Mony mony

    先日取り上げたTommy James and the Shondellsの記事には多くの拍手をいただき、驚きと感謝でいっぱいだ。
    「どうもありがとうございました」。


    Tommy James and the Shondellsを語る際には1stアルバム、そして先日の3rd、さらには(ベスト盤『Something Special!』を除いた場合の)5thと6thは欠かせない。

    その5thアルバムが1968年発売の『Mony mony』(Roulette SR42012)だ。
    mony.jpg
    *このアルバムから米国ではStereoのみの発売だと思われる


    タイトルトラックの「Mony mony」は、グループの代表曲の一つで、68年に米国で3位まで上がる大ヒットとなっている。
    1987年には、英国から米国に渡ったpunk rocker、 Billy IdolがLiveバージョンをシングル発売し、それは全米No.1ヒットとなっている。

    Billy Idolはソロになって初めて発表した4曲入り12インチ盤(1981年)に同曲のスタジオバージョンも録音しており、よっぽどこの曲が好きだったことが伺える。実はオリジナルの「Mony mony」は米国では3位までだったが英国では1位になっており、若い頃にラジオから流れまくっていたのだろう。


    さて、アルバム『Mony mony』だが、タイトル曲だけが飛びぬけて良いわけではなく、先日紹介した3rd同様に全曲楽しめる内容となっており、彼らのアルバムの中でも完成度の高い作品の1枚だ。サウンド的には、RockとSoul、そしてPopが融合したアルバムだ。

    mony (3)
    *ジャケット裏


    音を聞く限り4トラックでなく8トラックで録音されたのではなかろうか。音数がかなり増えているし、ベースの音は単独トラックを当てて録音されたような音をしているにもかかわらず、3rdよりも数段音質が向上している。

    トラック数が増えたことでtape to tape(別のテープにコピーしながら録音する)作業が、ぐっと減ったのではなかろうか。バンドの音は、それ以前のこじんまりした音像を持った音でなく、しっかりとした骨太なRockサウンドで録音されている。

    mony (5)
    *見開きジャケットで、レコードは内側にしまうタイプ

    A-1「Mony mony」は、3分に収めるために録音テープにかなり鋏を入れてある。かなり強引につなげた部分もある(笑)。大元のテープなんて残っていないんだろうな。
    なお、米国シングル(Mono)は、編集が違っていて、間奏後の部分の小節数が多い。それに微妙に回転数が遅い(スペイン、イタリアのシングルも同様だった)。小節数はアルバム版の方が正しい。シングル盤ではノリが一瞬変わってしまう。

    A-2「Do unto me」は、Motownを思わせるサウンドの曲で、Motownサウンドに限りなく近い。この曲も繰り返し聴きたくなる曲だ。

    A-3「(I’m) taken」は前回の記事で書いたホワ-コンと言える曲。ややスローな曲で、アルバムの緩急をうまく作り出している。

    A-4「Nighttime」はドラマチックなメロディを持つTommy James and the Shondells 風R&Bアレンジのrock。

    A-5「Run away with me」はpopな曲で、いわゆるソフトロックとして紹介されそうな美しい曲だ。アルバム内で、とても好きな曲の一つ。シングルカットしなかったのが不思議。
    それにしても、コーラスが入っていないことが残念だ。

    mony (8)


    B-1「Somebody Cares」は従来のバンドのイメージを彷彿とさせるキャッチーな曲だが、ここでもベースやホーン群のアレンジからソウル系のアレンジとなっている。
    「Mony mony」に続くシングル曲(A面)としても発表されている。

    そして、続くB-2「Get Out Now」はアルバム内でのベストトラックと思える曲の一つ。実は「Mony mony」の一つ手前のシングルA面曲。それ以前のバンドのイメージ以上にRock色が強い。その流れで「Mony mony」へとつながるのは容易に想像できる。
    音質も非常に良い。

    B-3「I Can't Go Back To Denver」とB-4「Some Kind of Love」は、3rdまでのバンドの曲に通じるものを感じさせる。本来はpopな曲なのだが、アレンジは昔よりも凝っていて、それが68年のバンドの姿をよく伝えている。
    B-3は、僕には後期のT-Rexを思わせる(あっちが後なのだが)。

    B-5「Gingerbread Man」は、アレンジ/ミキシングが次のアルバム『Crimson and Clover』へとつながるようなややサイケっぽいスタイルの曲。

    B-6「One Two Three And I Fell」もB-1同様にキャッチーな曲で「Mony mony」のB面としてシングル発売されている。この曲もアルバム内ので聞き物の一つと言えるだろう。
    この曲やA-1、B-2は本当に何度も何度も聴きたくなるシングル曲ならではの何か(something)を持っている。


    久しぶりに聴いたが、なかなか良いアルバムだ。
    良くないのは、ジャケット写真。まるで全員病人みたいに見える(苦笑)。それとLPの音質だが、音が硬く決して高音質とは言えない。
    Rhinoから89年に出た2枚組LP『Anthology』に、ここから数曲が収録されているが音質は2ランクぐらい(あるいはそれ以上?)向上していた。

    しかし、アルバム単位での再発はされなかったので、米国オリジナル盤で聴くか昔のCD(英国盤)で聴くしかないのがつらい。

    おまけとして、スペインでのシングル盤を。
    mony (10)




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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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