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    The Who by numbers その2 プレス別音質比較

    一昨年だったかその前年だったか、一度手持ちの輸入盤に限って『The Who by numbers』LPsの音質を聴き比べしたことがある。

    その際、1枚だけ明らかに音質というかマスタリングが異なるLPがあって驚かされた。
    今回はこれらに日本盤も加えて比較した。

    whobnumb2 (8)
    *こちらは米国オリジナル盤



    と言うのも、リンク先のブログ「他人の備忘録」(Dr.Pepperさん、お久しぶりです!)に『The Who by numbers』の国内盤LPの音質が良いと書かれてあって、本当かなぁ?と気になったからだった。

    僕自身、最初に購入した国内Sony盤の音質は、日本独自のビニール品質から来るものと推測しているが、独自の丸いというか甘いというか独特な響きがあって、あまり良い印象がなかった。そのため(輸入盤を手に入れて以降だから)ここ25年以上は再生していなかった。

    でも、どうやら僕の聴いてきた「ミュージックライフ選定ロックベスト100」帯を指しているのでなく、国内初版の音質が良いとのことみたいに思える。

    whobnumb2 (15)
    *国内再発盤

    実はその、国内初版LPも数年前に300~500円程度で購入していた。でも一度も針を降ろしておらず、今回ようやく再生した。

    比較したLPsは、次のように9種類になる。

    ①英国オリジナル盤
    ②英国オリジナルに置き換わるオランダプレス盤
    ③米国オリジナル盤
    ④日本初盤
    ⑤日本再発ロックベスト100盤
    ⑥英国再発(SPELP68)盤
    ⑦ドイツ再発盤
    ⑧EU再発180g盤
    ⑨2012年 Studio albums Box setより

    それぞれの音質を、独自に区分けすると次のようになる。

    まず、初版グループ・・・①②③④は基本的にはほぼ同一の音質。どれも高音質。

    次に、マスターテープが初版グループよりも1世代劣る気がするのが⑤⑦。
    でも、低音域に関しては初版グループよりもやや厚い。比較しなければ、これらも十分に満足できる音質。

    ⑥⑨は個人的には初版と変わらないかさらに良い音質と言えるかも。低音域は確実にこちらのほうが良い。
    但し、⑨はこの時のために新たにデジタルリマスターしたマスターを使用しているため、再生機器と相性があるかも。本来は繊細な音までも再現できている高音質盤だと思う。

    で、圧倒的なのが⑧。これは他のLPと明らかに音が違う。カッティングレベルが他よりも低く、ダイナミックレンジを広く取ったプレス。
    小さな音量で再生するとしょぼくしか聞こえないが、音量を上げると最も世代が若い音のような気がするし、刻まれた低音域はまるで通常のアナログ用のlow-cutを外したような音に思える(詳細は不明)。

    ちなみに、①~④は基本的にはほぼ同一の音質と言うのには理由がある。これらは全て同一の原盤が使用されていると思われるからだ。

    whobnumb2 (1)
    *ジャケット裏面のクレジット部分

    このアルバムの初版は、ジャケット裏面にあるように米国のMastering Labでカッティングされている。
    エンジニアはDoug Sachs(Doug Sax)だ。①~④全てのLPにMastering Labの刻印TMLが両面のrun-offに刻まれている。
    つまり、どれもMastering Labで作られた原盤がそれぞれの国に提供されており、微妙な音質の違いは盤質の違いということになる。

    ①~④は、他の盤と比較してlow-cutがやや強めな気がする。
    逆に⑤~⑨を聴くと、オリジナルのマスターテープには本来もっと低音域が強く、より低い帯域まで記録されていたと推測される。

    いつになるかわからないが、次回は⑧盤を中心にオーディオ的な楽しみ方を紹介したい。
    (前回記事の最後のコメントはそのつもりだったのだが……。)


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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    tag : レコード LP ザ・フー Who 米国盤 英国盤 オランダ 音質

