Beatles Stereo LPボックス 音質評価 Past Masters その2

    『Past Masters』のSide2も通して聴くとSide1と印象的にはほとんど変わらない。

    00beatpast2 (15)
    全体を通して特定の帯域にEQ操作が伺えるが、それほど違和感のある音ではない。

    追記:
    違和感のある音ではない、と記しながら、以下ではいろいろと述べている(苦笑)。

    例えば、今回のリマスターLPでBeatlesを初めて聴く人、あるいはこれまで音質に無関心だった人には全く気にならないレベルだろうと思える。

    しかし僕のように、アナログマスター時代のLPの音の聴き比べが趣味だったような人間にとっては、微妙な加減でも気になり、印象が違うなどと思える。

    そういう視点で読んでいただければと思う。



    基本的には補正された中低域がこれまでとは違った音傾向を演出している。
    *個人的には好きな中低音なので、その点は評価している。

    また、LPカッティングでの歪補正のEQ操作で不足する高域を逆補正してか?さらに上の帯域が微妙に目立つ音となっている。
    *これはシリーズ全体に共通と思われる。

    高域に関してはそれで、差し引き0のつもりかもしれないが、特に気になった点としては、エレキギターの音がこれまでよりもやや目立たない点。従来のLPと比較すると曲によっては本来の響きが微妙に失われているように思える。

    さらには、左右のバランスを調整したせいで、間奏でのリードギターよりも、逆チャンネルの演奏のほうが従来よりも大きく聴こえ、リードギターが目立たない点。
    とは言っても、音が埋もれるわけではなく、全体のバランスがちょっと変わってしまった印象を受ける程度。

    それと、今回「I feel fine」を聴いていて気づいたが、ボーカルが線の細い声になっている。
    *赤盤の「I feel fine」と比較すると、前回Side1でA-5「I wanna hold your hand」で記した内容と同じ印象を受ける。

    他には左右の広がりが、やや中央よりに狭められている点も気になるなど。
    『Past Masters』旧盤では、定位にせよ、息によってマイクを吹いてしまう点などもアナログマスター時代と変わらない。
    00beatpast2 (16)
    *『Past Masters』旧盤での左右の音の広がりは、オーディオ的には面白い。


    このように気がつく点はそれなりにあるが、大きな音で聴くと、音質は明かにハイレゾ方向に進んでいる。
    それが故にマスターテープの劣化をさらけ出した感があるのがB-3の「Slow down」。
    これは旧盤あるいはその他のLPで聴く方が良いのではないか。いや、それ以上にMonoで聴くのが良いだろう。残念なのは曲終わりのJohnの叫びがMonoだと1回少ない点。


    『Beatles box』にもEP『Long tall sally』からの4曲がステレオ収録されているが、比較して驚いたことに左右チャンネルが逆になったミックスだった。つまり、米国編集盤『Rock’n’ roll music』用ミックスなのかもしれず、直接の比較にはならず。
    ただしその音質は非常に良好で、1世代マスターテープが進んでいるような音だとしても、リマスターLPとほとんど差異を感じない切れのある音質だ。


    そして、久しぶりにその編集盤『Rock'n' roll music』を引っ張り出してきたが、英国盤でも全体的に音が中央よりに寄せてあるように思えるが、気のせいか?
    それと、英国盤『Rock'n' roll music』の音質と比較すると2世代ほどマスターテープが違うように感じられる。
    00beatpast2 (18)

    しかしながら、これを聴いて痛感するのは、前述した声の線がリマスターLPでは細くなっているのではないか?という点とエレキギターが少し目立たなくなっている点。
    この2点は、リマスターLPで改変されてしまった点だなと思えてしまう。見方によっては改悪だが。


    最後に本題から逸れるが、フランス盤の『Rock'n' roll music』は、英国マスターでなく米国マスターだった。音の定位を中央よりに変えているだけでなく、低域を強調してある。
    00beatpast2 (21)

    曲によって音の定位を逆にしたのは、remix音源だとわかるようにとの配慮だと推測しているが、本当の理由は不明。


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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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