She loves youのステレオバージョン

    前回の記事同様、野良さんのツイートで知ったのだが、YouTubeに偽ステレオ(擬似ステレオではない)の「She loves you」が、さも本物らしく紹介されている。

    アップしたのはドイツの人のようだ。
    The BEATLES in REAL REAL STEREO !! She Loves You
    で検索すれば出てくる(たぶん)。

    そこで紹介されている情報(tape boxやtape speed)からして怪しいが、音を聞くと、「She loves you」の前後に別のセッション音源をつなげて、さもセッション音源らしく作られてある。笑えるのは、曲スタートのカウントが2種類も入っている点。
    *9/17修正:tape速度は僕の勘違いで、あれで正しかったのでコメントを修正した。

    ミキシングや録音についての知識が無い人がこれを見ると、本物のステレオヴァージョンだ!と思うかもしれない。確かに、この音声はステレオなのだから。

    けれども、real stereo(実際にステレオ)であって、true stereo(偽りの無いステレオ)ではない。これは捏造されたステレオでBeatlesのオリジナルではない。
    *悪乗りして、real stereoとtrue stereoとをこのような表現で使ったが、ご勘弁を。


    左チャンネルにDrums、右チャンネルにelectric-Guitarが配置され、中央からは聴き慣れたモノヴァージョンの「She loves you」が聴こえる。つまり、通常のモノヴァージョンの「She loves you」に新たなDrumsと新たなelectric-Guitarを追加してステレオミックスを作ったヴァージョンだ。
    Drumsはうまく合わせたなと思うが、Guitarは今ひとつ。

    追加演奏をしているのは映像・音声をアップしたこの人なのか?あるいは知り合いが完全コピーして演奏したのかはわからない。

    それにしても、これは何かの冗談のつもりなのか?ただ、注目を浴びたいからなのか?真意は全くわからない。
    野良さんが嘆くのも尤もだ。

    ところで、YouTubeには他にもtrue stereo版!?の「She loves you」がアップされている。
    これは、ドイツ語版の「Sie Leibt Dich」で使用された演奏部分チャンネルのみと通常の「She loves you」を左右に振り分けて配置、さらに「She loves you」はボーカル帯域だけが目立つようイコライズしてあり、うまく作ってある。
    *何種類かアップされている。いろんな人が挑戦しているようだ。

    僕も自分が高校生くらいにPro toolsあるいは現在のデジタルの音編集ソフトを手に入れていたら同じものを作ったことだろう。そういうことにものすごく関心があった。

    実際、米国アルバム『Beatles story』のみに収録された64年のハリウッドボウルでの「Twist and shout」と65年の演奏を2台のラジカセを使ってミックスしたりしていた(笑)。
    30年以上昔の話だが・・・・・・。



    関連記事
    スポンサーサイト

    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    コメント

    Secret

    No title

    JDさん、こんばんは。

    問題の動画はこれですね。
    http://www.youtube.com/watch?v=5-YtTE68ljo

    このフェイクは、テープボックスなんかはかなり手の込んだ作りですが、肝心の音ですぐに偽物だと分りますね。

    テープボックスに記載されている情報は、かなり研究したようでそれらしいことが書いてあります。

    「2-3日後にはI'll Get Youをアップする」みたいなことを言っていますが、結局できなかったようですね。

    Re: No title

    野良さん、こんばんは。
    今回も野良さんの話題から使わせていただきました。
    どうもありがとうございました。

    > 問題の動画はこれですね。
    > http://www.youtube.com/watch?v=5-YtTE68ljo

    はい、そうです。

    > このフェイクは、テープボックスなんかはかなり手の込んだ作りですが、肝心の音ですぐに偽物だと分りますね。

    最初は僕もそう思いました。
    でも、Beatlesの曲は知っているけれど、録音やミキシングなどに気をつけて聴いていないと言うレベルのファンであれば信じてしまいそうな気がしました。
    でも、そういうファンはStereoとかMonoとか気にしていないのですが。

    > テープボックスに記載されている情報は、かなり研究したようでそれらしいことが書いてあります。

    そうでしたか。そのあたり、Recording sessionと照らし合わせしなかったので気に留めていませんでした。
    やっぱり相当なマニアなのでしょうね。

    > 「2-3日後にはI'll Get Youをアップする」みたいなことを言っていますが、結局できなかったようですね。

    そうですね。でも、右チャンネルにはどういうギターを入れたのか聴いてみたい気もしました。

    はじめまして

    映画「A hard day's night」でのShe loves youの演奏シーンにて使用されている音源は当初モノラルを疑似ステレオにしたものを使っていると思ってましたが、最近リリースされたDVD版の音源を聴いていると、明らかにドラムの定位がセンターにあり、ボーカルが左右に分離されているのです。オーディエンスのわめき声がうるさくて聴き取りにくい部分もありますが。単に全体の音像を左右に分離する(ずらす)なら疑似的なものですが、ではセンターのはっきりしたドラム音源はなんなんだろう?と思ったのです。このことを以前、mixiのコミュで意見したら「それは疑似だ」と、散々みんなにバカよばわりされましたが…どうにもあきらめきれてません(笑)

    ここで推測。

    映画会社にはモノ・ミックス前の2トラック音源が存在していた。

    EMI、アップルはそこまで把握しきれていない。

    http://www.youtube.com/watch?v=SM5XHKXvSNk

    Re: はじめまして

    ジュンさん、こんばんは、はじめまして。
    コメントどうもありがとうございます。

    コメントいただいた情報ですが、手持ちのDVDと貼ってもらったURLの両方を確認しましたが、残念ながらともに擬似ステレオです。映画では「She loves you」の前に演奏している「恋するふたり」も同じ手法で擬似ステレオ化した音源が使用されています。
    *他の曲までは調べていません。

    確かにドラムがセンターに位置し、歌だけが微妙にステレオ感があるように聞こえます。(そして、片方のチャンネルのみ残響も追加されているようにに聞こえました。)
    しかしながら、これはモノラルの音源からボーカル帯域以外をマスクしステレオリバーブをかけ、それとは逆の処理を施した音を中央に定位させれば作ることができるものです。
    実際にはもっと複雑な処理を施して擬似ステレオ化していると思われます。

    今の時代、モノラル音源から擬似5.1ch音声まで作れるので(しかも、業務用だとプラグインで自動的に分けてしまえます!)、あの程度のステレオは、モノラル音源から簡単に作れてしまいます。

    逆に昔ながらのステレオ、つまり、片方のチャンネルにしか特定の楽器や歌が入っていないなどと言うのは、ステレオマスターを元にしてしか作れません。

    ただし、今後はデジタル処理で特定の楽器や声だけをモノラル音源から分離するような技術もいつかは開発されるかもしれません。そうなったらステレオと擬似ステレオとの違いは区別できなくなるかもしれません。
    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

    最新記事
    最新コメント
    最新トラックバック
    月別アーカイブ
    カテゴリ
    カレンダー
    07 | 2017/08 | 09
    - - 1 2 3 4 5
    6 7 8 9 10 11 12
    13 14 15 16 17 18 19
    20 21 22 23 24 25 26
    27 28 29 30 31 - -
    検索フォーム
    RSSリンクの表示
    リンク
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QR