暑い夏を乗り切る その2
昨晩に続き、最近聴いていたレコード/CDの紹介と言う安易な道。その2。
まず、ブログの左下にAmazonの商品紹介を貼ってある、Bob DylanのCDボックスセット『L’Explosion Rock 61/66』。

これは、フランスでのDylanの展示回(?)に合わせて発売された、最近流行の格安CDボックスセットの一つと言えるだろうか。61年のデビュー作から66年の傑作『Blond on blond』までの全アルバムを紙スリーブに収録+数年前に発売のDVD『Newport festival』の合計8枚組。
勘違いしていたが、これはてっきりMono盤が入っていると思い込んでいたら、全てStereo盤だった。
当初の値段から半値ぐらいになったのでMonoボックスの予備のつもりで購入したのだったが……。
*8/8追記:1stアルバムは2005年のremaster CDと同じ音源らしく、これだけはMono。
まず、

これは、フランスでのDylanの展示回(?)に合わせて発売された、最近流行の格安CDボックスセットの一つと言えるだろうか。61年のデビュー作から66年の傑作『Blond on blond』までの全アルバムを紙スリーブに収録+数年前に発売のDVD『Newport festival』の合計8枚組。
勘違いしていたが、これはてっきりMono盤が入っていると思い込んでいたら、全てStereo盤だった。
当初の値段から半値ぐらいになったのでMonoボックスの予備のつもりで購入したのだったが……。
*8/8追記:1stアルバムは2005年のremaster CDと同じ音源らしく、これだけはMono。
次はこれ。

モータウン関係のCDボックスセット『The Motown box』とMartha and the vandellasの『Heat wave』。
『The Motown box』は、4枚組のCDボックスセットで随分前に発売された。あまり聴いていなかったので、もったいないと思って最近聴いていた。
このボックスは例のMotown作品の丁寧なRe-issueを行っているHip O selesctからの発売ではない。Shout factoryと言う会社によるリリース。
このセットの特色は、全曲Stereo収録し、過去にStereo mixが無かった曲はマルチトラックマスターからの初Stereo mixの制作を行っている点にある。
あるいは、新たにExtended stereo mixでの収録、つまり、間奏の編集箇所を未編集にしたり、フェードアウトで終わるところを演奏の最後まで収録したりというマニア向けの別編集versionをわざわざこのボックスセット向けに行って収録している点にある。
さらに、Hip O Select編集などによる新たなベスト盤のみに収録されていたStereo versionもあえてここに収録している。
おかげで、全72曲収録中、43曲もそういう珍しいversionを収録。
Martha and the vandellasの『Heat wave』は、1963年発表の2ndアルバム。
アルバムを構成する楽曲はバラエティに富んでいて逆に散漫な印象を受ける。オリジナル曲はタイトル曲1曲しかない。他の曲は同時代に他のアーティストがヒットさせた曲のカバー。この選曲からは、Motownがどういう方向に進むべきかまだ道が定まっていなかった時期だなと思わせる。その後は、徹底的なオリジナル楽曲路線(つまり、Motown内での曲のカバーをメインとする)となるのだが。
逆に、のんびりした時代だなと思わせる選曲でもある。
中でも秀逸なのは、やはりタイトル曲。当然と言えば当然か。
僕がこの曲「Heat wave」を知ったのは、まだBeatlesに熱狂していた中学時代に映画館で観た「THE BEATLES GREATEST STORY」。ここではMartha and the vandellasが登場し(たぶん口パクでなく)「Heat wave」を歌っていた。
何故かやたらと印象に残る曲だったし、アーティストだった(残念ながら、垢抜けしない田舎っぽいグループだと言う印象だった……)。この映画は、その後テレビ放送された際に、テレビからカセットテープにLine録音したのだが。
*まだ、ビデオデッキなど持っていない頃だった。
個人的にはこれよりも次のアルバム、64年の『Dance party』の方がMartha and the vandellasの魅力を引き出しているように思える。2ndと比較して、楽曲がRockっぽいR&Bに絞られ、格好良い。
次はこれ。

