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    フランス旅行について(続き)

    (前回の続き)
    なんだか普通の旅行記になってしまいそうだが、一気に90年代へ。

    ほぼ10年後の90年代半ばに2度目のフランス(パリ)訪問をした。その訪問は僕にとって古き良きパリの最後となった。と言うのも、その時にはまだ昔ながらのレコード屋が大きな街にはちょっとだけ存在していたからだ。日本ではもっと早くにレコード屋が消えてCDショップに様変わりしてしまっていた。

    昔ながらのレコード屋は、とても風情があって、モノクロ映画で見た世界がカラーになって目の前に再現されたかのように感じた。まさか、その次の訪問では消え去ってしまっているなどとは考えもしなかった。
    *その面影を残した音楽ショップを数年後に別の都市で発見したが、残念ながら写真を撮った記憶はない。

    とは言え、その時点で既に10年前とは街の様子が変わっていたのも確かだ。CD+Book量販店のFNACが台頭し、前には無かったビルが立っていたり、シャンゼリゼ通りにHMVだったかVirgin Mega Storeだったかができていた。

    この時の訪問が、前に記した仏英訪問なのだが、実はこの訪問の少し前にパリで爆弾テロが発生していた。そのため、駅や街中のあらゆるコインロッカーが使用禁止になっていた。おかげで、スーツケースを預けて宿探しをしようと思っていたにもかかわらず、スーツケースを転がしながらの宿探しとなってしまった。
    当然ながら駅近くの宿に落ち着いた。

    スーツケースについても書いておこう。
    ショッピングが目当てで海外へ行かれる方と同様、スーツケースは大き目のものをできるだけ空の状態で持参し、現地で買ったものをたくさん詰め込めるようにしておく必要がある。
    しかし、大きなスーツケースは正直、邪魔で仕方なかった。

    話は前述の古き良きレコード屋に戻るが、その店先に売れ残りのBeatlesのLP Box(オリジナルは78年?に英国で発売されたセット)が飾ってあった。90年代半ばだと言うのに新品だった。中身を見せてもらったが、80年代に再発されたセットらしく、Raritiesが英国仕様でなく米国仕様になっていて驚いた。
    確か売値が日本円に換算し2万円を越えていたので買わなかった。

    そのお店の片隅に中古レコードのコーナーもひっそりとあった。そこにあったフランスの60sアーティストのEPを2枚買い、Paul &LindaのRamのフランス盤LPを買った。それがフランスで買った初めてのレコードだった。

    翌日からは、下調べしておいた中古レコード屋を探して街を歩き廻った。土日に開いている中古レコード屋はそのあたりか、あるいは蚤の市くらいとの話だった。
    下調べして行けたのは、この次の訪問からだった。

    これは僕の感覚だが、中古レコード屋がありそうな雰囲気のところは日本も外国も共通の何かがある。
    そのため、いろいろな駅で降りて街を歩いた雰囲気で、まずレコード屋などなさそうなところはすぐに判断がつく。
    しかし、いかにもありそうなのに発見できないこともそれなりにある。

    この時の訪問では、学生街に戻っていろいろと通りを歩いていたらいくつかを発見した。
    そして、現地の音楽雑誌を購入し、その広告を頼りにレコード屋を探して歩き廻った。

    見つけた中古レコード屋には60年代のEP盤は全く無かった。あきらめてLPを探ると、BeatlesのWhiteアルバムがあった。ジャケット上開きの初回プレスだ。価格は2千円もしないではないか!中を見せてもらうと、ジャケットはドイツ製でレコード盤はフランスプレスだった。なんだ、組み合わせが違うから安いわけか……と、当時はフランスのオリジナルプレスはドイツ製のジャケット+フランス製レコードで正しいと言う情報が無く、そのように誤解して買わなかった。ちなみに、ごく一部だけ英国製ジャケット+フランス製レコードの組み合わせもある。その組み合わせは、ドイツ製ジャケットが工場に届くまでのつなぎとして売られたものと推測している。フランス製のジャケットが登場するのは、ジャケットの取り出し口が横になってからだ。

    さて、その時の訪問では買えなかったが、その次の訪問の際に(パリでなく別の都市で)買ったレコードから。
    FrenchEP (6)

