Beetle Beat/Buggs

    このレコードは、お世話になっているPOPOSUKEさんのブログ「Having a wild weekend」あるいは「新自己満足レコード館」で以前に紹介されている。

    1964年に米国でのBeatles人気に便乗して発売された偽Mersey beatグループThe Buggsのアルバム『Beetle Beat』(CX212)。
    僕が持っているのはモノラル盤。

    buggs (5)

    レコード盤をジャケットに入れ忘れ、どこにしまったのか?探していたのだが、ようやく見つかったので久しぶりに聴いた。

    buggs (2)

    彼らは米国のグループなのだが、このLPからは彼らが米国出身の偽Mersey beat グループだとは思わないだろう……たぶん。
    いや、わかるかも(笑)。


    A面トップは米国盤「Meet the Beatles」同様、「I wanna hold your hand」。
    音を聴く限り低予算と思われるアルバムなので、通常なら一発録音なのだが、これとB1に限っては、歌の入り方が演奏しながら歌ったにしてはしっくりこない。だから、最初に演奏を録音し後で歌をダビングしたのかも。
    モノラルでのミキシングバランスは歌に重点を置き、バンドサウンドは控えめなので、Beatlesのオリジナルと比較し、かなりソフトな印象だ。手拍子は入っていない。
    驚きは歌の最後に初めてわかるオルガンが入っていた点。

    A2はグループの個性が現れたなかなか良い曲だ。
    正しいタイトルはyou tubeの書き込みによると「You've Got Me Bugged」らしいが、ここでは「Mersey mercy」。「Mercy Mercy」でない点に注目!
    偽Mersey beat グループもここまで徹底すれば見上げたものだが、このアルバム、Beatlesのカバー2曲は正しいタイトルだが、他の曲は全てMersey beatっぽいタイトル?に改められている。
    なかなかやるなぁ(苦笑)。

    A3はHolliesのカバーで有名なドリス・トロイのヒット曲「Just one look」。
    しかし、ここでのタイトルは「Soho Mash」。やってくれるぜ(苦笑)。

    A4 「East End」はこれもyou tube書き込みによると「Since You Broke My Heart」が正しいタイトル。
    曲はBeatles登場以前の米国popで、流暢なピアノが目立つ非beatナンバー。

    A面最後を飾るのは「London town swing」。
    この曲は結構British beatっぽいアレンジの曲で、バスドラがどしどし響く。
    僕の印象ではAdam Faith and the RoulettesやRockin' Berriesを思わせる…気がしたが、どうだろう?
    正しいタイトルは「Why Can't You Love the Boy Who Loves You?」だそうだ。

    buggs (13)

    B面は手拍子とピアノが効果的な「She loves you」から始まる。
    手拍子は「I wanna hold your hand」風。

    それよりも2曲目の「I wanna hold your hand」を意識したオリジナル曲の「Liverpool drag」の方がかっこいい。
    正しいタイトルは「Why Won't You Leave That Man?」。

    B3はオルガンが入ってサウンドはワイルドさが増すオリジナル曲「Swingin’ Thames」。

    B4「Big Ben hop」は彼らの代表曲なのか?AmazonでMP3音源が売られている。
    なかなかキャッチーなメロディを持ったbeatナンバー。
    ここにきてB面では初めて鍵盤楽器が入らないギターバンド風サウンドが聴ける。
    正しいタイトルは「Sassy Sue」。
    「サシ・ス」と歌っているので覚えやすい(笑)。

    続くB5もMP3音源が手に入る。
    本当は「I'll Never Leave You」と言う曲なのだが、ここでは「Teddy boy stomp」と言うタイトルになっている。
    曲のスタイルはBeatles登場以前の米国pop/rock風だが、それをBritish beat風にアレンジしたつもりなのだろう。

    buggs.jpg

    このように、偽Mersey beatと言うコンセプトを持ったロック初のコンセプトアルバム?なのかどうかはさておき(笑)、この数年後に登場するような米国ガレージサウンドとは違って、古き良きアメリカンポップスの面影を残した楽曲が多く、もう少し録音が良ければ、それなりに普通に聴けるアルバムになったのかもと思う。

    便乗商品としての体裁を整えるためのBeatlesカバーの2曲がいまいち(と言うか、ひどい)なのだが、それ以外は当時の空気を詰め込んだアレンジが1964年の米国へとタイムスリップさせてくれる、非常に愛すべきB級作品だ。

    なお、Recorded in Englandも偽で、米国録音のようだ。


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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    コメント

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    No title

    JDさん こんばんは

    このアルバムをここまで詳細に紹介されているのはJDさんが日本でただ一人でしょう(笑)

    >このLPからは彼らが米国出身の偽Mersey beat グループだとは思わないだろう……たぶん。

    胡散臭い収録曲名を見た瞬間に気付く方が多いと思います(笑)
    ただ、このアルバムはジャケットのデザインがまだまともな方(?)なので、この手のアルバムに慣れていない方ならパッと見は気付かないかもしれませんね。

    この手のアルバムはCD化される可能性が限りなくゼロに近いです。
    JDさんのように詳しく取り上げることによって再評価されることを期待しています(笑)
    ごく少数の好き者にしか評価されないでしょうけどね(苦笑)

    Re: No title

    POPOSUKEさん、こんばんは。
    コメントどうもありがとうございます。

    > このアルバムをここまで詳細に紹介されているのはJDさんが日本でただ一人でしょう(笑)

    簡素なものの予定が、二転三転してしまい、こうなりました(苦笑)。

    > > このLPからは彼らが米国出身の偽Mersey beat グループだとは思わないだろう……たぶん。
    > 胡散臭い収録曲名を見た瞬間に気付く方が多いと思います(笑)

    なるほど。
    これでもか!と思えるくらいに英国出身をアピールしてますからね(笑)
    でも、英語のイントネーションでわかるかもしれませんね。

    > この手のアルバムはCD化される可能性が限りなくゼロに近いです。

    そうでしょうね。
    怪しいオムニバスなど出れば面白いのに。

    > ごく少数の好き者にしか評価されないでしょうけどね(苦笑)

    こういうアルバムの性質上仕方ないでしょうね。
    それと、CD化されてないとなかなか聴けませんね。
    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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