高音質プレスの再発LPについて/ Here’s Little Richard

    昨年record store day関連の商品として購入したLittle Richardの再発LPは素晴らしい音質だった。

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    「Here’s Little Richard (SP100、SP2100)」は1957年に発売された彼の1stアルバムであり、収録曲には彼の代表曲の一部を含んでいるだけでなく、Elvis等の同時代のアーティストやBeatlesなどの後世のアーティストにも多大な影響を及ぼしている名盤だ。


    昔、まだCDが登場する前だったと思うが、いわゆる高音質プレスのLPには、通常プレスのLPと高音質プレスとの製造工程の違いが比較してある説明書のようなものが封入されていた。

    それを見た限りでは、通常プレスのLPは、工場で機械的に大量生産され、音質よりも最低品質を確保した工業製品と言うイメージに思えた。

    それに比べ高音質プレスの製造工程は、製造工程が短縮されるわりに特注の機器を使用したり職人が加わったりと手間のかかる作業となっていることがわかった。生産枚数も通常盤より少ない。

    なるほど、このような差があるのなら音が違って当然だと思ったものだ。

    しかしアナログの時代は終わって、現在のレコードの製造工程がアナログ全盛期と比較しどのように変わってしまったのかわからない。ただ一つ言えるのは、現在でも音質重視盤と通常盤、そのどちらもプレスされていると言う点。

    ただし全体に占める比率としては、高音質を狙ってプレスされたレコードが上がっているように思う。
    生産枚数が少なく、大量生産しないのであれば高音質盤の製造と変わらないのだろう。
    それにアーティスト側の意向としてもアナログで出す場合には音質にも気を配っているのかも。


    さて、近年の「Here’s Little Richard」の再発LPと言えば、有名なのはMFSL盤だが、他にもCDが付属した重量盤も出ていたようで、僕の買ったrecord store day盤は後者からCDを外したものなのか、あるいは全く別のプレス工場で生産されたものなのか知らない。

    特徴としては、赤いカラーレコードになっている点。
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    これは、レコード盤号がSP100からSP2100に変わった2ndプレスを復刻したものとなる。
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    僕はRSD盤以前に「Here’s Little Richard」を2種類を持っていたのだが、どちらがオリジナルなのか知らなかったので今回ネットで調べてみた。

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    そうすると、SP100(上右)として最初発売されたが、すぐにSP2100(上左)にレコード番号が変わったということらしい。
    *表ジャケット右上のロゴデザインが異なる。

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    *裏ジャケット右上のロゴデザインも異なる。また一番下の会社住所の表記が異なる。


    実は「Here’s Little Richard」は、Specialty recordsから発売された初めての12インチLPだったが、10インチLPと区別するために、すぐにSP2100に変更されたようだ。

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    すぐにと言うのは、遅くとも翌年と言うことになる。そのため、SP100(上右)で採用されたレーベルはこのレコードのみ。
    その後はSP2100(上左)と同様のレーベルデザインになっている。

    Elvisが2ndアルバムにここから3曲もカバーしたので、このアルバムもかなり売れたのだろう。SP100、SP2100、両方のレーベルでそれなりにオリジナル盤が出回っている。

    盤そのものを比べると、僕の持っている写真の2枚は同じスタンパーなのだが、プレス工場は違うようだ。

    2枚とも鮮烈な音がするのだが、残念ながら記録された周波数帯域はナローレンジで、カッティングレベルも低い。

    それに引き換えRSD盤は、レンジも広く、カッティングレベルも普通並にあり、音質的にはオリジナル盤よりも良い。
    こっちの音こそがマスターテープにより近いのだろうと十分に思える音質だ。

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    90年代初頭にLittle Richardのベスト盤CDを英国盤で購入した時、あまりの音の良さに驚いてしまった。また、「Long tall sally」のボーカルの破壊力は物凄かったことも驚きだった。それ以前はFMのエアチェックテープでしか聴いていなかったので、恥ずかしながらBeatles(Paul)のほうがLittle Richardよりも凄いなぁと思い込んでいたため、完全に誤解していたのだ。
    音質が向上すると粗が見える場合もあるが、この例のように印象が良い方向に変わる場合が多い。

    RSD盤で「Long tall sally」を聴くと、さらにLittle Richardはかなり余裕を持って歌っていることがわかる。こういうことがわかるのもプレス音質向上のおかげだ。

    RSD盤購入以前は、このアルバムのMFSL盤を聴いてみたいと思っていたが、今ではRSD盤で十分に満足してしまっている。

    このように、オリジナル盤よりも音が良いと思えるレコードがいくつも存在するので、高音質盤はただの再発盤とは一線を画するように僕の頭の中では線引きされている。


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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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