英国Punkが生んだ最高のグループの一つ、Damnedの4枚目にして、個人的には最高傑作だと思っているアルバム「The black album」。日本盤のCDと英国盤のCDの2種類。
1980年にリリースされたこのアルバムでDamnedは、従来のPunkの概念にとらわれない実験的な楽曲、サウンドを展開。彼ら自身のPunkな姿勢を貫くことで、狭義のPunkから飛び出した。僕はそういう“変化”し続けるグループやアーティストが大好きで、いつまでも一つのやり方に固執する(守り続ける)タイプのアーティストが苦手だ。
ところで、「The black album」のタイトルはBeatlesの通称「White album」にひっかけたものだが、あらかじめBeatlesを狙ったとか意識したとか言うことでは無い。メンバーが好きだったのはBeatlesでなく、60年代の米国のガレージバンドやサイケバンドであり、そういうサウンドを志向しながらメンバーの個性を重視する曲を録音していった結果、これまでとは違った実験的なアルバムになってしまったとの話。いろいろなタイプの曲、サウンドを詰め込んだため、なんと言うタイトルをつけるか迷った際に、暗い曲が多いのでBeatlesのwhiteに対してblackになったと言う。
そのあたり、残念ながら国内盤CDのライナーは勘違いだらけ。Beatlesを意識しての作品であるかのような記述がたくさんあって情けなくなる。
しかしながら、僕も暗い曲の感じがWhoのJohn Entwhistle作品にとても通じるものがあったので(「Dr. Jekyll and Mr. Hyde」と言う曲まであるし)、てっきりWhoを意識したのか?と長年思っていたが、米国のガレージ系だったとは……。John Entwhistleファンでこのアルバムを聴いたことのない人は是非聴いてほしいものだ。
いずれにせよ、このアルバムは僕の中ではDamnedの金字塔であり、1980年のベストロックアルバムだ。
ちなみに、国内盤CDと英国盤CDとは両方とも同じく2枚組なのだが、英国盤はオリジナルアルバムに当時のシングル曲を追加した仕様となっているだけでなく、アルバム本編もオリジナル音源が使われている。
ただし、表ジャケットも裏ジャケットも使われている写真はオリジナルアルバムとは別カットとなっている。
日本盤CDは、僕の知る限り80年代後半?(か90年代初頭)にドイツで再発されたLP(2枚組でDMMカッティング)と同一のマスターが使われていて、アルバムヴァージョンの「History of the world」のシンセサイザーソロの部分が微妙に別ミックス(オフミックス)となっている。ドイツ盤再発LPのこのミックス違いはDMMによる副作用か?とも思っていたのだが、日本盤CDで同一音源が使われていたことがわかり、別音源だとはっきりした。
まぁ、そこまでDamnedのミックス違いなどを追いかけているマニアはほとんどいないと思われるが(苦笑)。
最後はこれ。

Dave Clark Fiveの編集盤「More hits of the Dave Clark Five」。
僕のブログでは初登場のDC5で、何故かカナダ盤(笑)。
実はこのアルバム、米国での2枚目のベスト盤『More greatest hits』とはジャケットも選曲も異なり、表ジャケットに至っては何故か?Dave Clark一人しか写っておらず。
まぁ、某社長さんは自分が目立ってナンボなので、何故か?と言う必要も無いのだが(苦笑)。
DC5は、僕のように70年代後半にBeatlesから洋楽に目覚めた者にとっては、初期Beatlesのライバルと言われていたものの、そのレコードを手に入れようにもどこにも売っておらず、偶然中古屋で米国盤を見つけても4千円ほどの金額がついていた幻のグループだった。
その幻は10年以上続き、90年ごろにようやく正規版でCD(ベスト盤)が出たが、それっきりとなり、その後同じような選曲のベスト盤が出たのがつい数年前。
おかげで、その間にDC5を知る若いrockファンもほとんどいなくなり、中古LPは需要が激減したせいか一気に値崩れ。最近では1500円以内で買えるようになった。
当時のグループの中でもそれほどまでに再発されないグループも珍しく、雑誌で取り上げられることもなく、徐々に忘れられていったような気がする。
僕は長年勘違いしていたのだが、DC5のボーカリストはてっきりドラムを叩くリーダー、Dave Clarkその人だと思い込んでいた。RSGのビデオを見ると、大ヒット曲「Glad all over」では、しっかりと口パクしていたので。
どうやって、そしていつ知ったのかは忘れたが、ボーカリストはキーボードのMike Smithだと知るまでに長い年月がかかった。
彼らについては、いつもお世話になっているPOPOSUKEさんのブログ「Having a wild weekend」または「新自己満足レコード館」で調べるのが一番の近道かと思う。
僕は今後、たまに取り上げていこうかなと思っている。