    コメント

    Secret

    ご無沙汰しています

    JDさん、ご無沙汰しています。
    そして明けましておめでとうございます。

    このアルバムに関してはどうしても肩入れしたくなってしまう性分なので(汗)、音質に関してもどこまで冷静に捉えられているか覚束ない部分もあります。

    個人的には、国内盤は初回、再発ともに好きな音です。
    若干エッジが甘い気もしますがそれも含めて好みですね。
    あと手軽に買えるところが(笑)。

    こちらの記事を読んでから、はじめて英国再発盤を聴いてみたのですが、これもいい音ですね。

    手持ちの盤のなかでは、クラシックレコードのテストプレス盤(45回転4枚組)がすごく気持ちのいい音だった印象があります。
    ただ、盤を取っ替え引っ替えする手間やら真っ白なボックスの取り扱いを考えたら、普通に日本盤なり英国盤聴いてりゃいいや、と思えてきて仕舞いこんじゃいました。
    宝の持ち腐れですね(笑)

    ともあれ、オーディオ的にも内容的にもすごく濃いアルバムだと思うので、もう少し評価してほしいものです。

    Re: ご無沙汰しています

    dr.pepperさん、こんばんは。お久しぶりです。

    勝手に記事内に引用させてもらってましたが、わざわざコメントいただき、ありがとうございます。
    おかげ様で、国内初版も同じ原盤を使っていたと知ることができました。

    > このアルバムに関してはどうしても肩入れしたくなってしまう性分なので(汗)、音質に関してもどこまで冷静に捉えられているか覚束ない部分もあります。

    Whoのファンにはそれなりに評価されているアルバムだと思っていますが、そうでない人からするとそれほどでもないかも、ですね。

    > 個人的には、国内盤は初回、再発ともに好きな音です。
    > 若干エッジが甘い気もしますがそれも含めて好みですね。
    > あと手軽に買えるところが(笑)。

    僕は初めて買ったのが、まだ売られていた「ロックベスト100」帯の国内再発盤だったので、当時使ってたしょぼいオーディオでの音質の印象が頭から離れずじまいでした。今回何十年ぶりに聴くと、まぁ聴ける音に思えました。
    今使っているカートリッジだと、独特の甘い音を再現できず、やはり当時の機器との相性だったのかなと思えます。

    > こちらの記事を読んでから、はじめて英国再発盤を聴いてみたのですが、これもいい音ですね。

    僕は相当良い音だと思いました。たぶん、英国での最初の再発で、なおかつ英国での初カッティングだったからかなと推測しています。つまりマスターテープは新品同様だったのかもしれません。

    > 手持ちの盤のなかでは、クラシックレコードのテストプレス盤(45回転4枚組)がすごく気持ちのいい音だった印象があります。

    それは良い音をしてそうですね。

    > ただ、盤を取っ替え引っ替えする手間やら真っ白なボックスの取り扱いを考えたら、普通に日本盤なり英国盤聴いてりゃいいや、と思えてきて仕舞いこんじゃいました。
    > 宝の持ち腐れですね(笑)

    高音質2枚組は通常聴き盤にしづらいですね、もったいない気がして。

    > ともあれ、オーディオ的にも内容的にもすごく濃いアルバムだと思うので、もう少し評価してほしいものです。

    そうですね。オーディオ的にも聴き所がありますね。

    Whitefangさん

    こんにちは。
    フー関係で3度目?の
    書き込みになります。

    Whitefang様本人は再発盤の方を
    ベストサウンディングに挙げてますね。
    日本初版と混同しているのか、
    オーディオとの相性なのか、
    はて?

    https://youtu.be/H1eVMrg-R7I?t=327

    Re: Whitefangさん

    FOXさん、こんばんは。

    > こんにちは。フー関係で3度目?の書き込みになります。

    前回までは別のハンドルネームだったのかもしれないですね、過去検索しましたがFOXさんでは登録がありませんでした。

    > Whitefang様本人は再発盤の方を
    > ベストサウンディングに挙げてますね。日本初版と混同しているのか、オーディオとの相性なのか、
    > はて?

    URLありがとうございました。
    確認したところ、確かに初版を1stプレスと紹介しながら、2ndプレスをベストサウンディングと言ってましたね。

    僕の推測では、オーディオとの相性の話でもあり、もうひとつはどういう音がベストと感じるか、ということもあるのかもと思いました。

    ちょうどBy Numbersの続きを書きたかったので、近いうちにこの件も踏まえてまとめてみようと思います。






    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。今日本では7インチ「シングル」盤のことを誤って「EP」と表示するような有様となり、言葉の不理解と誤用の蔓延に落胆している。「EP」は「シングル(=片面1曲、両面で2曲収録)」よりも曲数を多く収録する(標準は4曲、3曲や5曲や6曲の場合もあり)意味のExtended Playingの略。どうかシングル盤とEPとを正しく使い分けて欲しい。

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