Let it be naked/Beatles

    12月5日の記事で僕はこう書いた。
    「Let it be naked」は発売当時、駄作に思えて仕方なかった。
    今聴けば僕個人の評価も変わるかもしれないが。

    先日、探したら見つかったので久しぶりに聴いた。
    libn (1)

    聴き終えての印象…やっぱりこれは駄作だった。
    このアルバム、「Let it be naked」でなく、ただ「Let it be remix」として世に出すべきだったのではないか?あるいは「Let it be demo-remix」とか。


    発売後8年も経過し、とても客観的に聞けるが、このミキシングはひどい。
    唯一ましと思えたのは音質の向上のみ。それなら2009 Remasterが出たので、今やその最後の砦さえ壊されているのかもしれない。
    libn (10)

    一番駄目なのは、ミキシングのバランスだ。どうしてこれほどボーカルだけ大きめにしているのだろう?(その疑問は、別のミキサーが主体で制作したYellow submarine song trackについても同じ)。
    ボーカルのミキシングの匙加減がRockっぽくなくて、一番違和感を感じる。
    ベースやドラムスなどはボーカルに次いで大きめだが(それは良いが)、しかしギターやピアノがとても小さくて、ギターバンドとしてのBeatlesが全然見えてこない。

    バンドの音全体の音圧を計算してバランスを取れば良いのに、そのあたり全く対応しておらず。なんと言うか、ボーカル+バックバンドみたいな、こういう言い方は失礼かもしれないが、J-Popみたいと言うか、なんともバンドとしての一体感のないミキシングとなっている。せっかくのLive演奏なのに(大元は)。
    ここが一番駄目。

    それと、結局Phil Spectorが採用しなかったテイクを採用したLong and winding roadは、オーケストラがないから良くなったか?と問われたら、答えはNoだろう。バンドの音の厚みを増すために参加したビリー・プレストンのオルガンは間奏で小さく聞こえるのみで、何の役にもたっていない。歌の合間に入るPaulのピアノのフレーズは毎回ほとんど同じで残念ながらこの曲を引き立てるどころか、また同じか……とバンドのアレンジ不足が気になる始末。
    これを聴かされるくらいなら、前にも書いたが、Phil Spectorバージョンを元にオーケストラとバンド演奏とをremixした方がはるかに良かったのに。

    Naked発売当時、多くの音楽雑誌にこのアルバムのミックスを手がけた若手(と言ってもそれなりの年齢だが)のエンジニアのインタビューやコメントが出ていて、そのどれもが自信みなぎる発言でPhil Spectorのプロデュースに批判的なコメントしているように思えた記憶がある。今聴くと、若さゆえの失言はわかるが、どちらが音楽そしてサウンドをより理解し作り上げることができているかと問われれば、残念ながらこれは勝負になっていない。力量が違いすぎだ。

    当時は雑誌コメントを先に読んでからCDを聴いたのでがっかりしたのかと思っていたが、今、音楽あるいはそのサウンドだけを聴いてもがっかりする。

    Beatlesだったら、何が出ても満点だと言うマニアでなければ、わざわざこのアルバムを聴く価値はないと思った。
    付属の7インチは、海賊盤を買うよりもこれを聴いた方が良いと言うおまけだが、それも微妙。
    libn (8)

    唯一ましと思えたのは、付属のBooklet。LPサイズで見ごたえがある。ただそれだけだが。
    libn (6)

    関連記事
    スポンサーサイト

    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    コメント

    Secret

    No title

    初めまして。
    Yellow submarine song trackは確かにボーカルがでかいですよね。エリナーリグビーでそう感じました。このアルバムもそうですよね。皆で意見を出し合って音作りをすべきだったのではないかと思います。

    Re: No title

    マヨラーさん、こんばんは。初めまして。
    コメントどうもありがとうございます。

    > Yellow submarine song trackは確かにボーカルがでかいですよね。エリナーリグビーでそう感じました。このアルバムもそうですよね。皆で意見を出し合って音作りをすべきだったのではないかと思います。

    PaulもRingoもミキシング作業に立会いせず、完成したミックスだけを最後に聴かされたのだと思いますが、一回聴いただけでは音が変わったことにばかり耳が行ってしまうので的確な判断ができないと思います。
    そういう意味では、意見を出し合える時点から参加すべきだったのでしょう。


    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。僕は1970年代のオーディオ全盛期の最後に属する世代で、ペアマイク持参で生録に挑戦した世代。国内盤LPが高価だったので輸入盤を買っていた、そういう中高生時代を過ごした。

    最新記事
    最新コメント
    最新トラックバック
    月別アーカイブ
    カテゴリ
    カレンダー
    09 | 2017/10 | 11
    1 2 3 4 5 6 7
    8 9 10 11 12 13 14
    15 16 17 18 19 20 21
    22 23 24 25 26 27 28
    29 30 31 - - - -
    検索フォーム
    RSSリンクの表示
    リンク
    ブロとも申請フォーム

    この人とブロともになる

    QRコード
    QR