モータウン関係のCDボックスセット『The Motown box』とMartha and the vandellasの『Heat wave』。
『The Motown box』は、4枚組のCDボックスセットで随分前に発売された。あまり聴いていなかったので、もったいないと思って最近聴いていた。
このボックスは例のMotown作品の丁寧なRe-issueを行っているHip O selesctからの発売ではない。Shout factoryと言う会社によるリリース。
このセットの特色は、全曲Stereo収録し、過去にStereo mixが無かった曲はマルチトラックマスターからの初Stereo mixの制作を行っている点にある。
あるいは、新たにExtended stereo mixでの収録、つまり、間奏の編集箇所を未編集にしたり、フェードアウトで終わるところを演奏の最後まで収録したりというマニア向けの別編集versionをわざわざこのボックスセット向けに行って収録している点にある。
さらに、Hip O Select編集などによる新たなベスト盤のみに収録されていたStereo versionもあえてここに収録している。
おかげで、全72曲収録中、43曲もそういう珍しいversionを収録。
Martha and the vandellasの『Heat wave』は、1963年発表の2ndアルバム。
アルバムを構成する楽曲はバラエティに富んでいて逆に散漫な印象を受ける。オリジナル曲はタイトル曲1曲しかない。他の曲は同時代に他のアーティストがヒットさせた曲のカバー。この選曲からは、Motownがどういう方向に進むべきかまだ道が定まっていなかった時期だなと思わせる。その後は、徹底的なオリジナル楽曲路線(つまり、Motown内での曲のカバーをメインとする)となるのだが。
逆に、のんびりした時代だなと思わせる選曲でもある。
中でも秀逸なのは、やはりタイトル曲。当然と言えば当然か。
僕がこの曲「Heat wave」を知ったのは、まだBeatlesに熱狂していた中学時代に映画館で観た「THE BEATLES GREATEST STORY」。ここではMartha and the vandellasが登場し(たぶん口パクでなく)「Heat wave」を歌っていた。
何故かやたらと印象に残る曲だったし、アーティストだった(残念ながら、垢抜けしない田舎っぽいグループだと言う印象だった……)。この映画は、その後テレビ放送された際に、テレビからカセットテープにLine録音したのだが。
*まだ、ビデオデッキなど持っていない頃だった。
個人的にはこれよりも次のアルバム、64年の『Dance party』の方がMartha and the vandellasの魅力を引き出しているように思える。2ndと比較して、楽曲がRockっぽいR&Bに絞られ、格好良い。
次はこれ。

