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    Something New 西ドイツ盤

    Beatlesの米国Capitolからの3枚目のアルバム『Something New』は、西ドイツでも西ドイツ盤として発売されている。

    その70年代の再発盤を今年になってようやく手に入れた。

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    *西ドイツ盤『Something New』(70年代再発)



    西ドイツ発売の『Something New』には、「And I love her」の終わりの部分の小節数が長いバージョンが収録されている、という。

    そのことを初めて世に知らしめたのは、米国編集盤の『Rarities』(邦題『レアリティーズVol.2』)だった。

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    *米国編集盤の『Rarities』

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    *曲説明箇所(クリックで拡大)

    1980年に国内盤『レアリティーズVol.2』で、その小節数の長いバージョンを初めて聴いたわけだが、正直、僕にはどうでも良いバージョン違いだった。違いに何の面白みも無かったし、「And I love her」は(今でも特に)好きな曲でも無かったので。

    但し、それから10年以上経過した90年代になってから別なところに興味が湧いた。

    「米国主導で発売されたアルバムなのだから、それを西ドイツでも発売するとなると、(大元は英国で作られたにせよ)マスターテープのコピーは、米国から西ドイツに送られたのだろうか?」という興味だ。

    でも、米国盤収録の「And I love her」は通常の小節数なので、
    「小節数の長いバージョンってのは、やっぱり英国からマスターテープが送られたのだろうか?」
    とか、
    「そうなると、アルバム1枚分ごっそり英国からマスターテープが送られたのだろうか?」
    とか、興味というか疑問は湧くものの、答えは全く知る由も無かった。

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    *西ドイツ盤ジャケット裏面

    今回初めて西ドイツ盤の『Something New』を手に入れて、一つだけこれまで知らなかったことがわかった。

    それは、ここに収録された「Komm, gib mir deine Hand」のマスターは、米国ステレオ盤とは別物だったということ。
    なんと、独自の擬似ステレオ処理を施してあった。

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    *レーベル

    推測するに、西ドイツ国内向けに発売されたドイツ語シングル(1964/2発売)用のマスターテープを擬似ステレオ化してここに収録したのではなかろうか。

    となると、次のような推測ができる。

    日本でもそうだったろうと思うが、過去に届いていたマスターテープとは別に、新たに同一曲のマスターテープを本国から受け取るには(受け取るにも)、手続きや費用がかかったと思われる。

    『Something New』収録曲の大半は英国オリジナルアルバムの『A Hard Day's Night』と共通だ。
    『A Hard Day's Night』のステレオ盤用のマスターテープは既に西ドイツに届いていたものの、それを切り貼り・つなぎかえて再利用して『Something New』に変更することは、さすがにしなかったのでは?

    となると、ジャケット印刷用の版下やマスターテープ(のコピー)をアメリカから送ってもらう、あるいは、英国に依頼するしかない。どちらかと言えば、距離的に近い英国から受け取るほうが楽だったのかも。

    それで、『Something New』収録曲のステレオマスターを英国から送ってもらうことにしたものの「Komm, gib mir deine Hand」だけはシングル盤用のマスターが既にあったので、それは依頼しなかった。

    英国では、西ドイツ用にマスターテープを準備する際、誤って長尺の「And I love her」を使ってしまった。

    これが僕の長年の疑問に対する回答なのかなと思えた次第。


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    *こちらが米国オリジナルステレオ盤


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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    tag : レコード LP stereo 米国盤 Beatles ビートルズ ステレオ Something New 西ドイツ

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    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。今、世界で日本だけが7インチ「シングルSingle」盤のことを誤って「EP」と呼ぶような有様となり、言葉の不理解と誤用の蔓延に落胆している。「EP」は「シングル(=片面1曲、両面で2曲収録)」よりも曲数を多く収録する(標準は4曲)意味のExtended Playの略で、両者は別の仕様だ。どうかSingleとEPとを正しく使い分けて欲しい。

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