音質判断と低域再生

    今日出張から帰った(正確には昨日の日付だが)。

    東京出張だったので仕事後にBeatlesのRemaster LPの米国盤を買うことができた。
    これまで聴いてきた欧州盤とプレス音質が違うかどうか興味があったのだ。

    レーベルのデザインは若干違うし、made in EUの文字が無い。
    それにY/P盤のレーベル色は、黒と言うよりも緑色っぽい黒だ。

    しかし、結果的には盤質が違うと感じる程度で、音質が違うとは思わなかった。



    そう言えば、MMTのBlurayDiscボックスセット付属のEPも、米国プレスと欧州プレスとでレーベルやマトリクスの文字は違っていたが音質に違いを感じなかった。

    ただRemaster LPの米国盤は、欧州盤よりも静電気が起こりにくいのか、欧州盤ほどにはホコリを寄せ付けないように思えた。盤の材質の違いなのだろう。


    出張前に、ようやくRemaster LPの『Revolver』を何度も聴いたのだが、EQ操作の弊害はA-7が顕著で、この曲の音質は駄目だと思った。しかし、他は2~3曲気になるものの、全体を通して良い音になったのではと思った。
    特にA面ではA-5「Here, there and everywhere」は、かなり良いと思った。
    B面は全体的に良いと思った。特に良いのはB-1やB-3。これまでのLPよりも、よりマスターに近い音だというのがよくわかる。

    ただし、再生の際に重要なのは、低音域が低いところまで確実に再生できるシステムでないと駄目だろうと思える点。

    音の上流にあたるプレーヤー/カートリッジ側での再生音が、CD並の周波数帯域をカバーしていると言う前提で、次にアンプ、スピーカーもしっかり低域再生できていることが必須ではないか。
    そういう意味では小型スピーカーのみでは厳しいかもしれない。

    実は、年末オーディオセットの入れ替えをした際に、僕は以前使っていたスピーカーを梱包箱から出せなかった。理由は、部屋の模様替えをする時間的な余裕がなかったためだ。
    そこで目をつけたのがKEFが昨年発売した小型スピーカーのこれ。
    KEFの創立50周年記念モデルLS50。
    LS50.jpg

    これなら安くても音はまともだろうと思って導入した。
    簡易オーディオの要だったFostexのパワードスピーカーと入れ替えた。
    小型と言ってもかなり重い。
    そして、ようやく1ヶ月ほど使ってエージングも進んできた。

    このスピーカーは能率が低いため、かなりボリュームつまみを上げないと音量が上がらない。その点を踏まえ、決して鳴らしやすいスピーカーではないと思う。10万円クラスのプリメインアンプで真価を発揮できるとは想像しづらい。40~50万円クラスを使わないと駄目なのでは?とさえ思った。

    サイズの割りに低域が出るとオーディオ評で書かれており、それはそうだと思うものの、それでも限度がある。スペックでは低域は47Hzからとある。

    そのため、例えばJanis Joplinのアルバム『Pearl』の2枚組CD Legacy editionや『Pearl sessions』に収録されている「Me and Bobby McGee [Demo Version]」に記録された30~40Hzの超低域は全く聴こえない。

    ps2.jpg

    その曲に記録された超低域は、曲開始前のモニタールームとスタジオ内とのやりとりの最中に5回ほど聴こえ、歌が始まると入っていない。

    LS50では聴こえないので、簡易オーディオ用に使っていたスーパーサブウーハーをLS50とセットで使うようにして、音量や周波数のバランスを合わせて使っているのだが、これでようやく再生帯域も広がって、ハイレゾ感ある音を聴くことができる。
    ちなみに、30~40Hzの音が鳴ると部屋が震えるので、先ほどのJanisの音源の再生時は音量設定に注意が必要だ。

    そして、そのように低域が確実に再生される状態でRemaster LP『Revolver』を聴くと、A-5、B-1が他の曲以上に良い音で録音されたのではないか?と思わせるような音で鳴るのは、欧州盤、米国盤、どちらも全く同じだった。

    A-7が駄目だなと思えたのも両者同様だ。
    これは高域の特定帯域の減衰に伴い、声を中心にした特定帯域にエッジや艶がなくなってしまったから。
    以前も書いたが、部分的にマスクされたような音。
    こういうのはマスタリング/カッティングの失敗例だろう。



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    テーマ : オーディオ
    ジャンル : 音楽

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    No title

    JDさん、こんにちは。

    記事で読んだのですが、今回のカッティングに際しては、英米で音質の差が出ないように、アビーロードの人がカッティングしたラッカーを、アメリカに送ったそうです。

    私は安かった米盤を買ったのですが、結構盤もしっかりしていて良かったです。まだ、全部聴いていませんけど。

    Re: No title

    pink islandさん、こんばんは。
    コメントどうもありがとうございます。

    > 記事で読んだのですが、今回のカッティングに際しては、英米で音質の差が出ないように、アビーロードの人がカッティングしたラッカーを、アメリカに送ったそうです。

    その話は知っていたのですが、ラッカーが同じでも微妙な差が出るのでは?と推測して、米国盤も聴いてみたいと思っていました。

    > 私は安かった米盤を買ったのですが、結構盤もしっかりしていて良かったです。まだ、全部聴いていませんけど。

    盤が重量盤なのは同じですし、音質も期待した違いが出ないほど同じでした。
    ただ、盤質はEU盤のほうが良いですね。
    でも、静電気が起こりにくいのはUS盤で、それぞれに一長一短ありだなと思いました。

    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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