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    安価プレーヤーの実力

    先日紹介した、過去内周歪に悩まされたレコード2枚を安価プレーヤーTN-3Bで再生してみた。

    条件としては、プレーヤーに標準装備のヘッドシェル+カートリッジを使用(最初からセットされているのでオーバーハングは合っていると思われる)。
    さらに、プレーヤーに内蔵されたフォノイコを使用。
    けれども、出力用のRCAケーブルは、高級な製品を使用した。音質劣化がケーブルで発生しないように。

    naisyuu3 (8)
    *TEACのTN-3B、デザインは好みだ

    で、いろいろと発見があった。



    試してみるにあたり、プレーヤーを現用のオーディオシステムに接続できないため、使っていないプリアンプを利用してTN-3Bとつないだ。
    プリアンプから現用のパワーアンプ→スピーカーという接続だ。

    この時点の音質だが、標準装備のカートリッジ+内臓フォノイコの音は僕にはナローレンジで高域が凹んだ音に思えた。昔のAMラジオみたいなバランス。
    但し、低音域は別で、思ったよりも出ていて、その点は価格からすると十分に合格ライン。

    これで『CLASSIC QUADROPHENIA』を再生すると、正直、微妙な音質に思えた。先述の再生帯域バランスが悪さをして、音がはっきりしないというか……ぼやけた音なのだ。
    でも、驚いたことに、ほぼ歪みを感じなかった。

    歪まないことに気をよくして、次にMCA『Who's next』高音質盤をかけたが、「Wont'get fooled again」のdrumsソロ後のRogerの叫びから歪発生し、その後最後までややびりついた音のままだった。
    それで思い出した。そうだった、この『Who's next』の内周歪、まさにここで盛大に歪むんだった。(忘れていたってことは、実はいつの間にか、それなりには再生できていたのかもしれない。)

    ならば、カートリッジを変えたらどうか?と、同じAT社の(僕が気に入っている)VM750SH+オルトフォンのヘッドシェルに交換して試した。
    結果は、少しましになった。カートリッジのグレードで変わるとは。

    で、ちょっと興味が湧いて、今度はTN-3Bに標準装備のシェル+カートリッジを別のプレーヤーにセットしてPhasemationのフォノイコで再生してみたら、予想外の結果になった。

    naisyuu3 (5)
    *Spacedeck10th+リジッドフロートにセット

    まず、フォノイコのグレードが変わったことで、AMラジオのようだった帯域バランスが見違えるほどに平均的になった(高域もそれなりに出る)し、音の質感も明らかに上がった。
    さらには、MCA『Who's next』高音質盤に特徴的なシンバルやアコギの響きもちょっとわかるようになった。
    総じて、普通の音楽ファンなら全く不満に思わないクオリティで再生できている気がする。

    そして、内周歪はかなり軽減された……と言うよりも、歪に思えていた原因がわかった。
    Rogerの叫び声部分だけは実際に歪む(これは元からだと思う)が、それ以降は、Peteのディストーションがかかったギターやdrumsのシンバル類の響きを正しく再現できず、「歪っぽい何か」を再生しているようにしか再現できなかったみたいだ。
    つまり、フォノイコのクオリティが低くて音を正しく再現できていなかった、どうやらこれが歪っぽく聞こえる理由のように思えた。

    それならば、あのレコード購入時(90年代半ば)の自分の再生環境からすれば、そうなってしかるべきだったと思えた。使用機器のグレードが今とは雲泥の差だ。

    『CLASSIC QUADROPHENIA』の内周部分も、似たような原因で歪っぽくなっていたと推測したが、「Wont'get fooled again」の最後の部分はもっと再生が難しかったわけだ。

    あ、今回のテストを通じて、もう一つわかったことがあった。
    使っていないプリアンプを引っ張り出してTN-3Bとつなぎテストしたが、別に光電式カートリッジ・フォノイコ使用のプレーヤーも試しにつないでどんな音になるか確認してみた。

    その際、使っていないRCAケーブルが必要だったので、10年ちょい前に購入した米国Audioquest社のケーブルを使用したところ、いつも聴いてる音と全然違って、シャープさに欠け、やぼったかった。反応も鈍い。
    まさか、このケーブル、こんな音質だったのか!と落胆。

    あきらめて、それこそ90年代初め頃に購入した国産のケーブル(記憶では日立製の1m/5000円だったような……)を試したら、明らかに現状と同傾向の音になった(音質は劣るが)。

    それで思い出したが、Audioquest社のケーブルって、見かけがそっくりの粗悪コピー品(中国製らしい)が、かなり出回っていたはず。記憶によればこれは、楽天市場内のオーディオショップで在庫限りの値引き販売の際に購入したはず。ちゃんと箱入りだったのに、音はどう聴いてもコピー品のレベルではないか!……それなりに高価だったのでショックだった。

    電源ケーブルだけでなく、通常のRCAケーブル(ピンケーブル)でも明らかに音質のクオリティが高い~低いが存在する(粗悪コピー品でなくとも)。




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    テーマ : オーディオ
    ジャンル : 趣味・実用

    tag : レコード LP 音質 オーディオ 内周 TN-3B カートリッジ

    コメント

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    No title

    JDさん、こんばんは。
    詳細なレポート、興味深く読ませていただきました。
    今回私が注目したのがフォノイコの存在。
    以前いただいた助言にもありました。
    ただ、フォノ入力ありのアンプを使っている自分としては、その存在自体がどんなものなのか、そしてその実力はどんなものなのか、イメージできません。
    今回のレポートの結果を踏まえると、フォノイコ次第で歪みは軽減させることができそうに思えます。
    現在のアンプがsunsuiのAU-α507XR。壊れたら別のアンプを買おうと考えているので、フォノイコにいくことはあるのかなと。

    Re: No title

    Makoさん、こんにちは。

    > ただ、フォノ入力ありのアンプを使っている自分としては、その存在自体がどんなものなのか、そしてその実力はどんなものなのか、イメージできません。

    僕も90年代の終わりごろまで、プリメインアンプに装備されていたフォノ入力を使用していました。
    そして、MCカートリッジ用には外付けの昇圧トランスを。
    おかげで、アナログの音は驚くほどには高音質にはなりませんでしたね。

    プリメインアンプのグレードを一気にあげて(それがJWDGのコンセントラでした)、ようやくアナログの音がそれまでとは格段に上がりました。さらに現用のフォノイコ導入で上がったように思います。

    > 今回のレポートの結果を踏まえると、フォノイコ次第で歪みは軽減させることができそうに思えます。
    > 現在のアンプがsunsuiのAU-α507XR。壊れたら別のアンプを買おうと考えているので、フォノイコにいくことはあるのかなと。

    最近のプリメインアンプにはまだフォノ入力ってあるんですかね?プリアンプだとほぼ無い気がします。

    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。今、世界で日本だけが7インチ「シングルSingle」盤のことを誤って「EP」と呼ぶような有様となり、言葉の不理解と誤用の蔓延に落胆している。「シングル」は片面1曲、両面で2曲収録。「EP」はシングルよりも曲数を多く収録する(標準は4曲)"Extended Play"の略。両者は別の仕様だ。どうかSingleとEPとを正しく使い分けて欲しい。

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