Elvis As Recorded at Madison Square Garden

    昨年、Elvisが1972年にMadison Square Garden で行ったコンサートのlive盤が新装版として登場した。
    タイトルは『Prince from another planet』。
    ここには昼のshowと夜のshowの録音が収録されている。

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    僕は2CD+DVDの仕様を輸入盤で購入した。
    シングル盤よりも一回り大きいくらいのジャケットとなっている。

    同時に今回の新装版登場に合わせて登場したオリジナルLPを復刻した『Elvis As Recorded at Madison Square Garden』も購入した。


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    1972年に発売された『Elvis As Recorded at Madison Square Garden』は、evening showを収録していた。

    復刻LPはオリジナルLPと収録曲は同じだが、音質重視で長時間収録を避けて2枚組となっている。

    僕はオリジナルLP(あるいはCD)は持っておらず、Madison Square Gardenでのlive盤は、90年代後半に初登場したafternoon showを収録したCD『An afternoon in the garden』のみだけだった。

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    『An afternoon in the garden』はその大半が未発表音源だった。


    今回の『Prince from another planet』は、2枚組CDの仕様とDVD付きの仕様の2種類が商品化されたのだが、ネット情報によるとDVD付き仕様のみ今回新たにremixされた音源が使用されているとのこと。

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    *2CD+DVD+Bookの仕様。手前左がbook、Elvis写真のものが3面見開きのCD/DVD収納ケース

    僕は2CD版を買ってないので、そちらについてはわからないが、DVD付きの仕様は、確かに過去の2枚のアルバムとは別ミックスになっている。

    それらを比較すると、まず『Prince from another planet』DVD付き仕様のCD(以後、remix版と呼ぶ)は、『An afternoon in the garden』よりも音圧が向上している。

    音圧の向上だけでなく、新たな音作りがなされ、ものすごく音に厚みが出た。特に低域の増強がはっきりと現れている。

    *ちなみに、「That’s all right」の波形だけ見ると、『An afternoon in the garden』のほうがダイナミックレンジが大きく取られている。ただし、ミキシングが違うので厳密な比較にはならない。旧盤『An afternoon in the garden』は、オーディオ的には大音量で聴くとより良い音で聞けることは確かだろう。

    そして、『An afternoon in the garden』では(誤解を招くかもしれないが)誇張して言うならElvis&バックバンドのような音にまとめられていたのが、remix版では、バンドと一体になった音と言う印象だ。

    それに対して、オリジナルLP用のアナログマスターを使用してカッティングされた『Elvis As Recorded at Madison Square Garden』はどうか。

    まず今回の復刻LPの音だが、素晴らしい(カートリッジはP-3G使用)。
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    *前述の通り2枚組LP

    オリジナルLPの音は知らないが、これだけ聴くとかなり良い。音の鮮度も高い。
    バンドの音は直接的で、ホールの残響音をほとんどミックスしていない。曲と曲の間だけ歓声と一緒に入ってくるようなミキシングで、しかも歓声が遠い。

    曲が始まると、ドラム、ベース、ピアノの音がオンマイクっぽい音なので、まるでスタジオ録音のように思えてくる。まさに、70年代のスタジオ録音ではよくあった音作りになっている。

    remix版の音の骨格は、実はオリジナルの『Elvis As Recorded at Madison Square Garden』に近い気がした。少なくとも、復刻LPの中低音はremix版と遜色ないくらいに分厚い。
    remix版では、残響、歓声をうまくミックスし、ライブ感のある仕上がりになっている。
    特にボーカルの残響処理で、とてもlive盤っぽい音になった。


    今回の3タイトルを比較すると、個人的には復刻LPが最も好印象だ。
    *LPはつい先日まで発売当初の半値近かった(Amazon Jap)のだが、元に戻ってしまった


    さて、またまた思ってしまったのだが、どうしてBeatlesのremaster LPはおかしなEQ操作をしたのだろう?『Elvis As Recorded at Madison Square Garden』の復刻LPは、通常の331/3回転なのだが、これほどの音質をLPから引き出せるのだから、おかしな小細工をしないほうがよっぽど良かったのに……と思う。


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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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