Sylvie Vartan (1970)

    このアルバムは、Sylvie Vartanが1970年に発売した『Sylvie Vartan』(740 045)。
    * 以前にも書いたが、フランスではアーティスト名を冠したアルバムが多い

    SV1970 (1)
    *ジャケットは表裏ともにコーティングあり

    米国や日本で発売されたアルバム『A gift wrapped from Paris』を含めると通算9枚目のアルバムとなる。

    ここには日本でもヒットした「Aime moi」、「Les hommes」やシングル発売された「Abracadabra」を含んでおり、(好き嫌いを除けば)前作69年の『Sylvie Vartan(邦題:パリの妖精)』と変わらないくらいに充実した内容の作品だ。

    しかし、その割りに日本での知名度は低い。その理由は、日本ではこれまでオリジナルジャケット・収録曲で発売されなかったからだと思う。
    昨年ようやくフランスで単体のアルバムとしてCD化され、日本でも登場した。


    内容的には前作の路線を踏襲しながらも、Sylvie独自のフランス産のpop/rock路線を聞かせている。

    前作と言い本作と言い、英米rockの影響が薄い気がするし、それが特色だと思う。だから英米Rock/popsファンには苦手な曲調が多いかもしれない。ある意味、フランスの歌謡曲と思えなくもない。

    SV1970 (3)
    *ジャケット裏には折り返しあり。曲目表示は無い。

    僕自身、シャンソン色の強い曲はやや苦手なのだが、それでもA-6「Apprend-moi」、B-3「Entre nuit et jour」、B-5「Ma petite ombre」、そしてA-1「Aime moi」でのボーカルには魅了されるところがある。

    米国rock寄りのタイプのA-5「Round stone river」や、非常に個性的で素晴らしいB-1「Les hommes」などが僕の好みだ。B-6の「Abracadabra」のボーカルも好きだ。
    * ところで「Les hommes」は、なんとなく、「Irresistiblement(邦題:あなたのとりこ)」に似たところがあるなと今日気づいた。同意する人がいるかどうかわからないが。


    このアルバムは、当時日本では選曲・ジャケットを替えて1971年に『あなたのとりこ/悲しみの兵士』(SHP-6179)として発売されている。

    SV1970 (4)

    フランスで1968年に発売された「Irresistiblementあなたのとりこ」は、当初日本ではヒットせず、何故か1970年の後半にシングルのジャケットを替えて再発され大ヒットしている。
    *今では日本で一番有名なSylvieの曲なのではなかろうか(昔は「アイドルを探せ」だったが)。

    そこで、フランス盤からB-5をカットして、代わりに「Irresistiblementあなたのとりこ」を再び収録して(しかもA-1に収録したので、本来のA-1をA-6に、本来のA-6はB-5に移動)発売された。

    SV1970 (5)
    *ジャケット裏の写真は60年代半ばの写真を使用。かなりちぐはぐな印象を受けるが、再発シングルも古い写真を使っていた。

    ちなみに、「Irresistiblementあなたのとりこ」は、前作69年の『Sylvie Vartan(邦題:パリの妖精)』に収録されている。

    SV1970 (7)
    *見開きジャケットだが、内側は解説と歌詞のみで写真は無い。この頃の日本盤によくあるカビっぽい状態は、なんとかならないものか?


    僕の知る限り、日本盤LP『あなたのとりこ/悲しみの兵士』は、CD化されておらず、LPでの再発もされておらず。
    特にLP時代には、1970年以降のSylvieの楽曲は似たり寄ったりの選曲のベスト盤でしか再発されていなかった。そのため、このアルバムの収録曲の大半はこれでしか聴けなかった。

    それに対して、デビュー盤から69年の『Sylvie Vartan(邦題:パリの妖精)』までは、90年代になって日本でもCDで再発されているため、そのアルバムまではそれなりに知られている。

    こちらはフランス盤のレーベル。
    SV1970 (8)
    A1,A3,B1などはとても良い音質だ。

    こちらは日本盤。
    SV1970 (11)

    日本盤はもう少し音に生気が欲しい気がする。きれいに整理された音と言った印象。
    決して悪くないのだが、整いすぎていて面白みがない。
    ただし、盤質が良いので盤質に起因するノイズっぽさは感じられず安心して聴ける。


    それにしても僕のような後追い世代からすると、「Irresistiblementあなたのとりこ」収録にかなり違和感を感じてしまう。先日紹介したポルナレフの国内Sony盤に「シェリーに口づけ」が収録されていることに違和感を感じるのと同様だ。


    最後にマニア向けの話だが、フランス盤シングル「Aime moi」にはstereo音源の盤とmono音源の2種類がある。僕の印象ではmono盤は少ない。またmonoミックスはstereoミックスとは微妙に印象が異なる。
    おそらく未だにCD化されていないと思う。


    関連記事
    スポンサーサイト

    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    コメント

    Secret

    No title

    こんにちは。昨日の空耳アワーで「あなたのとりこ」でましたね(笑)
    当時はヒット曲が入っていないとLP購入は難しいと会社は考えていたのでしょうかね。

    Re: No title

    ニブさん、こんばんは。
    はじめまして。

    > こんにちは。昨日の空耳アワーで「あなたのとりこ」でましたね(笑)

    そうですか。全然知りませんでした。
    一体どんな風に空耳したのか?ちょっと思いつかないです。

    > 当時はヒット曲が入っていないとLP購入は難しいと会社は考えていたのでしょうかね。

    それは大きいでしょうね。
    推測ですが、日本での再発シングルがヒットしたので、このアルバムに「あなたのとりこ」を入れて売ろうと企画したのではないでしょうか。

    No title

    空耳の映像、実にバカバカしいですが……

    「難読漢字名人戦」という設定で、「蜘蛛」「箆」という問題を出し合う二人が出まして、
    空耳は出出しの所で、「クモ 対 ヘラ」です。
    映像見ないとツラいですね(笑)
    私、ポルナレフで一度採用されました。

    Re: No title

    ニブさん、こんばんは。

    教えていただき、ありがとうございます。

    く~もへ~ら(?)
    なるほど、馬鹿馬鹿しい感じですね(笑)。

    でも、どう聴いても、日本語で何か言われているようには思えませんね。
    かなり強引なような……。

    > 私、ポルナレフで一度採用されました。

    そうですか!それはすごいですね。
    一体どの曲だろう?


    「愛の願い」

    JDさん、返信ありがとうございます。

    私が採用になったのは、「愛の願い」です。
    空耳は「塩辛〜とシラス」です。

    先月「愛の願い」の別の部分が放送されました。
    空耳アワーで検索するとデータがまとめてあるサイトが出てきます。WHOにもありますよ。

    Re: 「愛の願い」

    ニブさん、こんばんは。
    教えていただき、どうもありがとうございます。

    今、ネット検索し、それらしきページを確認し、どの歌詞の部分かを見ながら曲を聴いてました。

    > 空耳は「塩辛〜とシラス」です。

    わぉ!サビの部分のメロディで、「塩辛〜とシラス」来ました!
    一人で爆笑してしまいました!

    まさか、そんな日本語に置き換えたことは無かったですけど、いやぁ、面白いですね。
    どうもありがとうございました。








    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

    最新記事
    最新コメント
    最新トラックバック
    月別アーカイブ
    カテゴリ
    カレンダー
    05 | 2017/06 | 07
    - - - - 1 2 3
    4 5 6 7 8 9 10
    11 12 13 14 15 16 17
    18 19 20 21 22 23 24
    25 26 27 28 29 30 -
    検索フォーム
    RSSリンクの表示
    リンク
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QR