Freak out!/the Mothers of invention

    昔からの友人の一人が高校時代にFrank Zappaのファンになり、その後マニアになった。
    Frank Zappaにはそのようなマニアックなファンが多いと思うが、僕はそういうファンではない。

    社会人になってからの友人数名が、かなりのZappaファンだった。しかしそれでも自分から聴きたいとはある時期までは思わなかった。
    John とYokoの『Some time in New York City』での競演しか知らなかった。

    しかし、ある時見かけた米国RYKO社から出たCDで僕の気も変わった。
    ほぼ同時期に3枚のCDを買ったが、そのうちの1枚がこれ。
    The Mothers of inventionの1stアルバム『Freak out!』

    zappa (10)


    明らかにジャケ買いだった。
    ジャケットのサイケな感じからして、恐らく1967-68年頃の作品だろうと思ったのだが、CD裏面には1965年とある(実際には1966年の発表のようだ)。

    と言うことで、一切の事前知識無しに聴いたが、期待を裏切るどころかとても気に入ってしまった。

    zappa (6)
    *こちらはその後手に入れたLP。見ての通りぼろい。

    ここに収録された音楽は大きなくくりをすればrockになると思うが、それこそ幅広い音楽性が詰め込まれている。Doo-wap、ブルース調、アバンギャルド、実験的なサウンド、そしてコミカルな曲、などなど。ギターplayもなかなかだし、使っている楽器も幅広いし、正直驚いた。

    そして、LPでは2枚組だと後に知って、さらに驚いた。

    zappa (22)

    デビューアルバムが2枚組?確か、Mick Jaggerが2枚組でレコードが売れるのはDylanかBeatlesぐらいだ、と昔言ってたんじゃなかったっけ?と思い出した。
    *しかも、その発言以前に発売されたことになる。Beatlesの『Revolver』より少し前だから。

    zappa (12)
    *LP裏ジャケット

    残念ながら、このアルバムの意図はよくわからなかったが、音楽的に惹き込まれた。LPでは1枚目までは、普通のRockアルバムと変わらず3分前後の曲が並んでいる。

    他の人がこのアルバムをどんな風に聴いているのか全くわからないが、僕は結構おかしくて笑えるところがある。そのあたりのセンスも非常に良いと思う。そして、それは次作にもしっかりと引き継がれる。

    zappa (14)

    zappa (15)
    *見開き内側

    このアルバムが他のrockアルバムと(少なくとも音楽的に)大きく異なるのは、LP2枚目の収録曲による。

    Side3の「Trouble every day」に続く、8分を超える「Help, I’m a rock」とSide4の12分超えの「the return of the son of monster magnet」がそれ。
    何だこりゃ!?って感じで、面白すぎる。個人的には「Help, I’m a rock」に惹かれてしまう。

    曲の歌詞は全く知りはしないが、曲目の解説はLPでは内ジャケットに記載がある。
    zappa (17)


    さて、このアルバムはwikipediaによると、rockアルバムにおける初期のコンセプトアルバムの一つとある。次の作品『Absolutely free』(1967)は、明かにコンセプトアルバムだろうと思えるが、本作については正直なところよくわからない。

    ただし、次作に通じる思想…つまり、当時の米国文化に対する皮肉…が一部の曲の歌詞に現れていることは確かなので、おそらくそうなのだろうとは思うのだが。

    zappa (19)

    zappa (24)
    *レーベルはこの通り

    なお、このアルバム及び、次の作品『Absolutely free』はBeatlesに影響を与え(しかも直接的な影響を)、そしてそこからSGTにアイディアが転用されたと言う話を友人のZappaマニアから聞いた。
    *彼の言葉ではパクッた、だったが。

    『Absolutely free』を聴いて、その話はおそらく間違いではなさそうだと僕も思った。


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    Secret

    No title

    JDさん、おはようございます

    好きな音楽家の全ての音源を聴きたいという欲求は誰にでも起こることだと思いますが、私にとってZappaはその最たるもの中毒性の高いそれでした。

    十数年前、Zappa公認CDが出揃った頃だったと思いますが、一月余り自宅、車の中と、毎日Zappaの全ての音源を聴き続けたことがあります。
    今にして思えば家族はいい迷惑だったと思います(苦笑)
    そのおかげか当時小学生と中学生だった息子二人はZappaだけにはきちんと(?)反応するようになりました(笑)。
    もっとも二人ともZappanoファンには育ちませんでしたけど。

