Group 64

    先日、僕好みの怪しそうなLPを見つけて購入した。英国のWorld Record Clubが発売した『Group 64』。

    group64 (2)
    *ジャケット表はコーティングあり

    内容は、ほぼ無名のグループが64年のヒット曲をカバーした編集盤。
    おそらくレコードクラブ会員に向けた64年のベストヒット集みたいな、安価なカバー作品集だったのではなかろうか。


    ジャケット裏面左下に5つのグループ名が記載されている(他にも参加を匂わせている)。
    けれども、どのグループがどの曲を演奏しているのか記載が無い。レーベル面にさえ記載なし。ひどいものだ(苦笑)。

    group64 (9)
    *ジャケット裏面

    それと、収録曲名(中央上)がめちゃくちゃ小さくて、何というか、知られては困るみたいな扱いになっている(笑)。

    全部で12曲を収録。
    オリジナルアーティスト名を挙げると、Beatlesのカバーが4曲、Dave clark fiveのカバーが2曲、Searchersのカバーも2曲、他はAnimals、Rolling stines、Shadows、Honeycombsのカバーがそれぞれ1曲ずつとなっている。

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    *参加グループ名(意味あるか?)

    A面1曲目を飾るのは、イントロのコードがまるでKinksの「The World Keeps Going Round」化してしまっている「A hard days'night」。この演奏(特にボーカルの歌い方)がまれに見るひどいBeatlesカバーということもあり、想像以上に低レベルなカバー作品集か?と身構えてしまうが、続く「Have I the right」はなかなか良いレベルで少し安心する。「The house of the rising sun」も、Animalsよりもずっとあっさりしているが、許容範囲内のクオリティだし、「Needles and pins」も同じレベル。

    次の「It's all over now」は、Rolling stonesバージョンとは違った解釈で、かなり良い演奏を聞かせるので、この演奏は十分に楽しめる。無名バンドの演奏とは思えない。

    しかし、最後の「She loves you」は、日本のアマチュアバンドと同じレベルではないか?と思わされる。Beatlesのカバーバンドの演奏を聴いて僕がいつもがっかりするのは、サウンドが似てるにもかかわらず、ボーカリストの声にJohnとPaulのような魅力が不在な点だ。
    でも、ここではもっとひどいかもしれない。録音のチープさもあるが、歌も演奏も全く光るものがない。

    group64 (16)
    *レーベル(mono)

    B面に行くと、Dave clark fiveのカバー2曲「Bits and pieces」「Glad all over」は両方ともいまひとつ。でも、Searchersの「Don't throw your love away」は悪くない。

    Shadowsのカバー「The Rise And Fall of Flingel Bunt」は、他とはバンド編成が異なり大所帯で、実はこれがなかなか良いカバーとなっている。B面のベストはこれだ。

    最後の2曲は、またしてもBeatlesのカバーで、A面でのレベルの低さから期待していなかったのだが、「I'll cry instead」はBeatlesよりもさらにカントリー・アンド・ウエスタン寄りにアレンジされ、これが思った以上に良かった。

    でも、最後の「I want to hold your hand」の最低なカバーはゴミ箱行きにしたほうが良かったような……。

    全体を通して、クオリティー落差の激しいカバー集だと思えた。
    通常、このようなLPは、スタジオミュージシャンの小遣い稼ぎによるものが多いはずだが、それにしても一部の演奏はひどすぎる。録音が悪いから、余計にそう聞こえるのかもしれないが……。
    これなら過去に紹介した怪しげなBeatlsカバー集の方が(別な意味でも)楽しめるように思う。

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    テーマ : 洋楽ロック
    ジャンル : 音楽

    tag : 64 1964 beatles ビートルズ アニマルズ サーチャーズ

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    No title

    JDさん こんばんは

    私はこれのステレオ盤を持っています。
    この手の企画盤は早く安く作ってナンボの世界ですが、単独グループ名義のアルバムには意外と良い内容の物もあると思います。
    しかし、このアルバムのように複数のグループが参加している場合はまるでダメな場合が多いです。
    特に安易なグループ名ばかりの時はその確率が高まります。
    個人的には怪しさが増すほど楽しめるのですが(笑)

    Re: No title

    Poposukeさん こんばんは

    > 私はこれのステレオ盤を持っています。

    そう言われると、以前紹介されてたような気が……。
    これ、ステレオ録音でしたか。僕のは残念ながらモノラル盤です。

    > この手の企画盤は早く安く作ってナンボの世界ですが、単独グループ名義のアルバムには意外と良い内容の物もあると思います。

    そうですよね、時間もお金もかけずに作るレコードですよね。

    > しかし、このアルバムのように複数のグループが参加している場合はまるでダメな場合が多いです。
    > 特に安易なグループ名ばかりの時はその確率が高まります。

    なるほど(笑)。
    実際、これはレベル差がありすぎます。

    > 個人的には怪しさが増すほど楽しめるのですが(笑)

    まぁ、そう言えなくはないですけどね(笑)。

    プロフィール

    JD

    Author:JD
    自分の感覚としては(昔の?)ラジオDJのネット版のようなもののつもり。今日本では7インチ「シングル」盤のことを誤って「EP」と表示するような有様となり、言葉の不理解と誤用の蔓延に落胆している。「EP」は「シングル(=片面1曲、両面で2曲収録)」よりも曲数を多く収録する(標準は4曲、3曲や5曲や6曲の場合もあり)意味のExtended Playingの略。どうかシングル盤とEPとを正しく使い分けて欲しい。

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