Beatles Stereo LPボックス 音質評価 A hard day’s night

    急に仕事が忙しくなり、レコードを聴ける時間が限られだした。
    このままだと年末までこの調子になりそうだ。

    そのため、平日だと夜間にできる限り手短に聴き比べての感想になるし、音量を上げられないので低域についてはしっかりと聴き比べできていないことをお断りしておく。

    00rmahd (4)

    今回は久しぶりにカートリッジをP-3Gにして聴いた。


    まず、A-1。
    前にも記したが09 remaster CDと同様、イントロのコードの部分は高域の無い独自の音になってしまった。音が安定し出すのは、冒頭の歌詞の「It’s been a」以降。高域も復活する。

    この曲は本来あまり低音の入っていない録音で、重心が高く、耳に劈く(つんざく)ような威勢の良いボーカル帯域が特徴だった。

    00rmahd (2)

    ところが、リマスターLpでは、重心は低めになり、声やアコギのシャカシャカ聴こえる帯域がへこんだ。それでも、これはこれで聴けるかなと思った。
    けれども後にY/P盤を聴くと、リマスターLPではスネアドラムのアタック音も音が前に出ていなかったことに気づく。

    全体的に中高域のバランスがオリジナルとは随分変わってしまったので、駄目と言う人もあるだろう。
    個人的にはぎりぎり許容範囲。

    A-2以降も全曲が低重心になり、これまで劈くように聴こえたボーカル近辺の帯域操作で勢いが感じられなくなったものの、細かな音がしっかりと聞き取れるようになっている。そのあたりは、僕自身の感想ではマスターテープが1世代若くなったような印象。

    しかし、A-2、A-3でもマスターテープの劣化か?と思われるような部分が見受けられる。

    A-4はA-2,A-3よりもEQ操作逆効果を強く感じた。
    イントロがこもったような音になったのはいただけない。

    A-5も少し違和感があるが、A-2,A-3同様聴ける部類。

    A-6のイントロ部分で音質劣化が感じられる。
    これも伸びきらない声の帯域に違和感があるが、A-1と同程度の仕上がりか。

    A-7はA-2,A-3,A-5同様、ましな部類に思えたが、聴き進めるとこれもマスターテープが劣化しているのではないか?と思える点が少し気になった。

    A面全体を通して思ったのは、マスターテープ選びをやり直して欲しいと言うこと。
    各国にあるコピーマスターをできる限り回収して音質確認してもらいたい。


    B面も基本的にはA面と同じだ。
    EQ操作により逆効果があるが、解像度はオリジナルよりも上がったように思える。
    中低域の改善もかなりありそうだ。
    残念なのが声、スネアのアタック、アコギのストローク、シンバル/ハイハットの音色。

    それでも、このLPだけを聴いた印象では、とりあえず許容範囲かなと思えた。

    しかし、比較しないと何とも言えないので、Y/P盤のB面を聴くと、これほどまでに音が違うか!?と驚いた。
    00rmahd (3)

    周波数帯域のバランスが全然違っていて、リマスターLPは低重心なのに対して、Y/Pは高域が強く張り出している。

    特に声の帯域と声にかかったリバーブに伴う空気感はリマスターLPでは弱まったなと思わざるを得ない。
    また、左右の分離が良く、音が広がる感じなどはY/Pがずっと良い。

    そして、またまたリマスターLPに変えてB-5、B-6を聴いたが、やはりこちらはこちらで耳が向く部分が変わって、許容範囲かなと思える。
    特にB-6はどうしても歪っぽい音になるのだが、リマスターLPでは随分きれいな音で聴ける。


    今回、比較に使ったLPはY/P盤2種類と1マーク(1ロゴ)。
    00rmahd (5)

    ジャケットのStereoロゴが違うタイプ(1マークではstereoロゴがない)。
    00rmahd (1)

    Y/Pは裏は3辺に折り返しがあるタイプ。1マークは上下のみ。
    00rmahd.jpg
    *表ジャケットと順序逆転で並べた


    最後に、リマスターLPを聴き始めてからふと思うことだが、アナログでの再生音の鮮度はマスターテープの状態も影響するが、それと変わらないくらいカッティングレベルが鮮度感を演出しているように思えた。

    Beatlesの英国オリジナルLPは音が歪む直前ぐらいでのカッティングが多く(内周では歪む場合が多い)、そのように、音が飽和状態で記録されているほど音の飛び出し方も強く感じられる。
    そしてそれゆえか?鮮度が高い気がしてしまう。

    逆に、リマスターLPやMFSL盤など、できるだけ音が歪まないように、またダイナミックレンジを広く取ろうとしたカッティングは、音がめったに飽和しないので、熱く感じないと言うか冷静な音に思え(聞こえ)、それがアナログ的な鮮度としては受け取りにくいのではなかろうか?

    まるでSACDとCDとを比較しているようにも思えた。

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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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