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    It’s only love (album)

    Tommy James and the Shondellsを連続したが、とりあえず彼らの2ndアルバム『It’s only love』(1966)まで紹介することに。

    itonlyloveTS (2)
    *米国オリジナル盤(mono)

    2ndまでは1stアルバムとメンバーは同じ。
    参考までに、このアルバムは僕の知る限り、これまでCD化されたことはない。



    発売は1966年の秋以降ということまではわかかる。僕の推測では10月か11月。というのも、アルバムのタイトルとなっているシングル「It’s only love」(Beatlesにも同じタイトルの曲があるが当然ながら別の曲)の発売が10月であること、またクリスマスまでに発売しないと商戦に乗り遅れる。この2点からほぼ10-11月だろうと思っている。

    と言うことは、前作の発売から3~4ヶ月しか経過しておらず、結果的に本作用の録音もあまり時間をかけている印象を受けない。

    収録曲は前作同様、両面6曲ずつの合計12曲。
    前作とのサウンドの変化は、曲によってホーンセクションが追加されている点。

    itonlyloveTS (8)
    *ジャケット裏面

    前述のシングル「It’s only love」のサウンドはそろそろ(所謂)ソフトロックっぽいものになってきている。実際はソフトロックというよりもポップなロックだが、多彩な楽器が入ったアレンジになっているところがソフトロックぽいサウンドと思われるかな、と。

    アルバム全体がそういうポップなサウンドかと言えばそうではないが、前作よりもR&B色は薄まっている気がする。

    本作での聞きものは、Tommy Jamesの自作曲2曲。その出来が「It’s only love」と変わらぬほどに良い。それらはB面の1曲目、2曲目とつながっていて、この部分もソフトロックぽい印象を受ける。要するに当時の流行に乗っている曲だ。

    それに対して、対極となるのがR&B/Rock'n rollのカバー曲。Lee Dorseyの「Ya ya」、それと、Buster Brown の「Fannie Mae」。このあたり、前作よりも後退した印象を受ける。
    もう1曲、 Impressionsの「It's alright」もあるが、これは前作からの流れ。裏声を使ったコーラスなどもあって、先の2曲ほどには古さを感じない。

    itonlyloveTS (13)
    *monoジャケットにstereoシールを貼ったステレオ盤

    本作品も前作同様に、Tommyがリードボーカルを取らない曲が3曲ある。うち2曲はその「It's alright」と「Ya ya」だ。
    そして残る1曲が曲者で、C&Wの大御所Hank Williamsのカバー「I'm So Lonesome I Could Cry」ときている。これは、アレンジの味付けがR&Bだとは言え、かなり浮いている。それに、「Ya ya」もこれも、やっぱり別のグループを聴いているのではないか?とさえ思えてしまう。このあたりのちぐはぐさがアルバムの統一感というか、流れを損なっている。

    このような収録曲の状況からして、おそらくTommyとバンドメンバーの間では緊張があったと思われる。これでは、メンバーチェンジせざるを得なかったのではなかろうか?

    itonlyloveTS (18)
    *ステレオ盤のレーベル(なんとA面の原盤にmono用が使われ、A面mono/B面stereoのドイヒープレスだった!)

    そして、Tommy Jamesのインタビューによれば、66年のクリスマスに次のシングルとなる「I think we're alone now」のマスターが完成。1967年1月に発売され「Hanky Panky」に続く特大ヒット(全米No.4)となる。

    その「I think we're alone now」をアルバムタイトルにした3rdアルバムの2ndジャケット(1stジャケットは足跡の絵柄だが、2ndジャケットはメンバー写真を採用)でメンバーチェンジしたTommy James and the Shondellsが初登場となる。


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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    tag : Tommy James Shondells It’s only love レコード LP 2ndアルバム

    コメント

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    No title

    JDさん、こんにちは

    スタジオミュージシャンの参加情報はあるのですか?

    Re: No title

    ニブさん、こんばんは。

    > スタジオミュージシャンの参加情報はあるのですか?

    アルバムジャケット裏面のライナーにメンバー名が(文章の中に)登場していますが、Shondellsメンバーのみです。
    なので、それ以上の情報は、グループのofficial siteでアルバムごとに確認ができます。
    https://www.tommyjames.com/
    *なんだか古めかしいHPですけどね

    比較すると、ギターリストとパーカッションにメンバー以外の名前があり、加えてHorns: Big City Horn Sectionとあります。



    No title

    JDさん、こんにちは

    HP見ました。基本的にはメンバーの演奏という事みたいですが、影武者のスタジオミュージシャン情報を表に出さない場合もありますよね(笑
    ションデルズはどうだったのでしょうか?
    ハーマンズ・ハーミッツは多忙なツアー中にスタジオではプロがカラオケを作っていたそうですし、ベンチャーズでさえ本人たちのいないレコーディングがあったようで。

    Re: No title

    ニブさん、こんにちは。

    > HP見ました。基本的にはメンバーの演奏という事みたいですが、影武者のスタジオミュージシャン情報を表に出さない場合もありますよね(笑

    ありますね(笑)

    > ションデルズはどうだったのでしょうか?

    僕個人の意見では、基本は彼ら自身の演奏のように思います。
    と言うのもスタジオミュージシャンの演奏ほどには決まっていないというか、それなりに乱れがあるので。
    1曲なんかはDrumsが失敗しているように聞こえるものもあります(苦笑)

    > ハーマンズ・ハーミッツは多忙なツアー中にスタジオではプロがカラオケを作っていたそうですし、ベンチャーズでさえ本人たちのいないレコーディングがあったようで。

    その二組と比較すると明らかに演奏能力レベルは追いついていないと思いますよ。
    ただ、ベースは独創的なリフがあったりと、オリジナル曲のアレンジ面はなかなか良いと思います。

    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。今、世界で日本だけが7インチ「シングルSingle」盤のことを誤って「EP」と呼ぶような有様となり、言葉の不理解と誤用の蔓延に落胆している。「EP」は「シングル(=片面1曲、両面で2曲収録)」よりも曲数を多く収録する(標準は4曲)意味のExtended Playの略で、両者は別の仕様だ。どうかSingleとEPとを正しく使い分けて欲しい。

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