残念な再発盤 その2

    *今回は出張先にて記す。画像は持参した。

    前回、その1で取り上げた『Five faces of Manfred Mann』の再発LPは、ヒスノイズが聴こえないけれど、ノイズ成分と一緒に必要な音情報までもが欠如したような音質だった。

    補足するが、再生すれば高域も聴こえる。しかし、その高域は本来のマスターテープが有していた高域情報から、不自然なほどに音情報が間引かれている。従来のLPで聴こえた自然な高域には聴こえない。

    それに対して、今回の残念さは本質がちょっと違う。
    僕が残念だと思えた盤はLPでなく、とうとう英国でも正規発売されたWhoの『My Generation』Mono仕様CDだ。

    00mann (1)
    *上が今回の対象英国盤、下が日本仕様盤


    Amazon UKでのレビューを読む限り、日本のみでリリースされていた『My Generation』Mono仕様CDがようやく英国でも正規発売されたことに対する賞賛は大きい。

    けれども、そのCDを手に入れてみたら、CDに挿入されているジャケット写真はまるで海賊盤のようなクオリティの低さだった。この写真だけでも日本盤のほうがずっと丁寧なつくりと言える。

    00mann (3)
    *左が英国盤、右が日本盤

    そして、裏面の写真もなぜか縦長に伸びているし、解像度も今ひとつ。こちらもまるで海賊盤クオリティだ。
    *こちらの写真は持参忘れた

    別の写真をもう一つ。
    00mann (4)
    *左が英国盤、右が日本盤。なぜか英国盤は背景がベタ塗りされ、メンバーの写真の加工も不自然。


    そして肝心の音質だが、それも残念なことに、日本盤Mono仕様CDのほうが1世代ほどマスターが若いのではなかろうか。
    これは比較して気づいたのだが、比較しなければ、英国盤は可も無く不可も無くと言う印象だった。
    ただし、音の質感あるいは音色は随分違う。

    それと、今回の英国盤のマスタリングはダイナミックレンジ重視の最近の傾向に沿ったものだ。


    海外のネット書き込みを読むと、今回のUK発売Monoは、オリジナルマスターを使用したのでなく、コピーテープが使用された可能性がある。

    それに対して、日本盤CDは、シェル・タルミーが所持していたオリジナルマスターをユニバーサルに渡した際にバーニー・グランドマンがデジタル変換し、それをJon Astleyが簡単にマスタリングしたもののようだ。これは、写真の日本盤CDのライナー部分にそのように記述があり、その情報はJon Astleyその人からのもののようだ。

    なぜ英国向けに新たに別音源からマスタリングしなおしたのか理由は不明だし、今回のCDのどこにも詳細情報の記載がないのも残念だ。

    そういう意味で、UK発売Mono CDは残念だった。


    ところでこれに関連するが、先日購入したThe Who Studio albumsのLP boxに収録されていた『My Generation』は、どうもこのUK Cdと同じ音源を使用しているように思われた。

    出張前に英国オリジナル盤、Classis Record社からの高音質盤の2枚と大きな音量で比較したところ、僕のオーディオでは次のような音質差があった。

    LP box盤<オリジナル盤<Classis Record 200g盤

    Classis Record社からの高音質盤は以前にも記したが、バーニー・グランドマンがマスタリング/カッティングしており、盤に刻まれた情報量はオリジナルを上回っているように聴こえる。
    音のクオリティが高く、高音質盤と呼ぶにふさわしい。

    オリジナル盤についても、LP box盤よりも品位の高い音で、低域はあまり記録されていないが、高域は美しい音で記録されている。

    LP box盤は全体的にきれいにまとめられてあるが、オリジナルと比較すると音質そのものがコピーマスターっぽい音をしている。
    *80年に再発されたVirgin盤とは比較しておらず。

    前回、The Who Studio albumsを取り上げた際に、『Tommy』以外のアルバムは「Classic record社のLPと同等の音質ではなかろうか。」と評し、さらに『My Generation』については「今回のLPは、オリジナルの持っている音の印象を残しながら、より現代的な高音質にマスタリングしてあると言う印象を受けた。」と記した。

    しかしながら撤回せざるを得ない。

    申し訳ない。
    お詫びして、訂正させていただく次第。




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    No title

    こんばんは。
    今回のUK版CDに使われたマスターの写真がこちらに掲がっています。
    http://www.superdeluxeedition.com/news/the-who-my-generation-mono-cd-mastering-query/
    これを見ると'80年につくられたコピーのようですね。

    Re: No title

    foolishprideさん、こんばんは。

    早速の情報、どうもありがとうございます!

    >これを見ると'80年につくられたコピーのようですね。

    Tape boxを見ると、その通りでしたね。
    今回のCDは音がくっついて聴こえ、Monoの音はそうあるべきと思っている人には良いのかなとも思えましたが、僕はそれぞれの楽器や声がよりはっきりと聞き取れる日本盤CDを評価します。

    ところで、その記事には、「今回のマスタリングはJon Astlyでないとユニバーサルに確認済み」とのことですが、
    そうなると、LP Boxに収録されたLPのマスタリングとも違うことになるのかな?と思いました。
    それにしては、音が似てました。
    帰ったらもう一度確認しないといけないです。
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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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