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    oreloB(Bolero)

    このレコード、先日ようやく購入できた。『oreloB』。

    Bolero (10)
    *見開きジャケットの中に英語/ドイツ語で解説あり

    『oreloB』はドイツのTACETが2012年に録音、発売(LPは2013年発売かも)した重量盤LPで、フランスの作曲家Ravelの「Bolero」と「La Valse」を収録。その特徴は、play backwardsという点。



    このレコードのことをいつ知ったかは忘れてしまったが、すぐに欲しいと思った。クラシック好きでレコード好きであれば、きっと欲しいと思うに違いない。

    でも購入にいたるまでには、在庫切れ、あるいは在庫ありだが3500円越えだったりと、なかなか僕が思う適価で在庫ありにならずだった。だから、買う気満々になってから2年ほど経過したろうか。ようやく3200~3300円程度で購入できた。もちろん新品だ。

    Bolero (7)
    *ジャケット裏面、収録曲部分

    Ravelの「Bolero」は、時間経過とともに音量が徐々に上がっていく曲だ。だから、通常のレコードだと、一番音質が良い外周の音量が小さく、とんでもなく大音量で迫力のあるエンディング部分が最も音質の劣る内周に刻まれることとになってしまう。それはすなわち、レコードというメディアでは、残念ながら、曲・演奏のあるべき姿を100%届けるのが難しいということであり、テープメディアやCD/SACDなどのデジタルメディアに向いた曲なのだ。

    TACETは、高品位・高音質な録音に拘った会社で、「Bolero」をLPで発売するにあたり、逆転の発想で、レコードの内側から外側に向けてトレースするようにカッティングすることにした。そうすることで、この曲の録音品質を損なうことなくLPレコードというメディアに音を刻めるからだ。
    *参考までに、同じ内容のSACDも発売されている

    これまでにも、あえて内側から外側に再生するレコードが作られているが、その手のレコードは企画重視で、これほど理にかなった商品ではなかったように思う。

    Bolero (4)
    *収録関連

    さて、1回聴いただけでの印象であるとお断りして、その音だが、popular音楽(pop/rock/jazz)では必ず耳につく高域(と言っても2~4KHz程度)に刺激的な音が無く、かなりソフトな響きに聞こえる。pop/rock系が好きな人が想像する優秀録音とはずいぶん印象が違うはず。きっと、あまりに普通(どころか、おとなしく聞こえるかも)でがっかりする気がする。

    でも、生楽器の再現のグレードの高いオーディオシステムで聴くと、音量を上げなくても収録ホールの空間(広さ)やそこに低音域が伝わるさまなどはしっかりと収録されていることがわかるし、この録音が本来の生な響きをそのまま収録したものであることがすぐにわかる。僕には少しの誇張(EQによる帯域操作など)も一切行われていないように思えた。これを聴くと、一般的なクラシックソフトは微量だが何らかの操作(味付け)を行っているようにも思える。その良し悪しは別として。

    そして、音量を上げていないつもりだったが、中盤からはそれなりの音量レベルになり、最後にはちょっとボリュームが大きかった……と思うほどの大音量に。

    Bolero (1)
    *レーベル

    僕はオーケストラによる「Bolero」の生演奏は1回は確実に観ていて、その時も最初は息を殺して聴いていたのが、最後は音量が馬鹿でかくてたまげたことを思い出した。ある意味、ようやく演奏会で聴いているかのような「Bolero」のレコードを手に入れたようなもの。

    でも、B面の「La Valse」は低音域がもっとすごくて、小音量でも夜に聴くのは厳しい気がした。こちらはレコードの中盤頃から溝を切ってある。「Bolero」ほどには最初と最後での音量差はないはずだが、最初からかなりの低音に驚かされた。

    土日の昼間に迷惑にならぬ程度の大音量再生でじっくりと聴くのがベスト。



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    テーマ : クラシック
    ジャンル : 音楽

    tag : TACET レコード LP ボレロ oreloB Bolero 音質 オーディオ

    コメント

    Secret

    これ、気になってました

    確かオーディオ雑誌で取り上げられていた
    一枚でした。
    何となく購入せずにいましたが、JDさんの
    記事を見て思わず注文しました。
    ボレロは演奏者泣かせの曲らしいですね。
    同じフレーズの繰り返し。故に失敗が
    あからさまになりやすく、極度の緊張を
    強いられる。僅かに手が震えると、考えた
    だけで演奏前夜に眠れなくなるんだそう
    です。

    さて、私からも1枚勧めてもいいですか?
    先日NHKの番組ラ・ラ・ラ・クラシックで
    取り上げられた幻の指揮者
    「ムラヴィンスキー」。
    彼のチャイコフスキー後期の交響曲集
    です。値段も内容からしても安く、
    アナログマスターよりリマスタリング
    したレコードです。
    クラシックを聴くならば、一度は聴いて
    欲しい逸品です。
    中でも第6番「悲愴」の第3楽章は圧巻
    です。毎日聴いて元気をもらってますよ。
    もし、お持ちでないなら是非。

    Re: これ、気になってました

    くまくまくんさん、こんばんは。

    > 何となく購入せずにいましたが、JDさんの
    > 記事を見て思わず注文しました。

    お!それはそれは。
    なかなか面白いレコードだと思いますよ。

    > さて、私からも1枚勧めてもいいですか?
    > 「ムラヴィンスキー」。
    > 彼のチャイコフスキー後期の交響曲集
    > です。

    おすすめに乗って、僕も注文しました。

    > 中でも第6番「悲愴」の第3楽章は圧巻
    > です。毎日聴いて元気をもらってますよ。
    > もし、お持ちでないなら是非。

    届いたら楽しみたいと思います。

    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。今、世界で日本だけが7インチ「シングルSingle」盤のことを誤って「EP」と呼ぶような有様となり、言葉の不理解と誤用の蔓延に落胆している。「EP」は「シングル(=片面1曲、両面で2曲収録)」よりも曲数を多く収録する(標準は4曲)意味のExtended Playの略で、両者は別の仕様だ。どうかSingleとEPとを正しく使い分けて欲しい。

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