オートチェンジャー対応レコード

    Amazonのカスタマーレビューを見て驚いたのだが、昨年出たWhoのLPボックスセット『Studio albums』に製造不良品があったとの記載。傷や針飛びがあったと書かれてある。僕が購入したものは不良などなかった。

    いや、不良の話よりも驚いたのが、アルバム『Tommy』のLPが、1面の裏が4面、2面の裏が3面になっていることも製造不良と思われている点。

    これは指摘が間違っている。
    『Tommy』の英国オリジナル盤は1面の裏が4面、2面の裏が3面のようにプレスされている。なぜなら、当時流行していたLPのオートチェンジャーに対応したレコードだったのだから。


    たぶん1970年を挟んだ前後期間(1969~1971頃?)だと思うが、オートチェンジャーを備えたLPレコードプレーヤーが流行っていたのだろう、子どもの頃に見た記憶がある。もしかしたら当時の外国映画か外国のTVシリーズで観た可能性が高い。

    ネットで知らべるとオートチェンジャー機構そのものは、かなり昔から登場していたようで僕も知らなかったが1920年代に初登場したとあった。その後、1980年ごろにはフェードアウトしていたようだ。

    機構は単純で、数枚のレコードを重ねてセットすると、一番下のレコードがターンテーブルに降りてきて再生し、再生が終わると次のレコードがその上に降りてきて(アームがその分上がるはず)再生すると言うもの。そのため2枚組みだと、1枚目はA面とD面、2枚目がB面とC面のようにプレスされていた。
    オートチェンジャーを使えば、A面からB面は自動再生できる。再びレコードをひっくり返してセットして、C面、D面とかけるわけだ。


    前述のAmazonレビューを読んで、そういう話も知らない世代の人がレコードを求めるような時代になったのだなとつくづく思った。


    オートチェンジャーの写真はネットで探せば簡単に見つかると思うが、米国Repriseの内袋に商品の宣伝写真があったはずと探してみた……Mercury盤の内袋にあった。

    1967年のアルバムの広告と一緒に掲載されていた。モジュラーステレオタイプの製品だ。
    pure-ya- _NEW


    『Tommy』の次の2枚組『Quadrophenia』の頃にはオートチェンジャーの大きな流行は終わっていたのだろう、オートチェンジャー対応のプレスではなかった。


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    テーマ : オーディオ
    ジャンル : 音楽

    コメント

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    No title

    私がオーディオに興味を持ち始めた75年頃から愛読していた「FMレコパル」誌にイギリスのBSR社のオートチェンジャーの広告が度々掲載されていて、毎回違った面白い広告だったような記憶があって印象に残っています。
    手元に残っている「FMレコパル」誌をパラパラとめくっていたら77年にテクニクスの広告に2機種が掲載されていましたが、「連続6時間再生」なんて宣伝文句が時代を感じさせます。
    ストーンズの「レット・イット・ブリード」のアルバム・ジャケットもパロディーになっていますね。
    ビートルズ関係では私が所持しているアメリカ盤の「ビートルズ・ストーリー」(オレンジ・レーベル)と「ロックン・ロール・ミュージック」の2枚がオートチェンジャー用のプレスになっていましたが、特に「ロックン・ロール・ミュージック」ではプレス・ミスと間違えられないように(?)レーベル面にはRECORD1 1(面)、RECORD1 4(面)、RECORD2 2(面)、RECORD2 3(面)と記されています。
    しかし、「トミー」が当時と同じ形態でプレスするとは、レコード会社もなかなかマニアックな事をやりますね。

    No title

    手持ちの2枚組をちょっと見てみました。

    Electric Ladyland/The Jimi Hendrix Experience (米Reprise, 1968) 1/4, 2/3

    Uncle Meat/The Mothers of Invention (米Bizarre, 1968) 1/4, 2/3

    Edizione d'Oro/The 4 Seasons (米Philips, 1968) 1/2, 3/4

    Freedom Suite/The Rascals (米Atlantic, 1969) 1/2, 3/4

    (Untitled)/The Byrds (米Columbia, 1970) 1/2, 3/4

    Third/Soft Machine (米Columbia, 1970) 1/2, 3/4

    Easy Does It/Al Kooper (米Columbia, 1970) 1/2, 3/4

    Tommy/as performed by the London Symphony Orchestra and Chambre Choir with Guest Soloists (米Ode, 1972) 1/4, 2/3

