが、10数年ぶりに聴いたが、今回も感心してしまった。

    このアルバム(や彼ら)は、日本の音楽雑誌で取り上げられることがめったにないが、Byrdsの1stアルバム『Mr. Tambourine Man』と比較しても、遜色ないアルバムだと思う。

    Turtlesそのものは、Byrdsを聴いてFolk rock へと転向したグループなので、特にこの1stアルバムでは初期Byrdsから多大な影響を受けている。Bob Dylanのカバー「It ain’t me babe」でデビューし、1stアルバムのタイトルとした点もByrds同様だ。

    アルバムには「It ain’t me babe」を含む3曲のDylanカバーを収録しているのだが、B-5「Love minus zero」ではByrdsの「The bells of rhymney」のアレンジを流用している。

    turtle (5)


    また、Byrds風folk rockと変わらないくらいに、別の側面を見せているのがfolk rock への転向以前の彼らのスタイル、Surfin/hot rodサウンドだ。これに関しては、A-3のようなストレートな表現を除いてもところどころに見え隠れし、それが最初に記したガレージ感につながっている。それと、ボーカルスタイルがfolk rockのソフトなイメージに反して熱唱型となっている点も、いかにも米国の60’sガレージバンドっぽく聞こえる理由だろう。

    前述のA-3「Your maw said you cried」はSurfin/hot rodっぽい曲でfolk rockではない。
    面白いのは、この曲の演奏はDC5の「Bits and pieces」を流用している点。DC5のファンならにやりとしてしまうだろう。

    B-3やB-4のオリジナル曲もfolk rockとSurfin/hot rodの中間のような不思議なサウンドになっている。

    turtle (3)

    その他、このアルバムに花を添えているのが、P. F. Sloanの2曲。
    1曲はBarry McGuire.のヒット曲「Eve of Destruction」、そしてもう1曲はTurtlesが2ndシングルとして発売した「Let me be」。
    2曲ともに非常にpopなアレンジ/サウンドになっている。

    残念なのは、2曲ともA面に収録され、A面は非常にpopな印象を受けるが、B面は(Dylan-sideではあるが)少し地味な印象だ。どちらか1曲をB面に持ってきたほうが良かったのでは?とも思えてしまう。



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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

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    No title

    懐かしくて涙が出ます^^

    No title

    JDさん、こんにちは

    Turtlesといえば『Happy Together』、もしくはMothers,T・Rexに参加したFlo&Eddieの出身バンドとして名前が上るくらいで、バンド自体の魅力がきちんと語られないのはとても残念なことです。
    そうした意味で今回のJDさんの記事、興味深く読ませていただきました。

    それとWhite Whaleレーベルですが、Triste JaneroやNino Tempo & April Stevensの4作目など今風に括ればソフト・ロックの秀作が発売されていて個人的に何となく気を惹かれていたこともありタイムリーでした。

    Re: No title

    俊樹さん、こんばんは。
    はじめまして。コメントありがとうございます。

    > 懐かしくて涙が出ます^^

    昔にかなり聞き込まれたのでしょうか。
    僕には今も新鮮でした。

    Re: No title

    t-izuさん、こんばんは。
    コメントありがとうございます。

    > Turtlesといえば『Happy Together』、もしくはMothers,T・Rexに参加したFlo&Eddieの出身バンドとして名前が上るくらいで、バンド自体の魅力がきちんと語られないのはとても残念なことです。

    本当に、その通りだと思います。聴けば気にいる人は大勢いると思います。
    最近の再発状況は知らないのですが、80年代にはやはりRhinoが再発していました。

    > それとWhite Whaleレーベルですが、Triste JaneroやNino Tempo & April Stevensの4作目など今風に括ればソフト・ロックの秀作が発売されていて個人的に何となく気を惹かれていたこともありタイムリーでした。

    そうですか。僕はWhite WhaleレーベルはTurtlesのアルバムと60年代に出たコンピレーションLPしか持っておらず、一体どういうレーベルだったのか良く知りません。
    名前を挙げられたアーティストについては今後チェックしてみようと思います。
    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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