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    SBM CDとnormal CDの比較

    少し前にSonyのMaster Soundの聴き比べサンプラーCDを取り上げた
    他にもDylanやByrds、Boz ScaggsなどのSBM CDがあるので、normal CDと比較してみたいと思った。

    結果として、この2種類のみ比較できた。

    SBMs_2 (2)

    限定仕様のSBM CDとして登場した、Byrdsの『MR TAMBOURINE MAN』、Carol Kingの『Tapestry』。



    前回記事でも記したが、僕は当時SonyのMaster Sound盤やSBM盤を気に入って聴いていた。
    まさかオーディオ再生において(特にステレオ盤再生での)収録スタジオの空間の再現などという発想が当時はあるわけがなかったので、スピーカーから出てくる楽器や声さえ生々しく聞こえれば、後はスピーカーを拡声器として大音量再生すること(=これを僕はPA的再生だと思っている)こそがオーディオだと思い込んでいた。
    いや、今でもモノラルに関して言えば、モノラル録音での空間再現はPA的な再生との違いが区別しづらい気がする。

    ちょっと前置きが長くなった。
    Miles Davis音源で比較するMaster SoundのサンプラーCDだと、明らかに空間情報が少なくなる変わりに楽器に近づいたような音に変化したと思える音源があった。では、90年代半ばの限定仕様のSBM CDとnormal CDとで大きな違いはあったのだろうか?と気になった。

    但し、僕が購入したタイトルはrockがメイン。rockは70年代からはマルチトラック録音のトラック数が増え、それこそオンマイクで収録しスタジオ空間情報などはそれぞれのトラックに収録されておらずミックスダウンの際にリバーブ等で人工的に作り出すことが多い。となると、60年代のMiles Davisの録音と結果は異なるはず。どういう違いがあるのだろうか?

    で、冒頭で掲載した2枚での比較結果を簡単に記す。

    SBMs_2 (9)
    *Normal CDは米国盤

    まず、Byrdsの『MR TAMBOURINE MAN』は1965年なので録音はシンプル。これに関して言えば、両者の音は違う。この違いを大きいと見るか小さいと見るかは各自の判断かなと思うが、normal CDに対してSBM CDは中域が薄いけれど不思議なことに左右の音の分離は良くなってる気がした。音の世代が若返って聞こえるようなレベルにはないし、空気感についてもSBM CDが微妙に後退しているレベル。正直、一番大きな違いは中域が薄いことだった。あと、SBM CDの方が音が大きい。それはサンプラーでも同様だった。

    SBM CD購入当時は、音が良くなったと思ってnormal CDを聴かなくなった(だがその後、remix/remasterに乗り換えた)のだが、現在の僕のオーディオではこれぐらいの違いならば音質的には大差ないレベルかなと思える。

    SBMs_2 (11)
    *Normal CDは米国盤

    次にCarol Kingの『Tapestry』。実はこれのSBM CDは当時僕は購入しておらず。偶然福岡市内の中古屋で見つけたので比較用に購入。さらにnormal CDも。でも、SBM盤の音質は残念だった。これならnormal CDの方がずっと良い。

    端的に言えば音がキツイ。なんだろう?確かにCarol Kingの声はハスキーというかかすれ声だし1曲目の歌声の録音も歪っぽい音だけど、そのあたり当時のLP(米国盤)やnormal CDではキツイとまで思わせる手前ぐらいに留めた音作りとなっている。けれど、SBM盤では歌声もピアノもキツイと言わざるを得ず、これでは聴く気が失せる。それと(キツさにも関連している気がするが)音に強調感があるような……これらはなんとなくSBM方式が裏目に出ているような気もしてしまう。

    調べてみると『Tapestry』は、Master Sound盤としても登場していたようで、限定仕様のSBM CDと完全共通の音なのかどうかは不明。

    僕は『Tapestry』は、米国盤LPで聴くことが通常なので(Ode70盤やOde盤)その後購入したSACD(MoFi盤とSonyのマルチチャンネル収録盤)は聴き込んでおらず。なので、この機会にと思ってSonyのSACDからステレオトラックを聴いた。

    SBMs_2 (18)

    すると、これもしかしてリミックスしてある?と疑ってしまった。それぞれの音は新鮮であるけれど、normal CDで聴けるオリジナルミックスとは違う印象を受けた。
    ジャケット裏面をみると、それっぽい表示が……。

    SBMs_2 (24)
    *SACD stereo mixの部分を参照(クリックで拡大)

    あ、これは余談だったかな?

    Boz Scaggsの『Silk Degrees』も、いつかnormal CDを安価で見つけて比較用に購入したい。



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    テーマ : オーディオ
    ジャンル : 音楽

    tag : CD 音質 ステレオ SBM Byrds Carol King Tapestry

    コメント

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    音の違いはジャンルと思っていました

    こんにちは。
    私のSBMのCDは、クラシックのグールドのみを所有しています。
    数枚買いましたが、どれも音がきつく感じそれ以降SBMのCDは避けてきました。
    作品によって違いがあるのは何が原因なのでしょうね。
    そう言えば、グールドのCDは初期の頃と今のCDでは音が逆相になっているそうです。
    そのような管理がずさんなところがあるのだとすると音質の違いも管理上の問題かとつい思ってしまいます。

    Re: 音の違いはジャンルと思っていました

    くまくまくんさん、こんばんは。

    > 私のSBMのCDは、クラシックのグールドのみを所有しています。
    > 数枚買いましたが、どれも音がきつく感じそれ以降SBMのCDは避けてきました。

    今回比較した2枚ではTapestryが本当にきつい音だったので、以前もらったコメントの通りだなと思いました。

    > 作品によって違いがあるのは何が原因なのでしょうね。

    Byrdsにきつさが感じられないのは、鍵盤のような打音が入っておらずDrumsはきつくても聞きなれているため違和を覚えないのかもしれません。

    それと、Byrdsの音(中音域が薄い)はSBM以外にも何かマスタリングの違いによる影響もあるのかな?とも想像してしまいます。

    > そう言えば、グールドのCDは初期の頃と今のCDでは音が逆相になっているそうです。
    > そのような管理がずさんなところがあるのだとすると音質の違いも管理上の問題かとつい思ってしまいます。

    若干影響はするかもしれませんが、やっぱりデジタル技術の違いやマスタリングの違いの方が音質に影響を与えているのでは?と思ってしまいますね。

    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。今、世界で日本だけが7インチ「シングルSingle」盤のことを誤って「EP」と呼ぶような有様となり、言葉の不理解と誤用の蔓延に落胆している。「シングル」は片面1曲、両面で2曲収録。「EP」はシングルよりも曲数を多く収録する(標準は4曲)"Extended Play"の略。両者は別の仕様だ。どうかSingleとEPとを正しく使い分けて欲しい。

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