    Fillmore: The Last Days/Various Artists (米Fillmore, 1972) 1/6, 2/5, 3/4

    Stephen Stills - Manassas (米Atlantic, 1972) 1/3, 2/4

    Something/Anything? / Todd Rundgren (米Bearsville, 1972) 1/2, 3/4

    Approximately Infinite Universe/Yoko Ono (米Apple, 1972) 1/4, 2/3

    Six/Soft machine (英CBS, 1973) 1/2, 3/4

    Bright Moments/Rahsaan Roland Kirk (米Atlantic, 1973) 1/2, 3/4

    Preservation Act 2/The Kinks (米RCA, 1974) 1/4, 2/3

    Story/The Four Seasons (米Private Stock, 1975) 1/3, 2/4

    All this and World War II/Various Artists (米20th Century, 1976) 1/4, 2/3

    Love You Live/The Rolling Stones (米Rolling Stones, 1977) 1/2, 3/4

    Reunited Live/Frankie Valli 4 Seasons (米Warner/Curb, 1981) 1/2, 3/4

    イギリス盤2枚組って、全然持っていないことに気付きました(笑)。
    以上ご参考までに。

    Re: No title

    てらださん、こんばんは。
    コメントありがとうございます。

    > 手元に残っている「FMレコパル」誌をパラパラとめくっていたら77年にテクニクスの広告に2機種が掲載されていましたが、「連続6時間再生」なんて宣伝文句が時代を感じさせます。

    「連続6時間再生」ですか!片面30分なら12枚連続再生になりますが(40分で9枚)そこまで連続再生させて聴くのかな?とも思えますね(笑)。

    > ストーンズの「レット・イット・ブリード」のアルバム・ジャケットもパロディーになっていますね。

    そうでしたね。記事をアップした時は全く思い浮かびませんでしたが。

    > ビートルズ関係では私が所持しているアメリカ盤の「ビートルズ・ストーリー」(オレンジ・レーベル)と「ロックン・ロール・ミュージック」の2枚がオートチェンジャー用のプレスになっていましたが、特に「ロックン・ロール・ミュージック」ではプレス・ミスと間違えられないように(?)レーベル面にはRECORD1 1(面)、RECORD1 4(面)、RECORD2 2(面)、RECORD2 3(面)と記されています。

    「ロックン・ロール・ミュージック」は覚えています。
    「Beatles'story」を確認したら、レインボーキャピトルの初版から1/4,2/3でした。
    てっきり70年前後が一番熱かった時代かと思いきや、64年で既に普通だったようですね。
    あるいは、朗読?レコードだから、あえてオートチェンジャー用にしたのかも、と思いました。

    > しかし、「トミー」が当時と同じ形態でプレスするとは、レコード会社もなかなかマニアックな事をやりますね。

    たぶん、何も考えずにオリジナルに合わせただけだと思いますよ。その結果、新しい世代の人にはミスプレスと誤解された(苦笑)。

    Re: No title

    鳩サブローさん、どうも。
    いろいろと調べていただきありがとうございました。

    なんとなくですが、アルバムにストーリー性あるいはコンセプトがあるものはオートチェンジャーで連続で聴いて欲しいと言う意図があったのかな?と思いました。

    あるいは、レコード会社の系列やグループ会社にオーディオメーカーがあるところは、積極的にオートチェンジャー対応にしていたのかな?とも考えてしまいます。

    No title

    ごめんなさい、テクニクスの広告は3時間連続再生でした。

    Re: No title

    てらださん、こんばんは。
    すみません、僕が6時間に反応してしまったばっかりに。
    そうでなければ、コメント修正で対応可能でしたね。
    でもレコードを3時間連続で裏返すことなく聴けるというのは、結構凄いことですね。
    学生の頃なら重宝したかもしれません。
    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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