英国Punkが生んだ最高のグループの一つ、Damnedの4枚目にして、個人的には最高傑作だと思っているアルバム「The black album」。日本盤のCDと英国盤のCDの2種類。
1980年にリリースされたこのアルバムでDamnedは、従来のPunkの概念にとらわれない実験的な楽曲、サウンドを展開。彼ら自身のPunkな姿勢を貫くことで、狭義のPunkから飛び出した。僕はそういう“変化”し続けるグループやアーティストが大好きで、いつまでも一つのやり方に固執する(守り続ける)タイプのアーティストが苦手だ。
ところで、「The black album」のタイトルはBeatlesの通称「White album」にひっかけたものだが、あらかじめBeatlesを狙ったとか意識したとか言うことでは無い。メンバーが好きだったのはBeatlesでなく、60年代の米国のガレージバンドやサイケバンドであり、そういうサウンドを志向しながらメンバーの個性を重視する曲を録音していった結果、これまでとは違った実験的なアルバムになってしまったとの話。いろいろなタイプの曲、サウンドを詰め込んだため、なんと言うタイトルをつけるか迷った際に、暗い曲が多いのでBeatlesのwhiteに対してblackになったと言う。
そのあたり、残念ながら国内盤CDのライナーは勘違いだらけ。Beatlesを意識して
しかしながら、僕も暗い曲の感じがWhoのJohn Entwhistle作品にとても通じるものがあったので(「Dr. Jekyll and Mr. Hyde」と言う曲まであるし)、てっきりWhoを意識したのか?と長年思っていたが、米国のガレージ系だったとは……。John Entwhistleファンでこのアルバムを聴いたことのない人は是非聴いてほしいものだ。
いずれにせよ、このアルバムは僕の中ではDamnedの金字塔であり、1980年のベストロックアルバムだ。
ちなみに、国内盤CDと英国盤CDとは両方とも同じく2枚組なのだが、英国盤はオリジナルアルバムに当時のシングル曲を追加した仕様となっているだけでなく、アルバム本編もオリジナル音源が使われている。
ただし、表ジャケットも裏ジャケットも使われている写真はオリジナルアルバムとは別カットとなっている。
日本盤CDは、僕の知る限り80年代後半?(か90年代初頭)にドイツで再発されたLP(2枚組でDMMカッティング)と同一のマスターが使われていて、アルバムヴァージョンの「History of the world」のシンセサイザーソロの部分が微妙に別ミックス(オフミックス)となっている。ドイツ盤再発LPのこのミックス違いはDMMによる副作用か?とも思っていたのだが、日本盤CDで同一音源が使われていたことがわかり、別音源だとはっきりした。
まぁ、そこまでDamnedのミックス違いなどを追いかけているマニアはほとんどいないと思われるが(苦笑)。
最後はこれ。

Dave Clark Fiveの編集盤「More hits of the Dave Clark Five」。
僕のブログでは初登場のDC5で、何故かカナダ盤(笑)。
実はこのアルバム、米国での2枚目のベスト盤『More greatest hits』とはジャケットも選曲も異なり、表ジャケットに至っては何故か?Dave Clark一人しか写っておらず。
まぁ、某社長さんは自分が目立ってナンボなので、何故か?と言う必要も無いのだが(苦笑)。
DC5は、僕のように70年代後半にBeatlesから洋楽に目覚めた者にとっては、初期Beatlesのライバルと言われていたものの、そのレコードを手に入れようにもどこにも売っておらず、偶然中古屋で米国盤を見つけても4千円ほどの金額がついていた幻のグループだった。
その幻は10年以上続き、90年ごろにようやく正規版でCD(ベスト盤)が出たが、それっきりとなり、その後同じような選曲のベスト盤が出たのがつい数年前。
おかげで、その間にDC5を知る若いrockファンもほとんどいなくなり、中古LPは需要が激減したせいか一気に値崩れ。最近では1500円以内で買えるようになった。
当時のグループの中でもそれほどまでに再発されないグループも珍しく、雑誌で取り上げられることもなく、徐々に忘れられていったような気がする。
僕は長年勘違いしていたのだが、DC5のボーカリストはてっきりドラムを叩くリーダー、Dave Clarkその人だと思い込んでいた。RSGのビデオを見ると、大ヒット曲「Glad all over」では、しっかりと口パクしていたので。
どうやって、そしていつ知ったのかは忘れたが、ボーカリストはキーボードのMike Smithだと知るまでに長い年月がかかった。
彼らについては、いつもお世話になっているPOPOSUKEさんのブログ「Having a wild weekend」または「新自己満足レコード館」で調べるのが一番の近道かと思う。
僕は今後、たまに取り上げていこうかなと思っている。
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