    Zappaのユーモアというのは決して分かりやすいものじゃないですけど、サタイアや権威に対する反骨心などと共に彼の魅力の重要なファクターですね。

    Re: No title

    t-izuさん、こんにちは。コメントありがとうございます。

    >私にとってZappaはその最たるもの中毒性の高いそれでした。
    > 十数年前、Zappa公認CDが出揃った頃だったと思いますが、一月余り自宅、車の中と、毎日Zappaの全ての音源を聴き続けたことがあります。

    t-izuさんがZappaマニアだったとは!(笑)
    僕は、Zappa作品を幅広く聴こうとし始める前に興味が別に移ったか、お金が続かなかったか何かで、軽い中毒で済みました(笑)。しかし、数点の作品は今回のように時々引っ張り出しては聴いています。

    > 今にして思えば家族はいい迷惑だったと思います(苦笑)

    でも、家族と言うのはそういうものではないですか?(笑)。
    僕もpunkだけでなくYoko Ono(トロントのlive盤のB面)とか、ある時はBeach boysのSmily Smileでさえ怪訝な顔をされ続けました(苦笑)。

    > サタイアや権威に対する反骨心などと共に彼の魅力の重要なファクターですね。

    僕自身マニアックなファンではないですが、その点はインタビュー、あるいは各アルバムからも伺えますね。それに彼の音楽は、ひねり(音楽的なユーモア?)が普通のrock/popを超えていて、そこが何よりも素晴らしいと思っています。

    No title

    いつも、ブログを興味深く拝見させていただいております。
    私も、このアルバム、1枚目と2枚目では全然、違う印象で、何か衝撃的な作品でした。(CDで聴いているのですが…。)
    特に、レコードの2枚目のあたる曲は、家族の前ではなかなか聴きづらかったです。
    家族の前で聞きづらいといえば、私は、ザッパの方から『Some time in New York City』に入ったのですが、オノ・ヨーコのあの叫び声には家族は露骨に拒否反応を示します。
    ザッパでも、「Hot Rats」などは、家族もいい曲だと認めてくれるのですが…。

    Re: No title

    pon太さん、こんばんは。はじめまして。
    コメントどうもありがとうございます。

    > 私も、このアルバム、1枚目と2枚目では全然、違う印象で、何か衝撃的な作品でした。(CDで聴いているのですが…。)特に、レコードの2枚目のあたる曲は、家族の前ではなかなか聴きづらかったです。

    確かに、LP2枚目の曲は、一般的には家族向けと言いづらいでしょうね(苦笑)。
    実際には聞き手の側が自分で受け入れる曲(あるいはサウンド)と、そうでないものとを線引きしているわけですが。

    > 家族の前で聞きづらいといえば、私は、ザッパの方から『Some time in New York City』に入ったのですが、オノ・ヨーコのあの叫び声には家族は露骨に拒否反応を示します。

    それについては、ザッパ以上の拒否反応が出る場合が日本では多い気がします。
    僕の学生時代、両親がそうでした(昔の話です)。
    僕自身は、それなりに楽しんで聴いています。
    『Some time in New York City』は、中でも聞きやすい方ですよね。

    そう言えばこれも昔の話ですが、日本のグループJacksの1stを数人の友達と聴いていたときも、駄目だという人がいました。

    > ザッパでも、「Hot Rats」などは、家族もいい曲だと認めてくれるのですが…。

    あのアルバムは聴きやすいだけでなく、美しいですね。
    Beatlesのホワイトアルバムにもいくつか変わった曲が入っていて、僕などこの10年以上はそういう曲の方を好んで聴きます。
    でも日本のBeatlesファンにはアンチYokoが多いので、曲の嗜好とはあまり関係ないかもしれません。
    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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