    これは、近いうちに単独アーティストで取り上げたい Michel Polnareffの初期EPからの2枚。

    Polnareffは70年代に日本でも大人気だったアーティストだ。しかもその人気があまりに大き過ぎた上に、米国に渡ってからは日本での人気もドンと落ちてしまったことから、僕よりも上の世代の人にとっては懐メロアーティスト的に思われる存在になってしまった。
    もしそういう聞き方で懐メロかどうかを判断するなら、ほとんどの洋楽アーティストが懐メロ扱いになるだろう。
    僕はその世代とずれていたことを非常に感謝している。この人は決して懐メロアーティストではない。本当に類まれなるメロディメーカーだ。特に、日本でまだ人気に火がつく前の初期(60年代)の楽曲が非常に素晴らしい。近いうちに是非取り上げたいと思う。

    もう1枚。
    FrenchEP (4)
    これはイタリアの女性シンガーGigliola Cinquettiの日本でもヒットした「雨」のフランス語版シングル。1969年にはEPでなくシングル盤の時代になっていた。

    最後に、パリで宿泊した宿だが、夫婦で経営されていた2つ星ホテル。
    ムッシュは英語が話せないが、マダムはペラペラだった。
    朝食のクロワッサンとカフェオレが本当においしかった。滞在先でのコーヒーやカフェオレがおいしいというのは非常に好印象となる。少なくとも僕には。




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    テーマ : フランス旅行
    ジャンル : 旅行

    コメント

    Secret

    No title

    JDさん

    こんばんは、ご無沙汰しております。
    かなり遅めのコメントで申し訳ありません。

    フランス旅行紀についての2つの記事、
    拝見させていただきました。

    旅行記に織り交ぜながらの
    レコード探訪のお話がすごく楽しいです。
    貴重なお話を披露していただいて
    本当にありがとうございます。

    レコード店からCD店へ移りゆく時代背景が
    感じられた部分は特に印象に残りました。

    というか、レコード店が消えていく情景には
    リアルさを感じてしまい、読んでいるボクが
    何か淋しさを感じてしまいました。

    それと、ボクなどは素人考えで
    「フランスは安全」というイメージを
    勝手に持ってしまいますが、
    やはり旅行に行くとなると
    十分に注意しなければならないのですね。

    その1の方の画像にペースメーカーズの
    フランス盤EPが写ってましたが、
    そのあたりの珍しいレコードも
    たくさん秘蔵されておられそうですね。

    ミッシェル・ポルナレフに関しては
    数曲知っている程度の
    まったくの初心者ですが、興味があります。

    支離滅裂のコメントとなってしまいましたが、
    ブログの方、今後も楽しみにしております。

    Re: No title

    hulahoopさん
    こんばんは。
    コメントどうもありがとうございました。

    コメントを読み、レコード店あるいはレコードそのものの存在についていろいろと思いがよぎりました。
    それはそれで、また近いうちにまとめようと思いました。

    > 「フランスは安全」というイメージを
    > 勝手に持ってしまいますが、
    > やはり旅行に行くとなると
    > 十分に注意しなければならないのですね。

    経験的には、どこの国も日本ほどには安全ではないと思ったほうが良いですね。
    カバンを置き忘れたら戻ってこないと思ったほうが良いですし、地下鉄で眠ってしまったら、起きた時には財布は無いと思ったほうが良いですし、夜9時以降は出歩かない方が賢明ですし。
    現地に行くと空気が違うし言葉も習慣も違うので、自動的に気をつけるようになるとは思いますが。

    > そのあたりの珍しいレコードも
    > たくさん秘蔵されておられそうですね。

    秘蔵と言えるかどうかはわかりませんが、日本ではあまり売られていないものをそれなりに持っているかもしれません。

    > ミッシェル・ポルナレフに関しては
    > 数曲知っている程度の
    > まったくの初心者ですが、興味があります。

    そうですか。
    それなら早く取り上げたいところです。

    > ブログの方、今後も楽しみにしております。

    どうもありがとうございます。
    今月は出張が増えるのでちょっとペースダウンになるかもしれませんが、よろしくお願いします。
    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。今、世界で日本だけが7インチ「シングルSingle」盤のことを誤って「EP」と呼ぶような有様となり、言葉の不理解と誤用の蔓延に落胆している。「EP」は「シングル(=片面1曲、両面で2曲収録)」よりも曲数を多く収録する(標準は4曲)意味のExtended Playの略で、両者は別の仕様だ。どうかSingleとEPとを正しく使い分けて欲しい。

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