Beatles/ドイツ盤 Die Beatlesのステレオ盤 再び その5

    *2/18追記:大事なことを書き忘れていたが、ドイツ盤のマト1とマト2とでは、マト2のほうが良い音がする。

    ppmG (10)

    今回はドイツ盤のマト1とマト2、そして英国初期盤との比較を記す。
    (グラフ以外は写真がなく文章ばかりなのが残念だが。)

    まず、ドイツ盤同士の比較で、マト1とマト2で再生速度が違うことは前回記した。
    それで、左右チャネルのセパレーションだが、僕の持っているマト1の盤質が悪いため明らかにはわからないが、マト1はマト2とほぼ同じだと思う。
    そうなると当然、ドイツ盤マト1は英国盤よりも左右の音のかぶりがない。
    英国盤は左チャネルにボーカルが混ざっているのがはっきりとわかるが、ドイツ盤はマト1でもほとんど混ざっていない。

    ここから察するに、やはりドイツ盤のマト1とマト2は、大元は同じマスターテープを使っているのではなかろうか。


    次にマト1とマト2、さらに基準となる英国初期盤の周波数を比較すると次の通り。

    PPM周波数のコピー3

    今回はっきりと提示したが、これは右(ボーカル)チャネル。以前記事にしたものも同じ。

    これを見ると、高域の減衰はドイツ盤マト2が一番ひどいように思える。
    それと、特徴的なのは30~40Hzでの落ち込み。これはほぼ聴こえない音域なのでどれほど影響しているかはわからないが。

    ところが、左チャネルで比較すると様子が違う。

    PPM周波数のコピー4

    なんとマト2の高域が一番出ている。

    他の曲ではどうだろうか?と、There’s a placeでも比較した。

    PPM周波数のコピー5

    結果は同じ。

    実際にスピーカーから出てくる音の印象で言うと、英国初期盤は声がキンキンして聞こえたのだが、ドイツ盤マト2はそれがない。さらに、演奏側の音はとてもきれいでバランスが良い。
    そこから察するに、右チャネルの高域の減衰は基本的に声主体のチャネルなので、あの周波数カーブで自然なのかなとも推測できる。
    その音をここで聞かせられないのが残念。

    と、ここまで書いて浮かぶ疑問がある。
    それは、英国マト1はカッティングの際に音に加工を施したとして、次の新たなカッティングではどうだったのだろう?

    つまり、マト2やマト3ではどうなのか?
    B面マト3の再生速度については、前回記したとおり、限りなくドイツ盤マト2に近づいていた。

    周波数グラフ作成は作業が面倒なので左右のセパレーションだけささっと確認したところ、若干の干渉はあるが英国マト1よりも分離が良い。しかし、ドイツ盤マト2のほうがさらに良い。
    もしかすると、英国マト3は、マスターテープが2世代目なのだろうか?でも音は英国マト1よりもドイツ盤マト2に近い。

    以上のことから個人的に一つの仮説が浮かんだ。
    つまり、PPMの大元のマスターはドイツに送られたものも、英国に残されたものも同じマスターから起こされたものではないか?と言うこと。

    70年代に入ってからは、カッティングの際にさらなる加工をせずともマスターテープの音を再現できると判断したのか、あるいは単なる再発のリカッティングなので手間をかけられないからそのままカッティングしたのか、そのあたりはわからないが。

    とは言え前回記したとおり、英国マト2のA面1曲目の「I saw her standing there」の高域の乱れを聞く限り、いちいちまともに音質を判断しながら作業したとは思えない。つまりリカッティングは、やっつけ作業だったのではなかろうか。


    さて、5回に渡って、ドイツ盤マト2の音を中心にいろいろと比較検証してきた。

    一つ断っておかないといけないのは、周波数グラフでは音の鮮度までは判断できないと言うこと。
    やはり英国初期盤の音は高域がきつめであっても鮮度は高いと思う。

    また、今回比較に使っているドイツ盤マト1はVG+レベルの盤質で、ヘッドホンで聴くと雑音が耳につく。しかし、周波数グラフからではそんなことは読み取れないなど。


    最後に。
    まだ比較していないMFSL盤を探していたら、英国マト2/2盤も見つかった。さらに今後は、当初意図したようなイタリア盤やフランス盤などとの比較もしてみたいと思っている。イタリア盤は低域増強盤で、英国盤の音とは随分と違っていて面白い。


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    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

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