Beatles Stereo LPボックスの登場!その2

    Beatlesのremaster音源を使用してカッティングされたLPだが、肝心の音はいったいどの程度良いのだろうか?盤の材質のクオリティも含め金額に見合うものなのか?いわゆるオリジナルプレスと比較して優れているのか劣っているのか?

    日本の有名な音楽ブログだけでなく、海の向こうでもいろいろとネット上で情報や意見が飛び交っている。

    現物が手元に届き、針を降ろして初めてその真価がわかるのだが、現在わかっている範囲の情報だけでもだいたいの音質傾向はわかる。

    以下は今回発売されるStereo盤に絞っての話。

    *cut & rinseさん、先日は拍手ありがとうございました!


    情報としてはいろいろあるが、音の傾向を決める非常に大きなポイントが、デジタル音源を使用している点。

    オリジナルソースにアナログマスターをそのまま使わずに、アナログマスターを一旦デジタルに変換した音素材を使用しているのだが、これには明白な理由があると思われる。
    つまり、オリジナルマスターの経年劣化部分の補正、さらには、微妙なバランスの修正・修復を終えた最新音源を使用したかったのだろう。

    2009年remaster CD発売のために、オリジナルマスターを元にし、追加で音編集をデジタル領域で行っている。曲によってはかなり手を加えてあることは、当時CD発売後に出た本「ザ・ビートルズ全曲バイブル」を読んでいる方は既にご承知の通り。あの時点でアナログのオリジナルLPとデジタルとは微妙に別物となっている。
    *但し、EMIは演奏には何も手を加えていないと発表した記憶があるが……。

    たとえるなら、絵画や建造物が修復されてピカピカになって再登場するようなものか。
    (それに少なくとも、『PPM』や『AHD』は、英国オリジナルLPよりも、左右のセパレーションをゆるめにしてあった。)

    おそらく現在のEMI内では、当時のアナログ用のマスターテープをそのまま使用すると、品質的に気になると判断したものと思われる。それに加えて、LPの後に発売されるであろうと想定されるhi-res version(USBメディアで登場したものよりも上位のフォーマット、配信のみの可能性が高い)としても利用できるためもあるだろうし、デジタルデータの方が何かと扱いやすいことも理由の一つだと思われる。

    アナログマスターは当初、24bit/192Khzのフォーマットでデジタル変換されたらしい。その場合、デジタル再生装置の質にもよるが、スタジオで聴けばオリジナルのアナログソースと同等の音質は確保されている。そして、その音源をベースに上述のごとく曲ごとに編集(補修作業)が行われている。

    今回のLP製造には、このようなデジタルマスターが使われるため、僕が冒頭に書いた「予想できる音傾向」は、USBメモリーやCDで聴かれる音に近いものとなる。

    つまり、解像度が高く、歪の少ないきれいな音になるだろう。但し、鮮度はオリジナルLPには劣るものもあるだろう。総合的に見ると、曲によってはオリジナルが良いと思う場合もあるかもしれないが、現代的な高音質になると思われる。そのような音傾向は僕は大賛成だ。(Beatles65やYesterday and todayの米国オリジナル盤のような昔ながらのナローレンジな盤は正直言って聴けるものではない。)

    但し、上述した2つのメディアと大きく異なる点もある。

    一つは、今回のLP用のマスターにはリミッターをかけていない。そのため、ダイナミックレンジが広くなるわけだが、小音量で聴くと、Mono boxのCDのように、迫力の無い音と言われかねない。

    もう一つは、使用されたマスター音源がより上位フォーマットを使用している可能性がある点。これは確実な正式発表が現時点では無いが、もしそうならUSB版よりも高音質を望める。
    *僕が最初に載せた記事は米国の販売店からの情報で、マスターは24bit/192Khzとあったが、その後、正式発表は24bitとしか出ておらず。

    現在ネットで広まっている情報としては、マスタリングエンジニアのSteve Hoffman 関連のサイトに投稿された以下の記事から24/96説と、もう一つはUSBメディアとして登場した24/44.1をリミッターをかけずに使用しているのでは?と言う説の2つ。
    http://www.stevehoffman.tv/forums/showpost.php?p=8111298&postcount=687

    ちなみに、24bit/192Khzは確かにフォーマット的には24/96よりも上位なのだが、以前(2年ほど前?)オーディオ雑誌に載っていたLINNレコードのインタビュー記事によると、音質に関わるのはサンプリング周波数でなくビット数であり、24bitあればサンプリング周波数の差(96Khzと192Khz)は気にする必要はない、との話で、彼らは24/96のマスターが最も音質に優れる24/96のマスターで十分だと判断していると言う趣旨だったと思う。
    *10/2昼訂正
    そのため、個人的には24/96のマスターを使っていて欲しいと願っている。


    音の傾向はそんな感じだと思うが、今回のLPは近年の高音質プレス同様に180gの重量盤を使用し、カッティングに関しても細心の注意を払っていることが公式サイトに載せられてある。
    *静電気に強いかどうかは不明。これについては各自で対応するしかない気がする。


    さらには、見本の写真しか見ていないが、それがそのままであれば、Gold ParlophoneやYellow Parlophoneなどのレーベルデザインも再現されそうだ。


    Boxセットは限定仕様だと思うが、単体でのLPは数年は普通に販売してもらいたいとも思う。




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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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