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    White album Monoの2009CD/2018BRD比較

    新年あけましておめでとうございます。今年もマイペースです。


    さて年末、Jimi Hendrix Experienceの『Electric ladyland』の聴き比べに新たなCDを追加し、音源をリッピングしてUSBメモリーで聴き進めると混迷を極めるようになってしまった。曲によってはこれまでの評価が逆になることもあって、簡単には済ませられない状況。

    ということで、もっと簡単な、BeatlesのWhite album Mono盤の2009CD/2018BRDを比較。

    20190102BW (8)
    *SDE内のBlu-Ray Disc



    昨年登場したWhite album 2018 remix関連商品のうち、SDEにだけハイレゾ音源を収録したBRDが含まれていたことは皆さんご存知の通り。BRDにはremix以外に68年のオリジナルmono mixもハイレゾで収録された。

    初めてBRD収録のmono音源(=以降、BRD monoと呼ぶ)を聴いた際は数曲しか聴かなかったが、同時に、2009年のMono CD BoxのWhite album(=以降、CD monoと呼ぶ)も引っ張り出して同一曲を軽く聴いた。

    その際の第一印象は、マスタリングはCD monoのほうが丁寧ではないか?だった。CD monoの方がBRD monoよりも声や楽器の質感がより実体的であり、さらに音が加工されていない気がしたのだった。

    しかしながら、Beatlesの公式HPの商品説明によれば、「2018モノ(オリジナル・モノ・ミックスからのダイレクト・トランスファー)」と書かれている。

    そのあたり、いつか再確認しようと思っていたので、ちょこちょこ聴いて、少なくともLP1枚目のA、B面曲については僕のオーディオではこうなるというのをまとめてみた(関連して英国オリジナル1968 mono LPと2014 Mono LP Box収録盤も聴いた。)

    20190102BW (13)
    *2009 Mono CD Boxより

    まず、BRD monoだが、CD monoの音源の再利用(=アップコンバート)はしていない。今回新たにハイレゾ用のマスタリングを大本のアナログマスターテープから行っているのは確実だ。と言うのも、B-1の「Martha My Dear」の歌いだし直前に、まるでテープをつないだかのようなノイズが瞬間的に入っているが、これはCD monoには入っていない。

    そのあたり気になったので、英国オリジナル1968 mono LP(=以降1968 monoと呼ぶ)を確認したところ、CD monoと同じく異常なし。けれども、2014 Mono LP Box収録盤(=以降、2014 monoと呼ぶ)では、なんとBRD mono同様にノイズが入っていた。
    と言うことは、2009年のCD mono以降2014年までの間にマスターテープが経年劣化したか?保存にしくじったかのどちらかだろう。なんとなく後者に思えるが……。

    20190102BW (3)
    *手持ちの英国オリジナルmono盤

    次に、マスタリングに関して。
    先に、BRD monoのマスタリングに関して言えば、1968 monoを基準にしても2014 monoを基準にしても、耳につく高域(推測2~4KHzあたりから8KHzあたりまで?)が強められている。そのため、中音域が薄く感じられる(あるいは実際に中音域を弱めてあるのかも)。そして、そのバランスを取るために低音域、しかもかなり低い帯域(暗騒音と呼ばれる帯域~250Hz程度まで?)をブーストしてある。これはまるで、DVD-AudioやSACDが出だした頃の強調感のあったソフトに戻ったかのような印象。きっと、ハイレゾ感を強調したいのだろう。

    そのおかげで、再生するプレーヤーとオーディオシステムによっては、B-4「Piggies」のちょうど55秒あたりで暗騒音が部屋を這い回ることになる。そのためには、ある程度の音量(僕の部屋では70db程度)と、超低域まで再生可能なアンプ、スピーカー、部屋が必要だ。条件が揃わなければ再生されない。あるいは、聞こえる人とそうでない人がいるかも。

    この暗騒音、CD monoやLPでは聞こえなかった。但しもしかすると、それさえ聞こえる音量・部屋・オーディオはあるかもしれない……僕自身はBRDの超低域ブーストが原因なので、他のディスクではそうならないと推測しているが。

    低音域に関しては、A-6「The Continuing Story of Bungalow Bill」の歌いだしと同時に出るbassのはね具合(うねり)などもかなり目立つようになった。音の立ち上がりは非常に良い。これも他の盤を再生しても同じようには聞こえない。

    それに対して、CD monoのマスタリングは当時のエンジニアインタビューによれば、コンプレッションやリミッティングを施さず、マスターテープを再生してそのままデジタルに変換しただけの何もしていない音。最大音量も確か-3db程度で収まるように、CDの器を目いっぱい使う少し手前程度で留めてある。そのため彼らは、Mono Boxはあくまでマニア向けの商品と言っていて、まるで買う人の気が知れないみたいな話しぶりだった(笑)。でも、オーディオファンからすれば、それこそが聴きたい音なわけで、今で言うフラットトランスファーにあたる。そのおかげで、1968 monoと同じような質感の、やや陰りのある英国サウンドが聴ける。

    BRD monoではそのあたり、おそらく同時収録の2018remixの印象になるべく近づけたかったのだろうとも思えるが、僕にはちょっとあざといマスタリングに思えてしまう。結果として、例えば「Martha My Dear」のイントロのピアノの実在感というか実体感は僕のところではCD monoのほうが優れているように思える。

    けれども、収録された音の情報量がCDとBRDのハイレゾとで大きな差があり、それは60年代のモノラル音源であっても確実に音に反映されている。その点で明らかにBRDの方が音質的に有利だ。さらに、BRD monoのマスタリングのほうが小音量で聴く場合にも、まるでラジカセのラウドネススイッチをONしたかのように高域と(超)低域を強調してある分聞きやすい(=聞き取りやすい)。逆にCD monoは、大音量で聴くのが最も実力を発揮できるということになる。

    それにしても、BRD monoをオリジナル・モノ・ミックスからのダイレクト・トランスファーとだけ説明するのは言葉足らずな気がする。2018年最新リマスタリングと呼ぶほうがふさわしい。

    まぁ、EMI/Appleからの公式コメントは昔から意図的に作り上げられたものが多いだけに真に受けるほうがおかしいのかも。

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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    tag : Beatles ビートルズ CD モノラル 音質 オーディオ mono ブルーレイ

    コメント

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    No title

    JDさん、遅れましたが明けましておめでとうございます。今年も楽しい話題を期待しております。

    さて、ものすごいばかくさい質問をさせてください。
    BRDは何(機材)で聴けばいいのですか?

    これは、いい音質で聴くために、とかそういうレベルの話ではなく、単純にどうやったら聴けるのか、という話です。
    ホワイトアルバム50周年記念盤は買いましたが、BRDは手つかずのままなので。
    新年早々すみません!

    Re: No title

    Makoさん、こんばんは。
    コメント返しは、ブログで行いました。

    どうしてかわかりませんが、コメント欄への書き込み、コピペした文章が入るとはじかれるようです。
    意味不明ですね。
    とりあえず。これは直接入力したので大丈夫かな。
    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。今日本では7インチ「シングル」盤のことを誤って「EP」と表示するような有様となり、言葉の不理解と誤用の蔓延に落胆している。「EP」は「シングル(=片面1曲、両面で2曲収録)」よりも曲数を多く収録する(標準は4曲、3曲や5曲や6曲の場合もあり)意味のExtended Playingの略。どうかシングル盤とEPとを正しく使い分けて欲しい。

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